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【雑記】ボカロ、映画ウマ娘、エロティック・アナボリック

ボカロ開拓

同じことの繰り返しに若干飽きていたのか、よく分からないブラウザゲームを始めたりボカロを開拓したりと、苦し紛れに目新しいものに手を出しまくった。前者にはすぐ飽きてしまったが、ボカロは新しいのをたくさん聴けて楽しかった。今回見つけたのだと「夜明けと蛍」と「きゅうくらりん」が好き。
思うに、あるジャンルの音楽を聴くのにはそれ用の耳が要る。例えば、ボカロをある程度聴き慣れていないと、不慣れな音を受け容れるのに集中してしまって楽しみにくい。ヒップホップならヒップホップの、クラシックならクラシック用の耳が要る。ロックやポップスの耳馴染みがいいのは日常生活で聴く機会が多いからだと思う。
大体の人は自分の射程範囲を少しずつ広げていく形で新しい音楽を開拓する。ロックしか聴かない人がある日突然ジャズを聴き始めることは中々ない。ただ、時々ふとしたきっかけで飛地が発生することがある。僕の場合、米津玄師からハチを知ったことでボカロの飛地が発生した。飛地は本域よりも開拓するのにパワーがいるが、普段聴かない音楽を聴きまくるのはとても新鮮で腐りかけた脳に良い気がするし、何より楽しい。

ボーカロイドボサノバメドレーという動画を見つけた。俺は普段ボカロもボサノバも聴かないので、これを聴いている時が一番脳のストレッチを感じる。アレンジにより良い意味でボカロっぽさが抑えられているので、作業用BGMに困ってたらおすすめです。


突発的ウマ娘

4月はとにかく「自分を飽きさせないこと」を意識していた。それをいつの間にか忘れ、決まったことを決まった時間にするという完璧なルーティンワークをこなし続けた結果、日に日に作業効率が低下し、夜は眠れなくなり、ついに何も手につかなくなった。めんどくさすぎる、俺。
「つまり普段しないことをすればまたがんばれるのでは?」と思い、いきなりウマ娘の映画を観てきた。映画館なんて本当に久しぶりだったので、勢い余ってポップコーンとコーラのセットを買ったら両方めちゃくちゃデカかった。微妙な時間に起きたせいで昼飯を抜いていなければ半分以上残していたと思う。
それはそうと映画はとても面白かった。RTTPでシリアスの8割を担っていたアヤベさんがただのふわふわ狂美人になっていてかわいかった。
「ウマ娘を全然知らなくても楽しめるか?」と尋ねられたら「あなた次第です」という身も蓋もない回答をせざるをえない。なぜなら僕がアプリの方をもう1年くらい遊んでしまっているので、ウマ娘を知らないフラットな状態をイメージできなくなってしまっているからだ。強いて言うならプリティー要素は「もしかしてプリティー入ってます?」くらいしか含まれてないので、そういうのが苦手な人でも観やすい映画だとは思う。ものっそいラフに言ってしまえば「史実の競馬をモデルにしたスポ根ヒューマンドラマ」です。

映画館の細い通路にいた山田


エロティック・アナボリック

「エロティック・アナボリック」という漫画を読んだ。
どんな話か説明するのがすごく難しいのだが、端的に言うと「女子高生がエロい体を目指してボディメイクをがんばる話」だ。ボディメイクとは理想の体になるために筋トレや食事制限をする一連の活動のことをいい、夏までにお腹を引っ込めるためのダイエットや、マッチョ達が日々心血を注ぐ筋トレなどがボディメイクに当たる。
「なんてこたぁねえ、俺だって日々エロい体目指してがんばってるぜ」というトレーニー諸兄もいるだろうが、主人公三蔵(みつくら)さんの目的はそれとは少し異なる。三蔵さんがエロい体を目指しているのは、「モテるため」ではなく「老若男女問わず見た者全てにエロいと思わせるため」である。否応なしにエロスを感じてしまうような体を作ることが目的であり、それ以上は望んでいないのだ。
これは、筋トレをしている人ならもしかしたら共感できるかもしれない。モテなくてもいいから(モテたら嬉しいけど)カッコいい体になりたい。自分の最高到達点を日々更新していきたい。そんなモチベーションでボディメイクに励む人は多いと思う。

ゴールがモテることではないので、下着も水着もおっぱいもお尻もバンバン出てくるが、恋愛描写は一切無い。ものすごくエロい女の子が全くエロいことせず黙々と筋トレしたりサラダチキン食べたりしているのである。
その努力の描写がすばらしい。三蔵さんは「私筋トレ大好き!今日もスクワットがんばるぞ!」という感じで明るくトレーニングをするわけではない。三蔵さんが鏡の前に立つと、鏡の中に「全く健康に注意払わなかった世界線の三蔵さん」がいる。三蔵さんが「今日のトレーニングめんどくさいな」とか言った後、その幻に対して「分かってるよ、やるよ」と言い直す。つまり、三蔵さんはほとんど強迫観念でボディメイクをがんばっている。ボディメイクをしない人がする人に対して思う、「好きなものも食べられずしんどいこと毎日やって辛くないのか」という疑問を自分に対して抱きながら、それでもやらないとどうなるかが分かってるからやる。
その生々しすぎる描写がめちゃくちゃ良い。司法試験に受かる見込みは全くないものの、それでも何もできなかった頃の自分に戻りたくないという強迫観念だけで勉強している自分に突き刺さる。

一応補足しておくと、ボディメイクは自分のペースでコツコツやる分には全然辛いものではない。むしろ、「自分は健康に気を遣っている」という自負が、実際の努力値以上に健康に良い影響を与えることが期待できる。例えば、30分のウォーキングの消費カロリーなどこの飽食の時代においてはたかが知れているが、ウォーキングの後にもぐもぐお菓子を食べるのは誰だって躊躇うだろう。つまり、健康に必要な努力をしていると、健康に不必要な負荷を自分にかけなくなるのだ。
だからみんなもやろう、ボディメイク。俺と一緒にいつまでも発達しない広背筋について語り合おうじゃないか。

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