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とある滋賀県首長会議の光景

〇有村国知愛荘町長(司会) それでは、まずテーマ1番目。「滋賀のすべての子どもたちに学びと育ちの機会を保障するための不登校対策について」に入ります。それでは滋賀県からの提案でございますので、三日月知事より提案趣旨等の説明をお願いいたします。

〇三日月大造滋賀県知事 みなさん、お疲れ様でございます。また、有村愛荘町長はじめ愛荘町のみなさん、この素晴らしい会場ご用意いただきましてありがとうございます。いろいろと難しい課題ありますが、頑張っていきたいと思います。今日もよろしくお願いをいたします。今日は2本とも県が提案するテーマということでございますので、忌憚のないご意見等を賜れれば幸いでございます。まず、不登校対策ということで資料1、2枚もので用意をしております、ご覧ください。この下のところにですね、前回4月に不登校対策の議論をした際に、こういう場の必要性についてはみなさんご理解をいただいたうえで、特に一番下のところですね、それぞれ悩んでらっしゃるところを共有しながらどういう対策が打って行けるのか。例えばスペシャルサポートルーム、これSRっていうんですかね、別室で行われているようなそういう取組でありますとか、市町教育支援センターにおける状況、さらにはSC、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの活用等について、まだまだやらなきゃいけないことがあるというようなことがわかったところでございます。1枚めくっていただきまして、もう釈迦に説法ですけれども、教育機会確保法という法律、これ議員立法だそうでございますけれども、2016年12月に公布された理念を記載しておりますし、その下のところにはそれを受けて教育機会の確保に関する基本方針として記載をしております。やはり共通いたしますのは、すべての児童生徒のことを考えた取組ということと、児童生徒、子どもの最善の利益を最優先して支援を行うということでありましたり、いろんな考え方、いろんな言われ方がするんですけれども、特に下の基本方針、基本指針の下から3つ目ですかね、「状況によっては休養が必要な場合は特に留意する」ということであったり、下から2つ目、登校という、不登校に対して「登校という結果のみを目標にするのではなく少し時間をかけて社会的に自立することを目指す支援を行う」ということであったり、そういう幅の広い見方で息の長い取組をしていく必要があるということが記載されているところでございまして、こういうことをまず念頭に置きながらですね、次のページ。滋賀の不登校対策を少しプランとして取りまとめることができないかということを今考えているところでございます。何より、ひとり一人が安心して成長できる場をつくることと、多様な学びの機会を確保することというのを大きな2本の柱といたしまして、それらを実現するために教育だけではなく福祉等の関係者によるチームが連携をいたしまして、何より愛情を持って子どもたちを育んでいく、生きる力を育んでいく、こういうことを基本理念にまず据える必要があるのではないかと考えているところでございます。こうしたことを踏まえて、今、「滋賀の学びの保障プラン」策定に向けて取り組んでいるところでございます。具体的にはですね、その下のページ。6ページのところに、この基本理念に基づく3つの目指す姿を記載をしております。すべての子どもの学びの機会を確保し、学びたいと思ったときに学べる環境を整えようということ、心の小さなSOSを見逃さずチームで支援をしよう、学校をみんなが安心して学べる場所にしよう、というこの三つでございます。今日は、今申し上げた5ページの基本理念の部分を、今目指す姿として骨子を申し上げました「滋賀の学びの保障プラン」(骨子)、この2点について、みなさんと意見交換をしたいと思っています。で、最後のページにこれらを受けた具体的な取組の方向性について記載をしております。この「滋賀の学びの保障プラン」を今年度中にまとめて、それに伴う予算や人の手配等を県としてもつくり、市町としても一緒につくりながらですね、特に喫緊の課題としてはスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの体制の充実というようなことが課題だと思っておりますので、こういったことに手当てができればと考えているところでございます。簡単ですけれども、私からの問題提起とさせていただきます。

〇有村愛荘町長(司会) 三日月知事、ありがとうございました。それではこのテーマ1につきまして、みなさまからのご意見、ご提案を承ってまいりたいと存じます。(しばらく間、咳払い)はい、野瀬町長お願いいたします。

〇野瀬喜久雄甲良町長 甲良町長です。首長会議のテーマ、不登校、この問題がテーマとされましたので、9月末から10月にかけて新聞各報道がいじめであったり、あるいは不登校であったり、虐待、それから学力不振も含めて問題の新聞報道がありました。本日は不登校の問題でありますが、文部科学省から数が公表されております。いじめ、全国で68万2千件。いじめをした学校、学校に占める割合が、これはオールニッポンで82.1%を占めるという記事がありました。一方、不登校の小中学生の合計人数が29万9千人、22.1%昨年度比で増えているという状況でございます。それから滋賀県の教育委員会の認知件数ですが、2022年度、前年度484人増えて3385人というデータが新聞資料でも発表されました。知事が言われました教育委員会サイドだけの問題ではなくって、福祉の視点ということが言われましたので、ささやかな甲良の取組ではありますが、私は就任以降5つの重点目標を掲げておりますが、なかなか住民と一緒にやりましょうということはそんなということですが、組織として家庭支援、それと学力向上を教育委員会のテーマにしておりますが、今日は不登校という問題でありますので、甲良の知事も触れておりました子育て支援センターにその担当を置きまして、学校に行きにくい小中学生、高校生も含めて一人ひとりに応じた学習支援と生活支援を行っています。事務職員のほかに専門職も要りますので、保健師、公認心理士、社会福祉士、それから教員OBを置いています。かなり人的補強を重点的にやっておりますので、小さな町で厳しいんですけれども、私の重点目標としてやっております。で、学校に行きにくい子どもの第一ラウンド、一番最初の面談は保健師がやっております。先生ですと、家庭訪問ですと、「先生、いいわ。家庭までやってきてくれんでいいわ」となりますが、保健師の保健指導、健康指導ということで子どもの状態をまずはヒアリングをして、そして、両親、指導員を交えてこの子に合ったケース会議をやるというようなことをやっておりまして、入口の問題で保健師が窓口になっているというのが本町の特徴でございます。それから、不登校、いじめの問題は、私は社会が病んでいるということになるんではないかなと思っています。個人って言いますとどうしても本町は人口減少が一番激しい町でありますので、各家族であったり家族が疲弊していたり、その中心的な問題は家庭介護の問題であったり、子育てに不安があったり、ましてや不登校になっていると親は仕事を休んでかかりきりになるということから、経済も働き方にも影響してくるということであります。今申し上げましたように、福祉の介護の計画やら福祉の計画では自助、共助、公助という視点が要りますので、これからは粘り強くと知事がおっしゃられましたので、われわれ市町もできることを地道にやって行きたいというふうに思っています。以上でございます。

〇有村愛荘町長(司会) ご意見ありがとうございます。

(「地声で」の声あり、場内笑い)

〇堀江和博日野町長 いやいや、マイク使わせてもらいます。すんません、ありがとうございます。3点、日野町として思いがありまして、1点、今回県さんの方でこういう方向性ということでよいと思うんですけれども、やはり予防的な観点ということが重要だと思っています。ぱっと見ですけど、例えば、学校の先生と子どもという、または大人対子どもという支援がほとんどだと思うんですけれども、重要なのが子ども同士の関係性というのがすごく重要で、そこのなんていうか支援というのはいろんな先進的な自治体なんかの事例を見ていくと、子ども同士のコミュニケーションの部分への支援というのがやっぱりたくさんありまして、日野町でも非常に不登校は増えていますので、いろんな、岡山の総社市産とかすごいところをいくつか回らせていただくと、やっぱり子ども同士が助けている。先生が入る、保護者が入る前に周りの環境というか普段一番接している子ども同士の間での環境をよりよいものにやって行こうという取組がたくさんあるので、この観点というのは当町でもすごく重要だなあと思っていろんな取組を進めつつあるんですけども、その観点というのはすごく重要であると思っていますということ。二つ目が具体でいつも要望していることなんですけどもSSWとかですね、SCさんの、やはり小規模校がうちにもございましてですね、大規模校中心とどうしてもなってしまうんで、その辺りのご支援をいただきたいなというのが2つ目です。そして最後はフリースクールの話でですね、やはり日野町でもありまして、今年、去年かな、日野町の通う方には支援をするようになったんですけれども、やはり必ずしもフリースクールに通いたい子が地元のフリースクールに行くとは当然限らなくてですね、いろんな彦根とかもあったときに、そんなときに自治体をまたいで通うときに、やはり出身、住んではるところでいろんな差があって、それぞれの自治体で考えや支援の在り方に違いがあって当然やと思いますけれども、やっぱりそこは一定、県全体で方向性があるべきではないかな。県民という全体で見たときに、こっちに住んでいるから支援があってこっちに住んでいるからないというのは、子どもという視点で見たときにかわいそうな状況が今続いている。そういうことも必要かなというのが3点目でございます、以上でございます。

〇有村愛荘町長(司会) 堀江町長、ありがとうございます。はい、森中市長、お願いいたします。

〇森中高史守山市長 不登校対策ということで、県の「滋賀の目指す姿」、3つの項目ですけれども、これは国のところからまったく一緒で、これは揶揄をしているというわけではなくて、不登校対策というものは全国共通の課題であるし、奇策というかウルトラCはないので、しっかりやるべきことを着実にやっていくということなのかなあと思っています。私も市長に就任して不登校の関係、コロナ前に比べて倍になっていますので、いろいろ知れば知るほど、結局、学校、家庭、そして行政機関と関係機関、これが個別に状況に応じて対応するしかないと、今思い知っているところなんですけれども、そういった中で2点ございます。まず、1点目は県にお願いというか広域的な観点からなんですけど、今も堀江町長からお話があったとおり、フリースクールの関係ですけれども、守山市内にはないんですね。フリースクールの定義も様々なんで何をもってフリースクールとするかもあるんですが、いわゆるフリースクールといわれるものは守山市内にはないと認識しています。例えば日野町さんとか近江八幡市に守山市民が通っています。で、今までフリースクールは行政が正面から守山市は、他の市町さんは先に補助とかを出されている市町もございますけれども、守山としては行政としてはある意味見ないふりをしてきたというか、学校に来るべきものなのだ、学校に来てほしいと、そうした観点でフリースクールに通われている方を正式には位置づけというかそういったことはしてこなかったんですけども、やはり居場所をつくる、学校に戻ることは大事なんだけれども、必ずしも学校だけじゃないという中で、ある種フリースクールというものを正面からとらえてしっかりとそこを支援していく必要もあるだろうという、今、思いに傾いています。その中でやっぱり聞くのは、そもそもどこにフリースクールがあるのかとか、どういったところがあるのかとか、情報がそもそもないという話も聞きます。湖南4市で情報を集約して周知するような民間団体さんがやっていただいていまして、それを支援するようなこともやって行こうと思っているんですが、県にお願いしたいのはできれば各市町の中でどういうフリースクールがあってどんなインフラでどういうかたちなのか、そういう情報は全県で提供していくというのも大事だと思いますので、当然われわれとしてできる情報提供もやって行きたいと思いますが、ぜひ可能ならそういった学校以外の場所について周知広報などもいただけると広域行政としてぜひお願いしたいなというのが1点です。それともう1点はわれわれ市町としての対応なんですが、守山市内ではくすのき教室という言い方をしていますが、各市町でいろんな呼び名があると思うんですが、教育支援センター、不登校の子どもたちが来てくれたりする場があると思うんですが、課題がいっぱいありまして、まずそもそも知られていない。それはうちの周知不足なんですけれども知られていない。それからアクセスの問題。両親が働いていて小学生のときにどうやって通うのかっていう話。それから効果に疑問っていうか、いろんな課題があって、結果としてあまりくすのき教室は利用されていないんです、守山市では。そこをどうやって立て直していくかというのを今考えているんですが、そこで逆に市町のみなさんにお願いしたいのは、そういったみなさんのまちで呼ばれている不登校の方たちが来るような公的な支援の場で、どういうことをやったら来るようになったよとか、こういう課題があってうちはこういう対策をしてるよとかそういったものをぜひ学ばせていただいて、ぜひ守山のくすのき教室の改善にもやって行きたいなと思っていまして、基本的には不登校対策は各市町の取組が前提だと思いますので、ぜひちょっとそこもまた教えてもらいたいなという思いがあります。それは別途どういうかたちでお願いするかはまだ考えていかないといけないんですが、ぜひそうやって県内のいい取組を勉強さしていただいて、いいものはまねして行きたいなと思っていますので、そこを各市町さんにはお願いしたいなと思っていますんで。私からは以上です。

〇有村愛荘町長(司会) 森中市長、ありがとうございます。和田市長、お願いいたします。

〇和田裕行彦根市長 お世話になります。ありがとうございます。私からは現状と、お願いということではなくて感想みたいなものになるんですが、彦根市も県の平均よりかなり多くの不登校が残念ながらございます。で、われわれも守山さんくすのき同様、オアシスという教育支援施設、公的な教育支援施設がありますし、われわれフリースクールもございます。フリースクールに関しては、保護者に対しての支援、これ月額3万円ですかね、ていうふうなかたちで決めさせていただいて、今取り組んでいますが、かなりの勢いで増えております。感想としてはちょっとみなさんと逆になるかもしれないんですが、大きな流れとして今すごく不登校が増えてきて、その子たちに学びの機会を与えるために、誰も取り残さないために何とかしようということなんですが、果たしてそれでそのままで止まるのかというところを非常に危惧しております。というのは施設側からの支援というもののお願いというものがものすごくあります、フリースクール側からですね。例えばうちの市議会なんか全会一致で施設に支援せよという請願も出てまいりましたけれども、これってキリがないんですよ。同じような施設、フリースクールがまた立ち上げました。また施設整備せよと言われたら、ものすごく語弊があるといけないんですが、極論にはなるんですけど、安易に不登校を招くような環境をつくってはいけないと思うんです。われわれは公教育の場にできるだけ戻すような取組をしていかないと本当にキリがない話で、何とかして学校に復帰していただきたい。さっき日野町長がおっしゃっていたようにね、子ども同士の取組って非常に重要で、そういう先進事例をドンドン研究して、これに取り組むにあたってはまずみんなを誰も取り残さないように機会を与えようとしてフリースクールを充実させることでは決してないと僕は思います。そこに至らないように、何とか学校に帰っていただける方法、また学校でも別室を設けたりとか様々な取り組み、スクールカウンセラーもスクールソーシャルワーカーもありますけど、そういった中で何とか行政としてすることは、何とか学校に復帰していただける環境づくりをつくる方向に行かないと、単純にフリースクールへの支援というものが広がりすぎますので、止まらないと思います。われわれのフリースクールにも他市町から来ておられるのでなかなか施設支援というのは、彦根市民だけならしやすい部分もあるのですが、個別の彦根市在住の保護者さんへの補助にとなっているところですので、何とか本当に先進事例を考えて、これのさらに先ですよね。誰も取り残さない学びの保障も大事だけれども、できるだけそれを公教育の場に戻して行けるような取組にみんなで知恵を出し合って、守山市長おっしゃったように情報共有して何とかみんなで取り組みたいなという思いでおります。

〇有村愛荘町長(司会) 彦根市長、ありがとうございます。そうしましたら、平尾市長ご意見いただいて知事ということでよろしいですか。それでは平尾市長お願いいたします。

〇平尾道雄米原市長 ありがとうございます。今、最後に彦根市長おっしゃったように、私もフリースクールと公教育の問題というか位置づけの問題、このことを今きちっと議論をしておかないと、自治体の長としては本当にいろんな要求が来ますし判断を求められる。この滋賀県から出ている資料とか文科省から出ている資料もそれなりに読み込んではいますけれども、私は教育というのはそれぞれの小さい自治体が判断をして行かざるを得ないのではないかと。国が言っているからとか国に要望すれば解決するとかではないので、少なくともわれわれは小さな町ですから。甲良町長もおっしゃったように、できるんですよやろうと思えば、それぞれが判断をして。ところがそこには予算の問題とか人的パワー、人材不足の問題、ここで全然動けなくなっているというかたちがありますんで、ひとつはフリースクールの位置づけをね、せっかく首長会議で議論をしているんですから、すぐになかなか出ないと思いますけれども、当面こういう判断をしようということを県教委なり県行政なりがわれわれ市町の実態を捉えてこういう位置づけにしますということを明確にしてほしいなと。と言いますのは先ほどの彦根と同じでうちも1人当たり4万円を上限にしてフリースクール授業料を補助しているわけですよ。ところが実際に親から来る要望は新聞にも出始めていますけれども、不登校とか引きこもりという子どもを抱えた家庭の事情というものは本当にわれわれは身近ですから見えるんですよ。お母さんが働きに行く、あるいは就職先を変えてます、収入が減っています、そんなことお前ら関係ないのかと言われそうですけれども、市長としては要望を聞きますし、現場に遭ったときに福祉とか保護、生活保護の問題も含めてですね対応せざるを得ない事態さえ起きているといった点では、教育だけでは解決できない、いかに市民の生活を守るのかという、そういう分野も含めて引きこもりとか不登校という家庭とか、それを家庭の問題や親の問題だ、いわゆる自己責任だとする時代ではなくなりつつあるし、私もそうだと思いますので、そちらにシフトして行ったときに、公的にパブリックにどんな支援策を持っているのかということも問われつつあるということですので、私も従来のように、こんなもん学校に行って当たり前やないか、こんなん親に話せよと正直思っていました。しかし、それは変えて行かなあかんなという局面に立っている。それぞれ首長や教育長、いろんなことで悩んでいるわけですので、この際、私は滋賀県に何もかもかぶせるわけではありませんけれども、できればやはり予算がないとか人的資源がないとか国の方針と合わせないと難しいとか、どうも県の市長会からの要望の回答なんかを見ていましても、なかなか主体性を発揮して「滋賀教育」とかですね、これでやるぞという意欲を私から言うと、もうちょっと頑張ってほしいなと思いますので。特にこの不登校の問題というのは全国的なものです。だから滋賀県は頑張らなくていい話ではなくて、だからこそ滋賀県が頑張って、ここで子どもたちを育てたいとか、ここで教育を受けさせたいとか、そういうセールスポイントを稼ぐくらいの意欲で向かってほしいなと思います。細かいところはいろいろございますけれども、そういうふうな意見を持っておるということで発言をさせていただきました。よろしくお願いいたします。

〇岩永裕貴甲賀市長 関連で。ありがとうございます。まあまあ出口というものはいろいろと考えられるわけで、この間も市長会と意見交換をさせていただいたときに、誰ひとり取り残さないということに県が本気で考えていただいているのかということをお伺いしたら、一定前提はその方向で考えてきたいというような答弁をいただいたところです。それで「滋賀の学び保障プラン」、これから詳細について詰めて行かれるということでありますが、先ほど守山市長おっしゃっていたように、この3月に文部科学省が出した「こころプラン」とまったく同じ内容になってしまっておりますので、この先県内市町の現状、取組状況、また課題、いろんな経験値も十分あるというふうに思いますので、その辺をしっかりとヒアリングいただいて、このプランに落とし込んでいただきたいというのが1点と、先ほどからフリースクールと今の現存する小中学校との話があって、学びの保障と考えたときに、公的な学びの場に子どもたちをいかに戻して行くのかということもしっかり考えて行かなければならないという意見もありました。私も一定その通りだとは思うんですが、今回、文部科学省から出ている「こころプラン」の不登校特例校というものに非常に注目をしておりまして、これちょうどフリースクールと今の公立の小中学校の間にあるような学校を全国で300か所つくっていくというような内容が記載をされております。ただ、滋賀県は100分の1ということで考えると県内に3校とかいうことになるとですね、その受け皿は決して十分ではありませんし、甲賀市から見ると例えば草津に特例校ができたとしても通えるのかどうかというと非常に大きな疑問が残ってまいりますので、誰ひとり取り残さないということであればですね、国が示す300という数字にこだわらずにですね、県内できるだけきめ細かく子どもの出口をつくっていくということも大変重要になってくるというように思いますので、その辺りについても「滋賀の学びの保障プラン」の中で検討をいただきたいということをお願いを申し上げておきたいと思います。

〇三日月知事 ありがとうございます。6人の市長、町長からお話しいただいて、まずは後からも出てくるでしょうけど、みなさんこのテーマの重要性をまず共有したいと思います。それで、甲良町長からおっしゃったように福祉の視点というのは極めて重要ですので、そのことはまずもうすでにやられているとは思うんですけれども、やられているとは思いますが、県でもそのことを確認し、必要な対策等を取っていきたいと思います。また、日野町長がおっしゃった子ども同士の関係性というのも大事だと思います。ただ、ややもすると子ども同士の関係性が原因の不登校ということもあるので、その見極め、何人かの方がおっしゃっていたかと思いますが、個別の対応というのが重要になってくるんだと思います。当然、主たる人的なスタッフとしてのSC、SSWの確保なり配置、今もやってますけど、増やしてきてますけど、やはりもう少しきめ細かく行けるような体制づくり、これは必要になってくるだろうと私も思います。すべての方に共通して触れてきたのがフリースクールですね。米原市長さんは位置づけを明確にすべきじゃないかとか、あと施設整備への支援をどう考えるのかとか、あと情報をもっと取って共有して欲しい。協議会も立ち上がって、県も関与してますので、そういったところで得られる情報を、随時変わりますのでリニューアルしながら、私も共有できるようにしたいと思います。また、くすのき教室、守山市の言うところの、先般も7月の教育会議で来ていただいていろんな事例をご紹介いただいたり、彦根市の言うところのオアシス、各市町にあると思うんですけれども、そういったところでの好事例の共有という機会も大変重要であると思いましたので、ぜひ教育委員会ともその辺り共有したいと思います。そのうえで、不登校特例校、これも甲賀市長からあって、全国で300ということなんですけど、今、全国で24開校。県にはまだないので、どういったところにどういう仕組みでつくったらいいのかということは、それぞれの市町と協議していきたいと思います。当然、じゃあ県内に3か所じゃあ遠い、それ以上つくった場合にどう財政負担をするのかという課題もあるので、この辺りはちょっと全体を見て考えて必要なものはつくっていくことになるんだろうなと思います。とりあえず。

〇有村愛荘町長(市長) ありがとうございます。竹村市長

〇竹村健栗東市長 ありがとうございます。栗東では現在9小学校3小学校ありまして、すべての学校におきまして校内教育支援センターを設置させていただいております。こちらの方が機能しているということを聞いております。ただ、一方で、学校の中にそういう支援センターを設けることで、来れる子はまだいい、家の中から出られない子がいる。この子に対してどういうふうにアプローチしていくかとなると、学校の先生がたんびたんび行ってられませんので、やっぱりアウトリーチ型の支援ていうのが必要なんだろうな。なかなかそこの予算確保、人材確保というのが市町単独ではちょっとしんどいというとこもあるんで、ぜひそこについてぜひ今回はこういうご提案をいただいたんで、県の方でその辺のご支援を何とかいただけると地元市としてはありがたいなと思ってますし、そこは結構大事なところかなとは思いますんで、ぜひよろしくお願いしたいと思います。以上です。

〇有村愛荘町長(市長) はい、佐藤市長。お願いします。

〇佐藤健司大津市長 ありがとうございます。今の栗東市長と関連して申し上げたいと思います。われわれも大津市において教育支援ルームというところを設けておりますけれども、やはりここにも通えない子どもたちを取り残すことなきようにしていかねばならんということで、昨年からアウトリーチ型支援というものを拡充しております。不登校対策巡回訪問ということで学校にも訪問しますし、学校の別室だけではなくて自宅近くの公園とか家庭訪問とかになっているんですが、ここを教育支援員というか教員OBさんや公認心理士さんに担当いただいているんですが、栗東市長おっしゃる通りで大変重要な役割を果たしつつあるんですが、リソースが限られております。本当にわれわれこれから充実させていかなければならないという思いを持ちながら、課題に直面しているというところでありますので、あわせて私からも県としてのお取組をしていただければと思います。そして、フリースクールについてひとつお願いがございます。われわれもフリースクールとの連携というものは深めておりまして、情報の収集というのはもちろんしているんですが、これフリースクールを紹介できるかと言われると、なかなかフリースクールの実態について評価する評価者は誰かとか評価する項目は何なのかとかいうのが未だ定かでない中で、紹介まで踏み込めないということを現場として課題を抱えております。ここをもし先ほど協議会が立ち上がって県として関与しているということであれば、一定県としてのフリースクールの認証といったようなものをつくっていただけると、われわれとしても県のある意味保証があるから紹介できますよということもできます。なぜ申し上げるかというと先ほど来出ておりますように、市内で完結するかたちではなく市外の施設に通っておられる方がたくさんいらっしゃる。そうなると実態のところがそれぞれの市町では見えないということもありますので、少なくともどこにあるというだけではなくて、県としてここのフリースクールは県とも連携取れていますので安心して通ってくださいというような、そういったことも制度として設けていただければわれわれとしても次の一歩を踏み出しやすいのかなと思います。よろしくお願いいたします。

〇有村愛荘町長(司会) お待たせいたしました。小椋市長、よろしくお願いいたします。

〇小椋正清東近江市長 非常にタイムリーなテーマを県から出していただきましてありがとうございます。ちょっと私は違う観点からね、みなさんにぜひ、私はそう認識しているんだよということを。今、佐藤市長らがいろいろとフリースクールの話をしていましたが、フリースクールに通う保護者の負担を図るように支援されたいというような文書が文科省から出てますよね。これ果たして、僕はね、文科省がフリースクールの存在を認めてしまったということに愕然としているんですよ。今の国の基本的な体質、おかしさの象徴的なものだ。つまりね、憲法が予定しておる国民の大きな義務のひとつが教育を受けさせる義務なんですね。で、一方で大半の善良な市民は本当に嫌がる子どもを無理して無理して学校という枠組みの中に押し込んででも学校教育法に基づく義務教育を受けさそうとしているんです。そこからこぼれたわずかの、ごく少数の人に対してスポットを当ててフリースクールの負担を見なさいということはね、これ無理して無理して学校に行ってる子に対してですね、ああじゃあフリースクールがあるんだったらそっちの方に僕も行きたいという雪崩現象が起きるんじゃないかという非常に私は怖さを感じています。それともうひとつは今佐藤市長が言っていた、うちも彦根市とか近江八幡市のフリースクールに行っている生徒把握しております。それともうひとつはね、先般、300人くらいの東近江で22校と9校、小中(学校)あるんですけれども、そのなかでトータルすると300人くらいの該当者がいるということで、まあ膨大な署名をいただきました。そんで受け取りました。教育長、私にも市長宛てにも来たんですけれども、それでさっそく様々なちょっと詰められてるんですけども、その中でも学校の支援室が、生徒支援室ですね、非情に優秀な先生が集まってきています。本当に怒ったのはね、とんでもない話。もう精査したら17人しかいないんです。本当にフリースクールが必要な子どもを吟味したら17人しかいない。こういう現象が起こっているんです、現に。だからねフリースクール、フリースクールっつってね、善かれと思ってやることが本当にこの国家の根幹をね、崩してしまうことになりかねないぐらいの私危機感を持っているんです。だからどうしてもそういう視点から発言をさせていただいたんですけれども、よっぽど慎重に考えないと、このフリースクールの存在。役所、官の自治体の立場で認めるということは、反面で学校教育法にいうところの公立学校の存在を否定することにつながる。ここの怖さがあるもんでね。それと本当に何回も繰り返しますが、大半の保護者は真剣に自分の子どもを何とか受けさせよう、学校へ行かせよう行かせようと努力しているんだと。その人たちの努力をどうするんですかという話なんですね。だからフリースクールはあくまで安易に考えちゃいかんと、私は強くと言っていいくらい思っています。それでね、関連してなんですけど、滋賀の目指す姿のひとつ目にちょっと引っかかったんです。これはあくまでも個人の意見ですよ。いや、まず、「すべての子どもに学びの機会を確保し」、ここまではいいんですよ。「学びたいと思ったときに」って思うのは子どもがでしょ。「子どもが学びたいと思ったときに学べる環境を整えます」と。なんで子どものわがままを認めるような書きぶりをするんですかと。教育ってのは、嫌がる子どもを親が押し付けてでもね、へっへっ、極端に言うと、ほっ、大人が判断してこの勉強をしなさいっていう世界なんですよ。それをね、「学びたいと思ったときに学べる環境を整えます」って、こーんな譲歩をしていいんだろうかなと。これだけは引っかかりますんで、ちょっと意見として申し上げておきたいと思います。以上です。

(場内「気いつけた方がええで」「何やってんだよ」「ちゃうちゃう」「じゃあ早くします」「先やれ」「わかりました」「だんだん白熱してきた」など)

〇有村愛荘町長(司会) 久保町長。

〇久保久良多賀町長 普段あまりしゃべらん子がしゃべります(笑)。この10月は児童虐待(防止)月間。うちとこも明日か明後日、キャラバンが来ていただくんですけど、児童虐待、子ども同士の先ほども出てましたけど、子ども同士でいじめにつながる。それと、親と子どもの関係、それも虐待も多くなっているんだなと思う。多賀町もそんなに不登校はないんですけど、やはり最近半年間くらいの間に2例、子ども同士、複数、二人三人の子どもの仲が悪くなって学校に行けなくなった。1件は、2つの小学校がありますけど、小学校を異動して一応解決した。もう1件は最近起こったとこでまだ解決していないんですけど、もう1件は親と子どもがうまくいってない。親、夫婦間の関係で子どもが犠牲になっている。そういうふうな事例が一番多いのではないかなと思っています。それには早期発見して早期対応する。やはりどのように発展していくか、そのことが一番大事なのではないか。それが子ども同士、学校の先生がどう絡んでいく、そして教育委員会が一番学校に近いんですんで、教育委員会がその情報を的確に把握し、そういうことをもちろん過程で解決につなげていく、そういうことがやはり地道な一つひとつの対応、私どもは小さい町ですのでまだまだできますんで、しっかりときめ細かく子どもらに寄り添う取組をしていくというんがあるんかなと。それともうひとつ、1週間前、生まれたときから子どもたちの状況を見ていく、私たち子ども子育て応援センターで保育士3名と保健師、この中で保育園に行ってない就学前の0歳から2歳くらいまでのお子さんをできるだけお子さんの状況を把握する。健康状態、性格的なことやらも把握してもらうようにしてもらっています。こういうような小さいときからの観察、そして保育園、こども園等の保育士さんの子どもたちに対応する力なんかも大事やないかなと思っています。久しぶりにしゃべりました(場内笑い)。

〇有村愛荘町長(司会) 栢木市長、お願いします。

〇栢木進野洲市長 私も久しぶりにしゃべるんやけど(場内笑い。「どの口が言ってんねん」など)。私、スクールガードして6年なんですよ。もちろん、市長になる前から毎朝、今朝も行ってきました。こどもの不登校になる原因ていうのが、朝、立って子どもたちとことば交わしてるだけで、意外なことやらいろいろあるんですね。前に行く集団の子どもを後ろ行く子どもが「あの、赤のランドセルしている子、あの青色のランドセルしてる子をどうのこうの」というのが最近あったんですね。すると、前歩いている子どもが後ろからいじめられてるっていうふうにとらまえた。その子どもが学校に行きたくないというようなことになったという話があって、結局今は行ってもらってるんですけども、野洲市では親子サポーターっていって、スクールガードとか地域のわれわれみたいな高齢者とか毎日送り迎えしている人たちが、毎日会っている子どもが行かないという現状があったら、その子の家に行って、迎えに行くと。いつものおっちゃんが迎えに行くということをして、またそこの両親、お母さんと家庭での話どうなんや。顔がみなわかりますよね、狭い範囲の中野スクールガードですんで。そういう活動をしてから、今年度はまだ増えてないんですよね、不登校が。前年度から見ると。一定の効果が表れているなということと、SSWを市費で来ていただいて、その方に不登校に対する子どもと、どういうことが原因やということやらを深く掘り下げて対峙していくということで不登校を減らしていこうという努力をしているんですね。今、県から1人来ていただいているかな、確か。もうちょっと増やしてほしいなというのが、後ろでうなずいてくれていはるしあれなんですけど、もうちょっとSSWを増やしていただけたら充実して行けるのではないかなというふうに思っております。子どもに寄り添って絶対に一括りにしてものを考えるわけじゃなくして、逃げるんじゃなくして、子どもと同じ目線でやって行ったら解決できるんと違うかなと。私ら毎日立っているとね、子どもの様子がわかるんですよ、他所の子どもでも。「今日、元気ないなあ」とか声掛けたりしますし、朝、おはようって言って返事が返ってこんかったら「どうしたんや」とか、元気のない子は肩叩いたりして「元気出して行け!」とか言って毎朝やっているとね、毎朝言うのは強気と言うたらおかしいですけど、向こうの子どもらも安心していろんなことを言ってきますし、そういう取組も大事なんと違うかなとも思いますし、県としてお願いするんでしたらSSWを増やしていただきたいということでございます。

〇有村愛荘町長(司会) じゃ、高島市長。福井(高島)市長に言っていただいて、じゃあ次に…。

(場内「トリや」「トリ?」「トリやで」「トリですか?」「前怒ってたやん」などで笑い)

〇西田秀治竜王町長 それではトリの前に。今、県教委の方からね、年間30日以上休んでいる子どもというのが調査されているんですよ。竜王町も今、小中あわせて子どもが千人くらいです。そのうち今言われている不登校、30日以上の子が23名ということです。これは県の平均よりちょっと高いくらいなのかな。私は低いはずだと思っているんですけどちょっと知らないけど。今、おっしゃったとおり、多賀町の久保町長もおっしゃったし、今の野洲市長もそうですけど、これだけの規模ですのでていねいに対応していくことが、竜王町のような小さな町にとっては重要だし、かつ子どもたちを不登校の数を減らしていくことになるのだろうと思っています。ただ、完全にゼロということはないんですよ。1日も来ないというのは。だから少しわれわれもそうだし、先生方も十分いろいろと対応してもらっているけど、もう一段踏み込んで対応することをしていったらいいんやろうと。それからフリースクールの問題は同じように確かに竜王町も隣が近江八幡市ですからわれわれも課題にはなっているんですけどね、これがいいかどうかいろんな議論があるのでよく考えてみたいと思うんですが、ただ若い家庭の親御さんたちの中にはフリースクールを利用したいという方もおられるので、それが推奨すべきことなのかどうかということも含めて、もう一度よく考えていきたいなと思います。もうひとつ学童保育というのがもちろんわが町もありますけれど、それを運営してくれている人がフリースクールを運営やりたいというのもあるので、そこはよく考えて進めて行っていただければと思っております。以上です。

〇有村愛荘町長(司会) では福井市長、お願いします。

〇福井正明高島市長 では、お待たせをいたしました(場内笑い)。トリを仰せつかりましたので(笑)。本当に首長会議ですべての首長さんが発言されるというテーマも近年珍しいなぁと。それだけそれぞれの課題の中で不登校というのは大きな課題なんだなあというふうにみなさんのご意見を聞かせていただきながら勉強はさせていただいたんですけれども、少し違う視点で。1週間ほど前にある新聞で不登校の問題を取り上げてまして、不登校の原因が学校の先生による原因がおよそ9割という大きな見出しで書かれていました。文科省の調査で小学生の不登校の一番多い原因が先生による。中学生の不登校の第3位が先生による、おおよそ3割がそういう背景である。本当にそうなのかな。一方、教職員から見た場合の小学生中学生の不登校のトップは無気力無関心がそれぞれトップ。大きな不登校に対するテーマの子どもたちと学校の教諭の見解が乖離をしてしまっているという印象を受けました。今回、この首長会議のテーマが不登校でしたので少し教育委員会の担当部長次長を呼び込みをして、いったい市内の状況はということを聞いて、まあだいたい御他聞に漏れず増加傾向です。ただ、その記事が気になったので確認をどういうふうに現場で捉えているのかなあというふうな確認をしましたら教職員は不登校の子どもができるとほぼ連日自宅へ出向いて声掛けをしたり、あるいはメールで保護者に声掛けをしたりという努力をしてございます。そういう中でじゃあなぜ子どもの多くが先生が原因だとこういうふうに書いてしまうのかなって言ったら、原因を消去法で行って、自分が無気力であるということは自分で抑え込んでしまって他に原因を求めてしまう子どももすべてではないですけどいるような話も聞きました。で、やはり今日は報道関係の方もいらっしゃると思うんですけども、こういう報道で、学校の先生が、学校の先生が原因で子どもが行けなくなってしまったよ、やっぱり学校の先生がもう少し子どもに寄り添ってという風潮にならないようにしっかりと原因を究明、究明というとおかしいんですけども、しっかりと状況を把握する必要があるのかなと思いますし、いかにも教職員が原因であるかのようなことをすれば本当に学校現場の教職員も疲弊していますので、やはりフォローもしてあげなければならないなという思いの中で1点言わせていただきますと、資料の5ページ、6ページに骨子が書かれているんですが、例えば「滋賀の目指す姿」のところで、(1)(2)のところに、(1)ですと一番最後の※のところに「学校に行きたいと思ったときに本人や保護者の希望に沿った行きやすい」、あるいは(2)で一つ目の※で「県と市町、教育と福祉とが連携し、子どもや保護者が必要なとき」、こういうような保護者、保護者も子どもと同じテーブルで整理を付けていくのはどうなのかなと。何が言いたいのかと言いますと、家庭教育の役割というものはそこはしっかりと押さえて行かなければ、すべて公教育で学校が預かり、何もかも教職員の責任にしてしまう、あるいはそういう風潮は避けなければならないんじゃないかな。そういう中で難しいテーマではありますけれど、学校教育、家庭教育、あるいは社会教育、いろいろな場面で取り上げる必要があって、何か見てみますと市町と学校現場でこれをつくり上げようと、こういうふうなイメージに陥ってしまいかねないな、この骨子を見てますと。そこのところをもう少し家庭教育も参画をしていただくようなかたちで滋賀の骨子、方針づくりをしていただくことも必要な観点かなと。それともう1点、フリースクールですけれども、これはもう私どもも先ほどから発言ありました市町と同じ状況で、私自身フリースクールについては行政が推奨すべきものではないなと思いますので、今フリースクールというのも、フリースクールの位置づけとかあるいは基準とかまったくどこにも何も書かれていない。それを支援する根拠、よりどころが私としては見出さないので、お話はありますけれども個別の支援制度は導入はしておりません。ここは県としてあるいは国としてフリースクールの定義、基準をつくってやらないと、県内のフリースクールでも週1回課外活動でその辺りを散歩する、あるいはスポーツをグループで、例えばバレーボールのようなドッジボールのようなことをする(苦笑)、それがフリースクール、本当に教育なのかなというふうにも疑問に思いますので、そこはやはりどっかで基準を国なり県なりでつくっていただかないと、そのフリースクールに通う子どもたちの支援制度をどうするのかということで、県内各市町がそれぞれ個別対応して足並みが多分揃っていないと思いますので、そういう意味からすると早急にフリースクールの定義、基準が必要でないかなと、これはもうみなさんのご意見と共通することではありますけれど。トリの意見としては蛇足にはなりましたですけれど(笑)。

〇小椋東近江市長 トリのトリを。(場内爆笑)

〇福井高島市長 わかりました。それでは私の方から指名しますけれども(場内大爆笑)。東近江の小椋市長は話が長い(場内大爆笑)。もう少しコンパクトに(場内爆笑)。

〇小椋東近江市長 頼むよぉ(場内爆笑)。

〇有村愛荘町長(司会) それでは関連質問ではございますが…。

〇岩永甲賀市長 関係します、関係します。

〇有村愛荘町長(司会) それではこちらから行って…。

〇岩永甲賀市長 じゃあ続きます。この不登校というものはホンマにひとつの現象やということを覚えておいていただきたいんです。これは現場の首長さんになったら十分に理解いただいていることなんですけど、これ結局、前にもコロナの総括をしていただきたいと言うことも言いましたが、結局、血縁と地縁と社縁、この3つが今まで日本の中でいろいろなことを解決してきて、不登校も昔からありましたし、8050も昔からありましたし、ヤングケアラーというのもダブルケアラーというのも昔から60年前からあったんですよ。それがやっぱり3つの縁がいろんなかたちで解決してくれてたんですが、それが本当に機能しなくなって、ひとつの現象として不登校が出ているということで、根本的にはやっぱり孤立ということが地域の中にまん延していてその犠牲に子どもたちがなっているということですので、もう少し深いところでこの地縁血縁社縁というものに変わる地域づくりということをやはりつくっていくのかということを考えないと、これからいくら予算があってもいくら人を出しても新しい孤立から来る課題というのは生まれてくるというふうに思いますので、そういった視点でも不投稿対策を語っていただければと思いますのでよろしくお願いいたします。

〇有村愛荘町長(司会) ありがとうございます。それじゃ堀江町長。

〇堀江日野町長 すんません。私は支援した方がいいと思います。フリースクールと学校の分断といった話があったと思うんですけど、私は勝手に地元にあるフリースクールから学校に復帰もしています。それができるかできないかというのは、やはり日ごろから学校の先生方がそこに出向いたりとか、そこの関係職種やフリースクール任せにしないというのが大事で、この前運動会に私も行ったらですね、通っている子の小学校の校長先生も一緒に運動会に参加してみんなで大縄跳びを一緒に飛んだりとか、そういうことかなと。最後、親は子どもを行かせたいと思っています、学校に。何度も行かせて、めちゃくちゃ叱って引っ張っり出しても行かなかったんですね。聞いているとほとんどそうです、最後。そうなったときに家にいるよりはまず藁にもすがる思いで居場所ということなので、学校に行ってへんのではなく行かしてますて。それが基本だと私は思います。以上です。

〇小椋東近江市長 じゃあ、手短に。長くないから。知事に…。

〇福井高島市長 これだけで長いから(場内大爆笑)。

〇小椋東近江市長 知事に提言なんですよ、ひとつは。うちの市で教育長以下にちょっと指示というかお願いをしたんですけどね、PTAってあるでしょ。ピアレンツとティーチャーのアソシエーションだよね。本来その機能を果たすべきだと。一応ね、ずいぶん前ですけどニューヨークで生活しているとき、小学生を2人連れて行きましたんでね、そこで現実に学校の対応、そして社会の対応、身に染みてわかってきた。その話をしたわけですよ。これ何とか日本でできないかな。例えばPTAが今、形骸化してなり手がないとか役員大変だとかいろいろありますけど、でもPTAのPの果たす役割は大きいわけですからね。機能していないんだったら、既成のPTAという組織をこういう場で、不登校であるとかいじめであるとか、それからクラブ活動の問題もありますんでね、ちょっと知事に全般的に提言というかたちで、つまりPTAの中にいじめ対策部会とか不登校対策部会であるとか文化活動対策部会とか体育部会とかね、スポーツ活動部会とか、そういったものを組織して、もう少し親を参画させるシステム、今つくっておかないと、もう今あるいみじくも福井市長が言っていた、学校と親の責任だけになってますよ、いや学校と市の。だから親が飛んじゃってるんですよ。親は親で親が頑張っているけど。その親の立場でピアレンツというものの横の連携を取って何とか参画させることをできないかっていうことを市のレベルでいっぺんやりたいなと思っているんですよ。県としてもぜひこれをですね、現実に私はニューヨークなんですけども、子どもにちょっと異常があったら親がまず呼び出されて、いったいどうしたんだということを、子どもの様子をズーッとウオッチしておりましてね、ちょっと合点がいかないところがあったらセラピストを付けてですね、非情にきめ細かにやっているからいじめだとか不登校だとかは存在しない、つまり予防しているという感じがしましたね。少しは既存のPTAの組織をこういったときにこそ活躍していただくようなことで考えていただいたらどうですか、という提言をしました。(場内まばらな拍手「〆りました」との声あり)

〇有村愛荘町長(司会) ありがとうございました。今日は2つのテーマで最初のテーマがウエイトがあるかなと思いましたので、非常に時間を割きました。それぞれ市町長側からもご発言をいただきました。ありがとうございます。それではテーマ1について三日月知事から改めてご発言をいただきたいと思います。

〇三日月知事 ありがとうございました。すべてのことにこの時点で明確にお答えするというよりは、ちょっと持ち帰って、咀嚼して、本当に根源的なお話をたくさんいただいたと思うんで、改めて考えて、またみなさんにご相談したいと思います。目の前でいる子どもたちの状況というか、一日一日経っているこの状況、また悩んでらっしゃる保護者や学校のみなさんの状況をどのように打開、克服していくかということですし、SC、SSWは国費3分の1、県費3分の2ですけど、まだまだ役割は多くなっているけど足りひんというそういうお話しとか、フリースクールの問題はもちろん国としてどう整理するのかということもさることながら、市町だけではできひん、市町越えて通うんだから県として何らかの考え方を持てないかというこういう視点とか、あと学校が保護者のみなさんと連携してやる、校内の支援室がある、市町村の教育支援センターがある、加えてアウトリーチをやって行く。ここにどういう人的サポート、財政的サポートをしていくのかということ、また滋賀県フリースクール等連絡協議会とは30団体加盟して昨年からいろんな意見交換していますけど、ちょっとこういうところと例えば学校との連携とか、市町との連携とかまだまだやれることがあるんだろうなということが思いました。あと、市町によって規模も違うしやり方も違っていろんな内容に寄り添うということも重要だと思いましたので、いずれにしろ今日は私だけじゃなくて後ろにいるスタッフも、こういう提案させてもらってよかったなと思っていると思うんです。ぜひまたこれからもしっかり考えて相談したいと思います。ありがとうございました。

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