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配属後に、研修で何を教えてんだ!と現場から言われない新入社員研修とは。敬語や電話応対などのビジネスマナーよりもまず〇〇〇〇

「知識・スキルよりも、まずスタンス」 
プロの研修講師が育成にあたり、常に基本としていることです。

受け入れる素地、適切に行動するための素地をつくらなければ、どんなにいい教育も効果がないからです。

1.ビジネススタンスが確立していないことによって起こる悩み・問題

図53

 例えば、仕事に取り組む基本的なスタンスができていないことによって、現場の育成担当は、下記のような悩み、問題にさらされることになり、最も重要な実務に関する指導育成以外のことに時間を割かれ、ストレスもたまります。

・自ら動くことができない、言われたことしかしない
・他責や言い訳が多い
・相談もしてこないので仕事を任せることができない
・指示した通りに動かない。よって結果が出ない
・同じようなことを何度も聞いてくる
・知識、スキル、経験がない中で、自己判断で動いてしまう
・相手の立場に立った行動ができていない
・質問をしても、こたえが返ってこない

 これらの悩みや問題は、新入社員に「主体性」「素直さ」「疑問を持ち、解決する」「本質まで掘り下げる」といったビジネススタンスが確立していないことが要因です。スタンスを身に着けない限り、どれだけ指摘、叱ったとしても、本質的に理解していないため、なかなか改善してきません。


2.スタンスの特徴と浸透のさせ方

図1

 しかし、スタンスは、「主体性が大事だ」、「素直になれ」と言葉で伝えてもピンとこないどころか、人から指摘されると、素直に受け入れづらいという特徴があります。

 そこで、気付いた時に、そう感じた具体的事例と何故そのスタンスが必要なのかという背景や理由を添えて、都度、指摘やアドバイスを行うことが大切です。

 例えば、主体性については、「できるアクションがあるのに、自ら考えて動かなかった」という現場での事例があった際に、すぐに指摘・アドバイスを行います。時間がたつと、何のことを言われているのか分からないからです。


<実施の流れ>

1.状況(事実)確認

自分の認識違い、やむを得ない事情が無かったかなど、事実・経緯を確認。頭ごなしに伝えると、受け入れ拒否の度合いが増すだけとなる。

2.育成者の思いを伝える

状況確認の上で、スタンスが至らないことが分かった場合、「こう考えてこう動いて欲しかった」という身に着けて欲しいスタンスと背景や理由を伝える

3.今後について:今後どうするかを一緒に考える


 その際、状況(事実)確認を行うと、実はやろうと思っていたけどできなかった、という回答が返ってくることもあるでしょう。

 その場合は、『言い訳すんじゃないよ』と思うのではなく、ビジネススタンスを落とし込むチャンスと捉えましょう。実際、そうだったかもしれないからです。
 
 そこで、「経験がないことに対する行動は、想像以上に難しい」ということ、「思っているだけではダメで、行動に現わさないと意味がない」ということ、「主体性の有無は、成長の差に直結する」といったようなことを事例を交えながら伝え、今後について、一緒に考えていきましょう。

 スタンスは、スキルではなく価値観や考え方に踏み込むため、面と向かって伝えづらいことですが、新入社員の時に、ビジネススタンスの確立を怠ると、成長しないため、育成に関わる人間の責任として覚悟して伝えていく必要があります。


3.配属前のケーススタディがお勧め

図2

 配属先で育成に関わるOJT担当者や上司の負担を減らすために、内定者や新入社員研修で、ビジネススタンスについて触れておくだけでも、現場でそれを引き合いに出して指導しやすくなります。

 特に、ケーススタディは、自ら考えることで自然に理解ができるという点でお勧めです。OJT担当者や上司から、新人の育成において困ったことや悩んだ事例を集めて、自社版ケーススタディを作り、実施してみましょう。

 弊社でも、スタンスを、自然に理解するためのケーススタディセットを販売しています。

 元々、私がサラリーマン時代、長年新人育成に関わる中で、毎年同じことを指導・指摘してるなーと感じたことから、新人の普遍的な問題となるスタンスと認識し、ケーススタディ化したもので、弊社が受託した新入社員研修の動機づけ、まとめコンテンツとして、10年近く実施し、人事と受講者双方から高い評価を受けてきました。

 5つのスタンスと各スタンス毎に合計16のポイントを確認する内容で、研修、テレワーク、セルフワークと様々な形態で実施できるよう動画とワークシート形式のセットで提供しています。


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「スタンスビルディングケーススタディセット」活用メリット

・太郎さんと花子さんの働く姿から考えるケーススタディとして確認することで、スタンスが確立していないとどうなるのか、どういう点に気を付ける必要があるのか、自ら気付く機会となり、ビジネススタンスについて、素直に学習することができます。

・グループで共有することで、様々な考え方や価値観に触れ、内省と今後の心構えにつながります。 

・ケーススタディ内容を、指導する上司や先輩と共有しておくことで、現場配属後の指導指摘が行いやすくなります。
(気になることがあった際に、ケーススタディ内容を事例に出しながら指導できる)


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