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続・ELAC BS312の愉しみ  +0.1chを嗜む

ELAC BS312を導入して、はや2年が経とうとしているだろうか。
とうとう本機種もモデルチェンジとなった。
JETツイーターが進化。第6世代となった。
ELEGANT BS312.2というらしい。気になるなぁ。笑

そんな中、買い替えることもなく、私はBS312を聞き続けているのだが。

オーディオは無いものねだりの趣味だと言った。
悪い虫が騒いでいる。


低 音 が 細 い 。

サイズの割には低音はしっかり出ているものの、ツイーターとのバランスを取るためか、
贅肉がない絞った低音。

これが、例えばメタルのバスドラムや、ジャズのベースを鳴らしたときに、僅かな不満を生む。

低音が演出する、ある種のスケール感が出ない。

そんなものをBS312に求めてはいけない。
そんな事はわかっている。
そういうものが欲しいなら、トールボーイを買えば良い。
でも、BS312には、耳触りの良い高音と、正確な低音の音程感、定位感、中音域のハリ、
そしてSN比の高さという美点が高度にバランスした良さがある。
これらを潰すことなく、両立させられないか??

考えに考えた結果、私はサブウーファに手を出すことにした。

KEFのKC62。
LS50 metaなどと合わせれば最高であろう、小柄な巨人。

なぜこの機種なのか。

①2chの+0.1化が簡単であること。
 ラインインとラインアウトが両方ついている。
なので、2chしか再生してこなかった環境でも、簡単にサブウーファを試せる。
どうしようもなくなれば、また戻せばよいのだ。

②筐体が小さいこと。
狭い部屋にピッタリ。
そして、サイズから考えられないほどの帯域範囲。
6.5インチくらいのスピーカーコーンから18Hzが出ている。(確かめた)

③技術集団KEFのプロダクトであること。
とにかく、定位感に定評のあるKEFなので、温かみはあれど、ダレた低音は出ない。
そして、部屋に合わせて細かなプリセットがある。

実際に部屋に導入してみて、音量やクロスオーバー設定にはかなり苦労したが、
ある程度設定を固めてからは、なかなか満足している。

これだけゴリゴリのサブウーファを入れたものの、実は低音は控えめに、フラットよりほんの少し抑えめ。マンションだし。
で、音の下支えに徹してもらっている。
でも、この少しの補助が効く。
バカ耳の私にもわかる効果。

ジャズでは、ある周波数からベースが小さくなるような違和感が、グッと減った。
そして、バスドラム。まだ、メタル音楽ではバスドラムの音に高音を被せて粒立たせるので、埋もれてしまうことはなかったが、
それでもバスドラムが小さいな、という印象だった。
それが、ちゃんとバスドラムになった。ドンッと立体的に音が迫ってくる。
そして、ジャズでは、再生限界以下だと、抑えた咳みたいな音しか鳴ってなかったのが、
サブウーファを足してからは、確かにバスドラムの音が届いてくる。
お陰で、リズムが豊かになった。

我が部屋の特質から、44Hzが膨らむので、これに困っているところだが、
それ以外のところは、大変に良い。
わざと少し上の帯域まで被せて、音の推移が目立たないように工夫している。
というのも、46〜60Hzくらいが、これも部屋の特質で、ロールオフしているので、
そこに組み合わせる形でカットオフ周波数を選んでいる感じ。邪道かな。。

さて、期待していたクラシックは、実はあまり40Hz以下の音って無いのね。これも発見だった。
その代わり、大太鼓が鳴ったときは、それこそ肝を冷やすほどの轟音が出る。

ということで、2WAYの小さな傑作BS312が、少しお兄さんになったのでした。

とにかく今は、録音の良いメタルのライブ録音や、ベースが歌いまくるジャズトリオがとても楽しい。

ピュアオーディオ+0.1。
悪くないんじゃないでしょうか。


追記
44Hzの膨らみ対策は、リスニング位置の調整で、かなり良くなった。そして、凹んでいた60Hzくらいまでがしっかり耳に届くように。
ここに来て、サブウーファの凄みを感じている。
音が強靭になったし、メタル音楽では、ベースがブイブイ言ってるのが伝わってくる。
思った以上に、BS312+サブウーファは、強烈かもしれない。
KEFも、良い仕事するなぁ。