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中野不動尊(中野山大正寺)

今回は福島県福島市にある中野不動尊(中野山大正寺)です。秘仏である大日如来像の20年に1度の御開帳に合わせて参拝しました(開催期間:令和2年4月28日~11月30日)。

「中野のお不動さま」として親しまれており、福島県有数の参拝数を誇ります。また、日本三大不動尊の一つにも数えられます。

開山は、治承3(1179)年、恵明道人が1匹のカモシカに導かれ当地に入山したことに始まり、未踏の地であった中野の山中に人々により洞窟が長きに渡り掘られ、各施設が建立され寺院として整備されていきました。

境内には厄除・眼守・三ヶ月の三不動明王が祀られており、日本における六三除けの祈祷発祥の地といわれています。六三除けとは、年によって場所が変わる障り(具合の悪いところ)を祈祷により解除することです。

寺院になったのは明治36(1903)年のことで、永平寺64世貫首森田悟由が中野不動尊本堂の大正寺を建立し、これまでの修験道から曹洞宗に改宗されました。

駐車場から参道を進むと、正面に総受所があるので、御朱印を希望する方はこちらで御朱印帳を預けてから参拝します。御開帳期間は通常の御朱印の他に大日如来の御朱印がいただけました。

御朱印(右が御開帳記念の御朱印)

総受所の手前を左に行くと、祈祷殿があります。祈祷殿の欄間には開山の縁起が彫られています。

祈祷殿から先に進むと、大日堂が見えてきます。上層部分が大日堂で、般若心経3万巻と秘仏の大日如来が安置されています。大日堂は開山800年を記念して昭和55年に建てられました。

大日堂を参拝後は、大日堂横の階段から下に降ります。大日堂の隣には滝があり、お不動様が祀られていました。ここでは今も滝行が行われるそうです。

大日堂を下から見るとこんな感じです↓↓↓

大日堂の下層部分は、洞窟巡りの正面入口になっています。洞窟は、昔修験者たちの道場として穿たれたもので、現在は一本につながっており、巡れるようになっています

洞窟内には開山から守り継がれている不滅の燈明があり、出世と学問を授けるという三ヶ月不動明王が祀られています。また、内部は横穴が枝のように分かれ、行き止まりがやや広くなっており、それぞれに三十六童子が祀られています。

洞窟巡りを終えた後は、旧参道を通って本堂へ向かいます。

旧参道には、弘安のころ(1278~1286)、疫病が流行した際に薬草を煎じて多くの病人を救った大釜があります。人々が「安堵」したことから「あんど釜」と言われ、現在の釜は明治年間に鋳造されたものです。

あんど釜

あんど釜の先には石仏群があります。なかなか圧巻です。

石仏群

石仏群の横にある階段を登ると本堂に着きます。本堂は明治36年に建立されました。

本堂

普段は内部を拝観できますが、参拝当日は法要中だったため外から参拝しました。

中野不動尊の近くには、奥州三十三観音第11番札所で用明天皇の開基と伝わる天王寺や源義経に仕えた佐藤継信・忠信を輩出した佐藤一族の菩提寺である医王寺など、見どころが色々あります。

【宗派】曹洞宗
【住所】福島県福島市飯坂町中野
【駐車場】あり

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