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読書備忘録#16

世界史を俯瞰して、思い込みから自分を解放する 歴史思考



読了。
まず驚くのはその圧倒的な読み易さ。
COTENラジオで元ネタを知っているから?
口語調の文体?
イラストが多めで、実は文章が少ない?

ペラペラと読み返してみて、考えると、
例示される偉人のエピソードから抽出されるメタ認知が非常にわかり易いのだと気付く。
そしてエピソードから抽出される過程、歴史思考のプロセスもわかり易い。

どれくらいわかり易いかと言うと、
「近代ヨーロッパがあれほど強くなった理由」を
本を一冊書けるくらいの内容を数行に圧縮して、お伝えすると〜で、「67文字」でまとめてしまう。(ぜひ本でこの「67文字」を読んでほしい)
近代西洋史概論の中間試験を開始3分で終了させて教室を出るくらい一撃。
これはあくまで武則天のエピソードで中国との対比のために欧米列強を説明するための補足の話なので「67文字」に圧縮されたわけですが、これがわかり易さや読み解きやすさにめちゃくちゃ寄与してくる。

ー人間は誰でも生きているだけで周囲にものすごく影響を与えているんです。
―今、こうして生きているだけで人生の目的の99%は達成している。

深井さんが到達した上記の価値観へ至るロードマップが過不足なく示された感がすごいです。

あとは、―その価値観が唯一絶対だと思いこまず、ほかの価値観も認めてーおき、複数の価値観や視座を備えていこうと思わせてくれる一冊でした。

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