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こむら返り(足が攣る)がよくある人

最近足がよく攣る、昔から時々足が攣りやすい、なんてことありませんか?
私は今看護師で病棟で働いているのですが、足が攣るから、と常用して漢方薬を飲んでいるおばあちゃんが患者さんでいたので、紹介したいと思います。


足をつる理由

西洋医学的理由

こむら返りが起きる原因で考えられているのは、脱水、高齢に伴い筋肉量が減って筋肉が少しでも使うと過度にストレスがかかってしまう、糖尿病により、末梢の血流が流れにくくなる、筋肉の収縮と弛緩のバランスを取っているミネラルが不足することで起こる筋肉の異常収縮、冷えなどが考えられます。

東洋医学的理由

1.肝血虚
肝は、血を蓄え、全身に供給し、気の流れや血の流れをコントロールする場所です。睡眠不足や疲労などで悪化します。症状としては、目眩や夢を多く見る、目が乾く、目が霞む、などがあり、その中の一つの症状にこむら返りがあります。
2.瘀血
体内の血の流れが悪く、いらない血が滞っている状態です。
手足の冷えや肩こり、頭痛、生理の時に血の塊のようなものが出る、月経痛、動悸、などこむら返り以外にもたくさんの症状が出てくる可能性があります。


効果のある漢方薬

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)が、こむら返りに対して速効性のある漢方薬と言えます。
予防的に長期的に飲み続ける薬ではないですが、効果をすぐ感じる薬です。

根本的になおすには

東洋学的な原因である、肝血虚や瘀血などの体の状況を改善する必要が考えられます。

  1. 肝血虚
    肝血虚とは肝の血が不足している状態です。一般的な血虚の症状がありますが、とくに栄養障害・視覚の異常・運動系の異常・月経異常などがみられます。補血剤であり四物湯(しもつとう)が効果があると考えられています。

  2. 瘀血
    中医学的には、本来は血管をスムーズに流れている血が、停滞してしまい、経脈の流通や臓腑の機能を傷害し、多様な症状を呈しているものをいいます。弁証によって使用されている薬剤は多いですが、便秘がある瘀血の方には通導散、頭痛や肩こり、月経痛がある方には桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を使用することが多いです。

薬膳

肝血虚

血が不足している状態の血虚という状態に対しては養血類(ようけつるい)という種類の食薬を使用します。
食材としては、ニンジンや落花生、ぶどうやイカなどが挙げられます。

瘀血

瘀血というのは、気の巡りが悪く、血流が滞っている状態を表します。それに対しては、血の巡りを良くする食薬を使用します。
食材としては青梗菜や甜菜、酢、ウコンなどが挙げられます。

ツボ

こむら返りにオススメのツボは承山(しょうざん)というツボがオススメです。その場所はふくらはぎの真ん中で、左右の筋肉の分かれ目の部分となります。

足がつる人は

何度も足がつってしまう状態のひとや顔の筋肉が痙攣するひとは血虚という状況のひとも多いかもしれません。
人によっては原因や対処法も違い、適度な休息や生活習慣、栄養バランスを整えることでこむら返りが起こる頻度が減るかもしれません。

動画も作ってみましたのでよろしければ見ていただけると嬉しいです。
https://youtu.be/wL5iZQCLKik

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