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大切にしたいことその⒉「消費は投票である」

前回の大切にしたいことその⒈「他者への想像力を持つこと」に続きまして、その⒉「消費は投票である」です。

消費は投票!
ある時期から私が合言葉のように言い続けている言葉です。

私は、日々消費者としてモノやサービスを購入するという行為は、まるで選挙の票のような価値があると思っています。そして、なるべく投票という意思をもって消費活動をしています。

たとえば、大好きなモノへの投票。何かしらお気に入りのブランドや商品がある人は多いと思うのですが、それが存在し続けたり、進化を遂げていたり、新しい種類が出てきたりするのは、それを買い続ける消費者がいるからです。
当たり前ですが、買われないモノを作り続けられる持続可能性を持った企業や生産者はいません。買う人がいればそのブランドは存在し続ける可能性が高いし、買う人がいなければなくなってしまう可能性が高いです。
なので、多くの企業はあの手この手を使ってファンを獲得するように努めたり、消費者が思考停止していても自社の商品を手にとってもらえるように戦略立てて動いているわけです。


私が「消費は投票だ」と思ったきっかけには、私の消費の成功体験があります。
それはNPO法人への寄付です。幸福の持続性が長いことが成功の要因でした。
当時親しかった友人が海外プロジェクトを推進するために実施していたクラウドファンディングで3万円の支援をしました。これは、当時の私の、アルバイトのお給料の半月分に相当します。当時の私にとって、「見返りのない寄付」を「こんなに大きな額」することは考えられなかったのですが、強くお願いされたこともあって、試しに飲み会10回我慢したと思って(笑)寄付しました。(よくお金の価値は飲み会○回に換算されますね。)

クラウドファンディングのボタンをポチった直後は特にいつもと変化なしでした。しかし後日、実際にプロジェクトが推進されている海外の現場へ、旅行のついでに行った時に転機が訪れます。

SNS上で見ていた、活動を推進する現地のスタッフと対面すると、自分の寄付が目に見えない形で異国の土地の何かに役立っているのかもしれないという想像が鮮やかにできて、ものすごく満たされたんです。想像を巡らせれば巡らすほど、自己満足感をちょっと超えた自己効力感みたいなものを感じました。自分ではなく応援したいこと・人に使うお金ってこんなに自分を満たしてくれるんだ、と自分でも驚いたことを覚えています。
この満たされ感は6年たった今でもほんのり持続しています。限られた自分のお金ではあるけれど、何に使うかは自分で選べるし自分も社会も満たすことができるのかと、はからずも初めての意思を持った投票行為に成功体験がついてきました。


それまでの自分はずっと少ないお小遣いでどうやりくりするか、という生活を送ってきたので、消費の際の軸は経済合理性、つまりとにかく安いことでした。高校生の時はバス代を含めてお小遣いをもらっていたので、バスに乗らない方が可処分所得(?)が増える。ということで、雪の日にもバスに乗らず30分歩いて学校へ行ったり。はたまた定期テストの解放日に同じ部活の友達たちがゴディバのドリンクを飲むのを横目にして、わたしはぐっと我慢していたくらいにはお金にケチった生活をしていました。

しかし、自分でお金を稼ぎ、まとまったお金を持てるようになって、高価でも耐久性が良さそうなモノ・長く愛着を持てるモノを選ぶようになり、目先の安さばかりを追い求めていた時には見えなかった世界が見えました。
というのも、買い換える必要や、新しいモノに手を伸ばしたくなる衝動がなくなり、結果としてロングスパンでの出費は明らかに減りました。浪費がなくなったわけです。それに、いいモノを作る会社にお金を払うというスタンスまで得られるわけです。
いいお金の使い方をして、モノを長く大切にできると自己肯定感も高まるし、ゴミにしてしまうことが減るので、いいことばっかり。と思っています。


私が現在時点で投票を続けたいと思っているモノの一例を勝手に紹介します。
マザーハウスのカバン(サムネイル写真のかばんです、社長でありデザイナーの山口絵里子さんの生き様が素敵すぎて大好きです)

・パタゴニアの洋服(徹底的に環境問題を解決するために存在するアウトドア・アパレル企業)

・大好きな人のnote(素敵な文章をずっとずっと読んでいたいので応援)

・環境問題解決のための活動するNPOへのマンスリー寄付(一緒に働く事ができないので、せめてお金で活動の継続を応援)

・大好きな土地へのふるさと納税(育った川崎市も大好きですが、生まれた気仙沼市も大好きなので)

・アシックスのパンプス(何時間履いても小走りしても疲れないパンプス、おかげでパンプスを履かないといけない日もテン上げです)

いろんな人のこだわり購買、気になります。その人の価値観や、消費の試行錯誤の賜物だと思うんです。


最後に、私の消費行動軸を宣言。現在3つ!

⒈ 地球環境ドリブン
地球環境に正しい行動を取りたい、取らないと問題は変わらない
(ノープラスチック・ノー使い捨て・ノー石油)

⒉ ソーシャルグッドドリブン
同じ用途の製品だったら社員や社会にいい影響を与えている会社の方を選びたい

⒊ 自分のご機嫌ドリブン
それを買うことで私が長期的にハッピーになれるかどうか

特に1の地球環境ドリブンは、倫理観だけではなかなか推進できない軸なので、経済合理性と両立できる方法を模索しています。きっとエビデンスを持って両立するはずだと思っています。(パッケージがごっついものを買うのではなく、量り売りで買うとパッケージ代が浮くしゴミもでないから環境にいいよね、とか)やっぱり高くて苦しい消費行動だと持続しないので。

(直接的な消費ではないけれど、従業員としての就職も企業や社会への投票になると思っています。いわゆるブラック企業は、勤める人がいなくなれば淘汰されるはずです!)

より多くの人が日々の消費行動で、自分と社会をいい方向に変えていけたら最高だなと思っています!!


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