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生き直しの実験をはじめてみた。

朝、6時に起きる。
着替えて、部屋の窓をあけて空気をいれる。
朝ごはんをつくる。サーモンピンクのランチョンマットの上には、ガーリックトースト、オイル焼きエリンギ添え。
写真もとっておく。
「いただきます」

おお、なんと美しき朝のはじまり。

いや、ちょっと待った!
朝ごはんは、我の毎日の生活で一番がつくほどすきなものだけれど、このつくりこんだようなモーニングワークはなんだろう。演じている感が強い。

たしかに世の中には、日々の生活への愛が深く、毎日の衣食住が素朴でありながら、正しく美しい人たちがいる。クーネルなひとたち。
映画なら「かもめ食堂」か。
たまぁにあこがれて、やってみたりする。・・数日もたない。

そもそも、その「正しさ」が ちょっと、いや、かなり苦手なんだろう。
なにしろ我は、だらしがなくて雑な人間である。宵っ張りで、何もなければ朝はいつまででも寝ていたいし、食べた皿はすぐに洗わず流しにためておくし、煙草は吸うし、歯周病だし、吝嗇で適当な人間である。
ミステリーなら、優等生の検視官ケイ・スカーペッタよりも、圧倒的にサラ・パレツキーの「V・I・ウォーショースキー」派である。
彼女は、ちゃんとジョギングなどをして身体を鍛えていたけど、その生活ぶりにはおおいに共感したものだった。

といっていた我が、冒頭にあるとおり、朝6時に起きて、ちゃんと着替えて、粛々と良き朝食をつくって食べている。
写真まで撮るというところが、やや付け焼刃ぽいが。

これには、わけがある。

実は 最近、我は平均的寿命まで あと20年くらいだと気づいた。
20年か。長いのか短いのか。
お金、健康、仕事のことは考えると頭が痛くなるので、ひとまず横において考えてみた。この20年で何をする?

赤ちゃんから20歳までの20年とは 大いに違う。
でも20年という時間は同じ。
ということは・・
もしかして 
20年もあれば、この身体に、まったく別の人格を育てられるのではないか!?
おそらく、子どもが大人になるよりも、もっと早く。
どんな? もちろん「本当はこんな人になりたかった!」という人格に。

これは、わくわくする試みだ。新しい人格による 生き直しの実験である。
そしてこれは 最後のチャンス。

そこには、煙草を吸わない 新・自分Aがいる。
今まで着なかった色の服を着る 新・自分Aがいる。
今まで食べなかった食材を食べる 新・自分Aがいる。
語る言葉。人との接し方。仕事への取組み。
すべて 新・自分A でいく。意識的に。

自分よりも他人のことを 真っ先に考えるような人に。
けっして愚痴をいわず、日々を粛々と受け入れる人に。
思いやりのある人に。すがすがしく自由な人に。
日々の生活を いとおしみ、大事に生きるひとに。
見過ごさず、感じる人に。語る人に。
素直で、感謝できる人に。

最初は演じるのでもいい。カタチから入るのでもいい。
というわけで、朝からていねいに生きている。まだはじめたばかりだけれど、少しずつチェンジする。

これから 新しい我が見る世界は、どんな世界だろう。

※タイトルは「みんなのギャラリー」からお借りしました。Thanks.





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