合コンに行ってみたけれど、やっぱり楽しくなかった件
これを私が偏訳すると、こうなる。
皆様は合コンに行ったことがあるでしょうか。
私はあります。一度だけ。
合コン経験1回、しかも敗者の私が、皆様に合コンの勝ち筋を伝授いたしましょう。(参考にならん)
4月に新卒入社した会社の同期に誘われ、4対4の合コンなるものに参加した。お相手の男性方も新卒だった。
1軒目は居酒屋。「楽しく飲もうよ!」と言っていただき、本当に普通に他愛もない話をしながら楽しく飲んだ。
なんだ普通の飲み会じゃん。
そう気を抜いてしまった私は、既に敗者だったのだ。
席の時間になり、居酒屋を出た。カラオケに移動し、1 室に8人がなだれ込む。ここが勝負の分かれ目だった。縦長のカラオケルームの配置は、長机を挟んで向かい合う長椅子が2つと、その奥に誕生日席の1人がけのソファが1つ。
入室後、皆立ったままで誰も腰掛けない。
なんとなく男女がソワソワワソワソしていることくらいは感じ取れた私は、彼らの駆け引きに関わりたくなくて奥の誕生日席に腰掛けた。
私が席を決めると、皆が長椅子に腰掛け始める。それとなく、男女が交互になるような座り順に。私が誕生日席に座ったせいで、男同士が隣り合わせになった席もあった。彼らは少し顔を曇らせていた。決して私の隣に座れず残念がったわけではなく、「同期の男と隣り合って、何が楽しいねんボケ」という顔をしていた。
着席し、カラオケ兼コール呑みが始まる。
同時に、鬼のスキンシップが始まった。
ある人はそれとなく肩を抱き、ある人はそれとなく腿に触れる。…それとなくなワケあるかぁ。わざとらしいんじゃボケ。
戯れを目にするうちに段々と面倒臭くなってきた私は、酒を飲むことに専念した。人肌に触れることで一時的な歓びを必死に得ようとする姿は、滑稽で、しょうもなくて、無様だ。
と彼らを冷たい目で見ていた私だったが。
数十分後、一人の男性が「飲みづらいから」と彼の真横に私を呼んでくれた。肩が触れる距離で話していたときは、悲しい哉、ちょっと喜んでしまった。
あーあ、
妬んで軽蔑しても、結局私も彼らと同じだ。
人肌はいつだって恋しい。
むしろ、軽蔑していた分無様だ。
一時的な喜びと、一生付きまとうしょうもない性への悲しみを、苦手なレモンサワーで飲み下した。
2時間後、一人が酔いつぶれ、一人の女の子が終電で帰ってしまったため、カラオケを切り上げて店を出た。一瞬、私の家で呑むという案が出たが、「散らかってるから、掃除が終わるまで20分外で待て」と私がゴネた結果、解散になった。
結果、私はただ高い金を払って、おぼつかない手つきでのサラダ取り分けを披露し、居酒屋のコース料理の残飯を腹に収め、酔った友人にキスをせがまれ半年ぶりのキスをし、呑み唄を陽気に歌って帰るだけの奴となった。
堕落した家に帰る。
一人の空間に安堵するが、何かが気に食わない。
蒙古タンメン中本のカップラーメンを深夜1時に食べる。帰りに買ってしまったタール17mgの煙草を吸う。風呂に入るが、酔いが回り途中で上がる。メイクも落とさず全裸で就寝。
これでいい、と実感する。
危なかった、初対面の男を4人もこの汚部屋にあげるところだった。華金と大金を溝に捨ててしまったけれど、これでよかった。
やっぱり、合コンは私に合わない。
それだけ分かったのなら、十分だ。
最後に、これから合コンに行かれる皆様向けに、注意点をまとめたいと思います。
1.カラオケでの席には気をつけろ
決して、誕生日席には座らないように。ケーキなんて出てこねえ、皆のイチャつきがめちゃくちゃ見える特等席だというだけ。
2.帰りに強いタバコを買うな
辞めようと思ってたのに、またタバコを辞められなかった。タバコではなくR-1ヨーグルトを買いましょう。健康を買いましょう。花粉症にも効きます。
3.深夜の蒙古タンメン中本は美味い
しかし翌日は顔が浮腫む。ものすっごい浮腫む。元々アンパンマンみたいな顔なのに、しょくぱんマンになる。丸顔を越して輪郭が四角になる。気をつけましょう。
くれぐれも皆様は、私みたいにはならないように。
検討中を祈ります。
(後日談)
相手の男性方の4分の2は、恋人がいたそう。
本当に、一時のしょーもない戯れだったようだ。
あーあ。
(私含め)人間ってほんとに滑稽。
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