見出し画像

ZOZOマリンスタジアムへ[エッセイ]

月曜日。
先週末に急に依頼がきて受けたインタビュー取材のため、千葉・幕張のZOZOマリンスタジアムを訪れた。

取材仕事のときは、オフも含めて、試合の開催されない日に行くことが多いZOZOマリン。当然のことながら周囲は閑散としている。
人の姿もほとんどないし、駐車場に車もない。向かい側の幕張メッセにも人の気配は感じられず、逆側は海である。
都市や最寄り駅から離れたこの地で、変わらないことといえば、海風が一定量吹き続けていることくらい。
ネガティブなとらえかたをすれば、ゴーストタウンにいるかのような体験ができる。

しかし、個人的には、こうした空気感はむしろ好きである。
人にあふれて身動きがとれない花火大会やフェスは、むしろ嫌いなタチだ。

そういう場自体に対する嫌悪というよりは、自分が人混みの中のその他大勢の一部になるのが嫌なだけなので、たとえば、運営スタッフとか出演者としてその場にいられるのであれば、なんの抵抗もないのだが……。

ともあれ、繰り返しになるが、閑散とした空気感はいい。
なにより、気持ちを冷静に保つのに適している。


ところで、プロ野球は7月10日から観客数を上限5000人に定めたうえで、有観客試合の開催を始めた。
その際は、マスクの着用や検温システムによるチェック、アルコール消毒などの感染予防対策が義務付けられている。

ここから先は

2,191字

¥ 100

できましたら、サポート頂けると助かります。テレビとか出ているので一見派手ですが、フリーライターの実情たるや寒いものです。頂いた資金は自腹になることが多い取材経費にあてさせて頂きます。