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漢字の読み方がわからないとき
こう読むのかな?と想像してみたりする。

何人か集まっていると
それがちょっとしたクイズ大会みたいになって、楽しい。

日本酒を選ぶときなんかは、
未知の漢字との出会いが多くて
「何て読むのかな?」「何て読むと思う?」と盛り上がる。

読み方の正解は1つしかないはずなのに、
人それぞれ、我流の読み方があるのが面白い。

『花巴』という日本酒がある。
いつも通り、何て読むのかな?という話になった。

とある人が
「はなパ!はなパじゃないかな!」
と、日本酒らしくない、斬新な言葉をついに爆誕させてしまう。

「パ?」
「ほら、これってパリ(巴里)の “ パ ” じゃん!」

なるほど。
ひととおり「巴」の読みを考えてみたけれど
その発想はなくて、してやられた気分になった。
なんて、自由で前衛的なのだろう。

一方で、パリがすぐに思い浮かぶところは、
フランスに恋人がいる彼女らしい。

普段からフランスのことをたくさん考えているのだろうな、と思うと
会いたいときに会えなくて切ない気持ち、恋人を想う温かい気持ちを感じられて、何だかキュンとしてしまった。

漢字をどう読むのかって、どう生きているのかと同じなのかもしれない。

おしまい

***

花巴(はなともえ)は、奈良のお酒。桜で有名な「吉野」の地でつくられています。「花」は桜、「巴」はひろがりを意味し、吉野山に広がる桜や桜フブキをイメージして「花巴」の名前が付けられたとされています。

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