見出し画像

「野菜」を「教材」と捉えると世界がぐんと広がる

2月に神奈川県平塚市のビーツ農家「ちえんのうえんさん」(http://tien.jp/index.html)を取材した時に頂いたとても印象的な言葉。

「こどもたちに、野菜を教材とししてとらえてほしい。興味の幅がぐっと広がる。」

もともと中学校の教師だった「ちえんのうえん」の代表瀬下さん。
教育者の視点から「野菜」を「教材」としてとらえるという発想がとても素敵だなと感銘を受けたことを覚えています。

今日は、「野菜」を「教材」として捉えると、どんな世界が広がるかを考えみました。

取材時の記事

例えば「ビーツ」を教材にすると、どんな世界が広がるか

今回は「ビーツ」をテーマに考察してみます。ちなみにビーツは「食べる輸血」、「スーパーフード」とも言われてますよ!

日本には割と近年、一部のスーパーやマルシェなどで流通するようになったと感じるビーツ。いちばんイメージがつきやすい料理はボルシチでしょうか。

大人にとってはまだ馴染みが薄いビーツですが、意外とこどもたちは「マイクラ」に登場するから知っていると聞いてびっくりです!

さて、そんなビーツから世界を広げてみましょう!

「歴史」への世界が広がる

日本では最近知られるようになりはじめたビーツ。しかし、その起源はものすごく昔!紀元前1000年ごろから栽培されていると言われているそう。こんなハイカラな食べ物が紀元前からあったことに、初めて知った時に衝撃を受けました。

日本にも実は、江戸時代に伝わったことがあるようで、江戸の書物「大和本草(やまとほんぞう)」で、現在のビーツとよく似た特徴の「暹羅(シャムロ(現在のタイ)大根」が紹介されているそう。

「地理」への世界が広がる

ビーツは地中海沿岸が原産で、はじめはヨーロッパで薬用として利用され、その後中東地域へも広まって食用になったと言われています。

現在は、アジア、ヨーロッパをはじめとするユーラシア各国から、北アフリカ、アメリカ、中南米に至るまで、実に世界各地で日常野菜として定着しています。

各国でビーツを使った料理といえばこちら!
①ロシア・・・ボルシチ
②スリランカ・・・ラトゥアラカリ
③ペルー・・・ビーツサラダ

ロシア:ボルシチ
スリランカ:ラトゥアラカリ
ペルー:ビーツサラダ

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b0/Ensalada_rusa_CR.png

「文化」への世界が広がる

ロシア料理として有名なボルシチは実はウクライナ発祥の料理。

とはいえロシアでは「我が家の味」があるほどボルシチは定着した料理。
そもそもビーツがロシアの食文化に根付いた背景として、厳しい冬に栄養価が高くて、寒さに強く、保存期く「根菜」が重宝され、ビーツがうってつけだったから。

「野菜」を起点に、興味を広げよう

このように、「野菜」を起点に、興味の幅を広げると、歴史・地理・文化へと世界を広げることができます。

今回は「野菜」を教材にしてお話をしましたが、同様に「料理」や「調味料」などを起点に、興味の世界を広げるのも面白いですね。

こどもたちが「食材」や「料理」に興味を示したら、そこからぜひ世界を広げてあげてくださいね!


神奈川県平塚市のビーツ農家「ちえんのうえんさん」を
取材した時の記事はこちらから↓
https://www.instagram.com/p/CoWJmKlP_Gw/

https://www.instagram.com/p/CoWJmKlP_Gw/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?