【癌日記53日目】抗がん剤の脱毛前の最初の断髪式/卵巣癌・子宮体癌
抗がん剤の脱毛前肩下10センチある髪をボブというかおかっぱみたいにして来た。
最初の断髪式だわ。
どうせ後2週間もしないで7割の髪の毛が抜けてしまうのに白髪染する必要があるかしら? とも思ったけれど、まあできるだけ綺麗でいたいなと思って白髪染もした。
ついでにヘッドスパもしてもらったら、あー髪を誰かに触ってもらう感覚はこれから一年はないんだなーとしみじみ思った。
次は脱毛がほぼ終わって本格的にスキンヘッドにするタイミングが2回目の本格的な断髪式になると思う。
これはさすがに自宅でバリカンでやることになりそう。
ちなみに私が受けているTC療法の脱毛は以下のエントリーの感じ。
癖毛が強く縮毛矯正をしていても広がるからここまで短くしたことはなかった。
思わぬ機会ができてそして意外と似合っていて驚いている。ウィッグはこの短い髪に合わせて作ろうかな。新しい自分と出会う気持ちにもなる。
美容師さんが「暑いから切りたくなりますよね」と声をかけてくれるのに、「いやー、後2週間で抗がん剤で脱毛するんですよねーだから短くしなきゃいけなくて」と、いつものノリで言うそうになり、いやいや美容師さんにそんな重荷を背負わせてはいけないと自重した。
この髪を維持するにはやっぱりリファのヘアアイロンがいいらしい。
脱毛期が終わったらこのぐらいの長さもいいな。後2週間だって使うよねという気持ちでポチった。
抗がん剤でカラダが思うように動かない母と娘の家事をめぐる攻防
髪を切り、新しい自分に少し浮かれ気味で帰宅したら次女がダンス部の衣装をリビング中に広げてその上彼女のお手伝いお当番の食器洗いも一つもせずに昼寝をしていて起こしてもぴくりとも動かない。
部活で嫌なことがあったのかもしれないし、一日中部活で疲れているのかもしれない。
元来思いやり深いタイプなのに私が癌になってからは人が変わったように不機嫌そうで何もしなくなってしまった。
もしかしたら受け止めかねているのかもしてないなと思うと強く言えないしわたしもイライラを起こさないようにしている。
だけど難しいよね。こちらも体調が万全ではないからお手伝いしてって頼むけど手伝わってもらえないとまた私だけが無理することになってしまう。ママだってできる量には限りがある。
一体全体どうしたらいいんだろう?
もう一度声をかけ、彼女の気持ちが変わるのをじっと待っている。最初の1回が2回になり3回になる。
母親が癌になるってことは子供にもいつもと違うスピードの成長を求められる。あなたも辛いだろうけど頑張っておくれと何度も声をかけてみるけれど動かない。
このぐらいの子供にとって母親は母親ではなく愛情溢れるメイドでしかないんだろうか?
労りや思いやりの対象になることはなく、与えられなくなったら腹立ちの対象でしかないんだろうか? と悲しくなる。
わかってる。そんなことはないってこと。私の大切な大切な娘だ。
結局この次女のストレスはダンス部がしめた部分が大きかった様子。文化祭のメイクチェック遠急遽やると先輩に言われ、何をどう用意したらいいかわからなかったらしく荒れていた。
そんなこと夜中に発覚しても手持ちのメイク道具でしかなんともならない。急遽私の道具で深夜のメイクレッスン。ファンデーションもチークもアイシャドウも使ったことがない子に道具だけ持たせてもね。
開腹手術10日ぐらいで初めて1万歩近く、正確には9,159歩歩いた日には夜中の2時までのメイクレッスンは体力的ににはきつかったけれど娘とこんなことする次のチャンスがないかもしれないと気力で頑張る。
いやあるよ。大学生になって初めて公にメイクして出かけるようになってるのも見守れるはず。
頑張るんだ私。生きる気力が湧いて来る。
朝起きたら完成させられなかったスカートの生地を抱いて寝てる
朝起きてみたらリビングで自分で作るように生地だけ渡されてどうにもできないオーガンジーを抱いて寝てる。
仕方ないと長女と朝からミシンを出して応援するけど本人はその横で爆睡。
甘えん坊すぎるな。もうこうなってしまうと甘やかしているのかいないのかもわからない。
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