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富士山が見えるカフェで起きた心に沁みた話

富士山が見えるカフェ、「ギャラリーカフェ 間」さんでの出来事

窓から一望できるのは何とも雄大な富士山

たまたま天気が良く風も強くない今日。どこかへ行こうと行った私を連れてってくれた彼。
富士山が見えるカフェの名前はギャラリーカフェ 間(ま)。
甲府から花火の街、市川三郷を超え、富士川町へ。街中では八ヶ岳が一望でき、まだ山頂には雪が残っていてかっこいい様子でした。
山道に入り、20分程度、いきなり現れる看板。梅が綺麗に咲いている隣に駐車し、向かいました。
一軒家のような外見にギャラリー、とも書いている空間。
中に入ると小さな雑貨屋さん?と思えるような様子でした。
「下が今は写真の展示会になっています。上がっていただきますと上はカフェになってます」
とお店の人が教えてくれまして、とりあえず先にカフェを利用させていただくことに。
ランチセットは要予約だったそうで、スープランチセットをオーダー。
そのカフェには壁一面本があり、まるで小さな図書館。
壁に昔ながらの貸し出しの紙があり、貸し出しも行っているんだそう。何だか温かい気持ちになりました。
窓からは美しい雄大な富士山が一面に見ることができます。ちょうどダイヤモンド富士として有名な地域なので、すごいなーと雄大な景色を楽しんでおりました。
二人でスープランチセットを食し、スープも体を温めてくれて、小さめの丸いパンがコロコロとしていて可愛らしく、ジャムも美味しかったです。

写真撮影 ダーリン


食後のコーヒーを楽しみながら少しゆっくりとした時間。カフェに流れている音楽と、窓から見える富士山と、トンビが2匹飛んでいる様子と、何だかそこの空間だけが現実から切り取られているようで、素敵なゆったりとした時間を過ごすことができました。
そうこうしている間に他にお客さんが来たのか、
「あー、お久しぶりです!」等々話ごえが聞こえ、数人展示会の方に行ったのかな?と思いつつお会計。
いつものように彼が立ち上がると店の人は
「ええええ!大きいね!身長何センチ?」
と聞かれており、
「えと、187cmくらいです」
と190cm超えてるのに逆にサバを読んでるちょっとした巨人の彼でした笑

写真展で、思わぬところで泣きそうになった。

その写真展いうのは、林辺正治という方の写真展でした。
説明文に「希望」という文字があり、読ませていただくと、ステージ4のガンがわかって、自分に何が残せるか、というのを考えた、という内容が書かれておりました。
何だか、1回目の抗がん剤治療が終わった私にとっては、人ごとに思えない、グッと勇気がもらえる、そういう言葉をいただけました。
その後、お店の方が
「今日たまたま、写真を撮った本人も来てるから、何でも聞いてねー」
と、言われまして。
私が説明文見ながら
「ここに書かれてる方ですか?」と少しドキマギしながら伺うと、
絶対、大丈夫。信じてる。
と。
何だか、もちろんその写真家の方のことなんですけど、やっぱり私も不安に思ってることがあるわけで、
その明るいお店の女性の方の、
絶対、大丈夫。信じてる。
という言葉が、胸に刺さり、私は泣き出しそうになるのをただ、ただ堪えて、その方の撮った写真を見て回りました。
夕日が美しい写真。
山並みが雄大な写真。
ススキの穂並みが揺れている幻想的な写真。
そして、
そのカフェからの写真。
色々な写真がありまして、ポストカードも売っていたので数枚購入させていただきました。

私も、ガンなんです。
そう言いたかったです。

この文章を見て、写真を見て、励まされました。
そう伝えるべきでした。

でも、それを言ってしまったら、私は泣き出してしまうと思ったので、言葉も飲んで、ただ、感謝の意だけを告げました。
その後その店を後にし、彼に、そのカフェの方の言葉がすごく嬉しかったこと、胸に沁みいったことを伝え、泣いてしまいました。

彼も、その写真家の方に、何か伝えたかった。でも、何を言っていいのかわからなかった。と言っておりまして。
言いたい時に、きちんと自分の言葉で想いを伝えること。
すごく大事だと二人で感じ、素直に伝えることの難しさと伝えることができなかった未熟さを体感しました。
悔いなく、生きて行こう。
何もできないんだと、自分の未熟さに落胆することはあっても、その状況を羨ましいと思う人もいるんだろうなと、彼は言っておりました。
例えば、こんな仕事しかできない自分を卑下する人がいたとして、もう寝たきりになってしまったら、こんな仕事でさえ、動けることに感謝するだろうと。
何だか感慨深い気持ちになりつつも、包まれるように暖かくも絶景な景色が堪能でき、優しい時間が流れている、そんなカフェに出会うことができました。


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