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リーダーとして認められるために取った行動

前回の説得力を高める「3J」の中に、「実行」がありましたが、今回は、それに関して私が取った行動を記します。
(参照 https://note.com/kid839/n/n7d1aa8f961bf

私がIE部門から製造部門に異動した、ソニーの工場で働いていた時の話です。

製造部門で200~300名の部下を統制するマネジメント業務の辞令が出てから、最初に行ったことです。

多人数を統括する立場なので、自分の考えを発し、部下への期待値または、お願い事を演説することが一般的ですが、

その前に私がしたことは、製造現場の「モップ掛け」でした。

毎朝、誰よりも早く出社してモップを使って床を掃除しながら職場全体を周りました。

モップには長い柄(え)が付いていたので、歩きながら床を磨き、部下が出社してくると「おはよう」と、こちらから一人一人に挨拶です。

実行したことは、誰にでもできる単純なことですが、この行為を半年以上続けたでしょうか。

続けていると、部下の中から私と一緒にモップを掛けてくれる者が現れ、「そうしてくれるのだ」と考えさせられました。

部下の様子に変化が見られたのは、それだけではありません。

最初は、私が挨拶しても反応しなかった者が、むこうから挨拶してくれるようになりました。

最初は、私と目を合わせなかった者が、目を合わせて少し会話するようになりました。

むこうから話し掛けて来ることもあり、始めた頃から比べると少しずつ変化してきたことを肌で感じた記憶があります。

さて、私がモップ掛けを始めた理由は何だと思いますか?
これは当時の私の考えですが、以下に記します。

一つ目に、リーダーは理屈の前に行動で示すことが重要と考えていました。

口では何とでも言え、幾らでも調子のよいことを述べることができます。

しかし、行動している姿そのものに偽り(いつわり)はなく、私の熱量が正確に伝わると考え、毎朝のモップ掛けという行動を始めました。

当時の私は、自分の口で、「私は本気だから」と言ったら負け(信用して付いて来る者はいない)と考え、先ずは行動で示すことで、何とか自分の本気度を相手に感じ取って欲しいと、念じながら実行していたのです。

つまり、私の本気度を伝え、部下から信頼されるための行動でした。

二つ目に、ビジュアルで示すことで強い印象を与えたいと考え、始めました。

<メラビアンの法則>
矛盾したメッセージが発せられた時の人の受け止め方

視覚情報 55%
聴覚情報 38%
言語情報  7%

このように人は、目で見た情報で印象が決まる性質があるのです。

当時は、この法則を知らなかったので、直感的に「視覚情報」=「ビジュアル」は訴求効果が高いと考えていたのだと思います。

このように、私には生意気にも計算高い所があり、例え目先は手間と時間が掛っても、時間が経過する中で確実に目的を達成したいと考えていました。

朝のモップ掛けを続け、部下の心をつかんだ感触を得てから、自分の考え、方針、計画を伝え、部下へ協力をお願いしましたが、私の思いに賛同して頂き、良い結果を出すことができました。

この体験は、多人数に協力して貰えることの心強さと、組織の動かし方の一部を体得することができた貴重な機会になりました。

また同時に、前回の記事に掲げた「実行」することが、説得力を増すことを確信した実体験となりました。

今回の内容と関係する記事として、以下を掲載していますので参考にしてください。
(参照 https://note.com/kid839/n/ne2f533419956

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