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QFTを使って「質問づくり」のワークショップをやってみた【レポート】

こんにちは。木戸(https://twitter.com/hello_kidotti)です。

最も頻繁に起こるマネジメントの問題は、正しい答えを見つけることができなかったということではありません。よい質問が浮かばなかったことです。(ピーター・ドラッカー)

問いを持った部族は生き残ったが、答えを持った部族は滅びた。(ネイティブ・アメリカンの諺)

もし私がある問題を解決するのに1時間を与えられ、しかもそれが解けるか解けないかで人生が変わるような大問題だとすると、そのうちの55分は自分が正しい問に答えようとしているのかどうかを確認することに費やすだろう。(アインシュタイン)

(1)開催の背景

5年ほど前からPlaying Facilitator Lab.(以下、PFLab.)という活動を始めていました。この活動は、大阪に拠点を置きながらファシリテーションのことを学びながら実践をする3人組のことでして、「最先端の学び」と「現場の学び」の両輪を大事にしている学びと相互に応援し合うコミュニティみたいなものです。

最近になって、ものすごい探究したい!、学びを深めて現場で実践していきたい!というエネルギー量が溢れてきたのでメンバーにメッセージを送り、「いいですね!」という返事をもらったので即行動してみました。

最初にとった行動は、テーマを「問いや質問を深く極めれば、きっと経営や組織づくりに活かせるはず!」というテーマ設定だったので、『問いのデザイン』という今年出版された本を読もうかな〜と考えました。

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しかし、それだけじゃ足りないな〜と思ったので、信頼するタオルマンこと肥後祐介くんにメッセージを送り、おすすめしてもらったものが『たった一つを変えるだけ - クラスも教師も自立する「質問づくり」』という本でした。

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先に紹介してもらったこの本から読んだ瞬間から、この本で取り扱われている「質問づくり」のワークは絶対やってみたい!と思ったので、『問いのデザイン』も読み切ってからやろうと思い、タオルマンに連絡して8/25に実施しました。

最初は5〜6人が集まって、内々での勉強会的にしようと思っていたにもかかわらず、二人がFacebookで呼びかけてみると15人以上の反応をいただき、平日の18時からという時間にもかかわらず、最終的に12人でワークが出来ることに!(参加いただいたみなさまに感謝!)


(2)質問づくりワークショップ「QFT」の流れ

さて、この「QFT」ですが、正式名称が「Question Formulation Technique」だそうです。

進め方も20年前から実践・改善されて、以下の7つの手順へと進化したようです。

①「質問の焦点」を考える
②単純な4つのルールを紹介する
③質問を出す
④「閉じた質問」と「開いた質問」を書き換える
⑤優先順位の高い質問を選ぶ
⑥質問を使って、次にすることを計画する
⑦ここまでしたことを振り返る

※詳細が気になる方は、本を読んでいただくか、一緒に一度やってみましょう!笑


(3)やってみての気付き

●「閉じた質問」と「開いた質問」の使い分けが意外と効果がありそう
これまでもオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの違いを知っているつもりでしたが、このワークを通して意外な使い分けや、閉じた質問を開いてみたり、開いた質問を閉じてみたりすることで、エネルギーの流れが変わっていく感じが面白かったです。
(文字にすると全然おもしろくなさそうですが。笑)

●「質問の焦点」が変われば、質問が大きく変わる
QFTのワークでは、「質問の焦点」というものを起点にして質問づくりをしていくのですが、ここの言葉をどう選ぶのかによって、ワークの全体やそのあとの成果が大きく変わるなと思いました。
※「質問の焦点」は、問いの形式ではない。
※「質問の焦点」は、映像や図の場合もある。

今回は「私のしたいことを実現する問い」という質問の焦点を使ってみました。4人ずつの3グループに分かれてみたいのですが、グループによって質問の内容や毛色が異なっている点が面白かったですね。

●どういう質問を持っているか?は、その人がどんな人か?がわかる
これが一番の気付きかもしれません。
質問を出していると、人の出した質問に触発されて質問が浮かんでくることも多いのですが、それでもその人やそのグループがふだん考えていることや、置かれている状況が質問に反映されていきます。

いわゆる発問する(こちらが答えを持っていて、相手が答えを知らない)ように問いかけて、相手の状況を把握しようとしてしまいがちですが、QFTをするとしてみると一発で頭の中や状態が分かるように思いました。

(4)今後の展開

さて。まず一度やってみたい!体験してみたい!ということでやってみたのですが、これが「問い、質問づくり」の探究のスタートラインです。

最初に僕が思っていた、「問いや質問を深く極めれば、きっと経営や組織づくりに活かせるはず!」を実現するために、もう少し研究が必要みたいです。

今後は大きく3つの活動をしていこうと思います。

①ワークをしたメンバーとの定期的な勉強会
すでにFacebookのメッセンジャーグループをつくったので、今後も乗降交換や勉強会の呼びかけをしていこうと思います。もちろん、はじめましての方も大歓迎なので、広く呼びかけながらもやっていこうと思います。

②問いや質問づくりをキャリア支援に活かす
どんな問いを持って生きるか?は、長い人生においてとてもとても重要だと思っています。これまでに1000人以上のキャリアをしてきた経験がありますが、「センスのいい問い」を思っていると感じる人はそうそういませんでした。(ゼロと言ってもいいかもしれません)

「いい問い」って、なんだかいい映画をみたり、いい本を読んだあとのような感情を揺さぶるものがありますよね?ありませんか?僕はそう思ってます。「いい問いをつくる」ということは、アーティストと同じ行為なんだろうな〜というのが持論です。

③問いや質問づくりを経営や組織づくりに活かす
これは②の組織版です。冒頭のドラッカーの名言でもあるように、組織は通常問題解決を高速で繰り返しています。しかし、やっぱり「いい問い」を持つことの方がめちゃんこ重要だと僕は思っています。

最近では、問題解決よりも問題設定と言われるように、どう問うのか?ということがめちゃ重要。もしかしたら最重要なのかもしれません。これは企業向けのワークショップとかコンサルメニューみたいに出来たらなという目標でもあります。


さあ、みなさんは普段からどんな問いを持って生きていますか?
(開いた質問)

僕たちと一緒に、問いづくり・質問づくりの探究の旅を歩み始める準備はできていますか?
(閉じた質問)



このnoteを書いた人:木戸(https://twitter.com/hello_kidotti

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