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シリーズ・留学を考える [22] - NZ語学留学

語学留学は、留学の中でも最も人気があるし、中学高校留学や大学・ポリテク留学に比べても留学生数も多い。

語学留学が中学高校留学や大学・ポリテク留学と大きく違うのは、学校にいる学生たちがほぼ全員留学生であることと、期間が自由に選べることだ。

ニュージーランドで語学留学をする大きな目的の一つは、英語力を伸ばすことだろう。だから、英語でのコミュニケーションが全くできないレベルから、大学進学のための準備をするレベルまで、幅広い人たちが留学している。

全ての学生が英語を第二言語とする人たちだから、英語があまりできなくても、大きな抵抗なく他の留学生と話をすることができる。この環境が、英語力を伸ばす一つの大きな要因だ。

ただ中には、「君の英語の発音は間違っているよ」などと他の留学生に言うクラスメイトもいるようだし、それに対して憤慨したり、傷ついたりする人もいるようだ。けれど、語学学校の留学生はみんな英語を勉強中なのだから、他の人に向かってそんなことを言う必要は全くないし、言われたからといって、憤慨したり傷ついたりする必要もない。

語学学校の先生たちは、留学生に楽しく英語を勉強してもらうことを第一の目標にしている。期間が自由に選べるということは、留学期間を延長することもできるし、リピートすることもできるから、留学生が楽しんで授業を受けることは、語学学校にとってとても大切なことだ。

だからほとんどの語学留学生が留学を終えて帰国するときに、「楽しかった」と言う。それは、もちろん、留学生自身が自分から積極的に楽しんだことが大きいだろうけれど、留学生が留学生として楽しめる環境が整っているのも理由の一つだろう。

でも、語学留学生の中で特別に緊張感が高いクラスが一つある。英語試験準備コースだ。多くの人は、IELTSなどの英語の試験を受けて大学やポリテクへの進学を目指している。英語力を伸ばして、入学基準英語力を満たすポイントが取れるかどうかは、人生を大きく左右する。だから、みんな必死に勉強をする。

この必死の勉強期間も後から考えると、楽しいと言えるかもしれないけれど、やはり試験準備コースの留学生は、留学中はかなり大変そうだ。

語学留学は留学の入口としてとてもいい。どんな英語のレベルでも留学することができるし、ホームステイも経験豊富な家庭も多い。期間は2週間程度から1年以上まで選べるし、途中で休暇を取って旅行してまた戻ることもできる。3ヵ月間以内ならビザの取得をせずに留学できるし、ワーキングホリデービザでも就学可能だ。

だから、日本だけではなく、世界中のいろんな国からの留学生がたくさんいるのも、語学学校の特徴だ。学校でいろんな国の人たちと友達になれる。

現在はニュージーランドへの入国制限があるけれど、オンラインで海外から受講もできる語学学校も増えてきた。短い期間でもオンライン受講できるので、一度試してみるにはいい機会かもしれない。

中学高校留学では留学先の学校でESOLという留学生用の英語の時間が必ずあるので、最初に語学学校に通う必要がない場合も多い。でも、日本の高校を卒業した年齢の人は、語学留学を人生の経験として一度は試してみてもいいかもしれない。

どんな年齢でも、短期間の留学で人生感が大きく変わったという人も多いのだから。


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