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医療従事者の方々へ受け入れられるという励み。【HTLV-1キャリアでもある私】回想・・17

これは、あくまでも私のケースである。2020年の秋頃の事。

季節は秋へと変化していた。自然の美しい変化に胸がときめくし、おいしいものもたくさんでワクワクしてくる。 気持ちが沈んだわけでないのに、急にガタンと体の調子が悪くなった。よく転びそうになっていた。相変わらず左半身に痺れや痛みを覚える。手足の一部の、関節の痛みがひどくなってきた。集中しないと、掴んだものをよく落としていた。めまい。生理周期や出血量もおかしい。耳鳴りもひどい。軽い喘息もある。パート先では、すぐ気が付き小さなミスで済んだが、これから同僚に大きな迷惑をかけるかもしれない、または大ケガをする気がした。限界を感じ、勤めていた職場を慌てて退職した。
視力もおかしいくなってきた。片目の飛蚊症がひどくなってきた。加えて、目に中にキラキラと流れる星のようなものも見えた。頭痛の前触れとしての症状があるようだが、私の場合頭痛は起こっていない。キラキラは突然に現れる。慣れるまではキラキラが見えると、痛みはないが目の中を切り裂かれたようなイメージを描いてしまい、驚いてばかりいる。精神がおかしくなりそうだった。

直ぐにa先生、耳鼻科、眼科、婦人科を受診した。
検査結果は関節炎、体の衰えと、どのお医者にも診断された。HUの発症(ぶどう膜炎)を予想したが問題なかった。キラキラは原因不明であった。消えてはくれないが、1か月もすれば慣れてもきて、見えても驚かなくはなった。気が狂いそうと感じていたのに、案外慣れるものだ。 その他の症状では、辛いときはお薬を飲んでいる。漢方が主である。効いているかどうか・・。その時々によって感じ方が違う。 すごく効いてきて楽になるときもあれば、効いていないと感じる時もある。治すというより、症状が楽になったくらいに捉えるのが、気も楽であると感じられるようになった。この薬を飲んだら、絶対に治るという期待は疲れるものだ。私の不調は、一生付き合う症状と腹を括るしかないのかも。

体調を崩すと、発病したのだろうかと不安にはなる。 どうしても苦しい時は、予約外でもa先生の所で診てもらうことにしている。他の科へ行くことにもしている。直ぐに回復とは、どうしてもゆかない、じれったさはある。それでも緊急性があるか、無いか、わかることでは安心には繋がる。(今は調子が悪いだけ。暫くして、また少しづつ動けるようになる。だってこれまで、そうであったのだから。)と考えているうち、不安感が消えてゆくこともある。気持ちがしっかりしてくると、体がしんどくても、だいぶ楽にはなるものだ。 深く落ち込んでも、必ずどこかで立ち直ってはきたのだ。

発病された方は、どんなお気持ちで過ごしていらっしゃるのだろう。病院の待合席で私よりお体のお辛そうな方々を見かける。お苦しみを考えると、とても計り知れない。キャリアで病院に来ていることは甘えているのだろうか・・情けない事なのかな・・。 それでも、行くところがなくて、ご縁あって私はここに居る!と考えるようにしている。

早急に、HTLV-1キャリア患者・発病の方を受け入れて下さる、正しい知識や優しいお心を持った医療者の方が、どんどん増えていただきたい。メンタル面を支えて下さる専門家も必要だと感じる。心より願う。HTLV-1キャリアである人は、80万~100万人と聞いているが、リアルな実状はどうなんだろうか。患者は、自らの不調の時だけでなく、暮らしの変化(血縁者の病・ご結婚や出産など)の中でも、感染の有無やその先の体調不安は、ずっと付き纏う。  

a先生に会うと、元気になれる。何だか、私も頑張ろう!って気持ちになる。a先生とご研究を共にされている他のお医者さんたちを見かける。忙しくお働きなる看護師さん達もカッコいい。前向きになれる影響を与えてくれる方々にお会いできるのは、本当に有難い。HTLV-1感染者であることで、見捨てないでいて下さる事は大変に心強い。 体調の激しいアップダウンを繰り返しながら・・そうしながらも、心は何かしら前向きになっていると、気が付くことがたくさんある。

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勝手に、以下のサイトをご紹介させていただきます。HTLV-1当事者の方にとってまたはご家族にとって、励ましとなるサイトだと思います。お勧めです。



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