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『鬼滅の刃』に学ぶ脳の仕組み

『鬼滅の刃』、みなさん読まれていますか?

アニメでハマって追っかけで単行本、
今は連載を追いかけている組ですが、
手に汗握りハラハラしますよね。

無惨と柱達との戦いも熾烈を極めて
この先どうなるんだろうと気になって仕方ありません。

これ、柱達の生死の行方も気になりますが、
長男が昨年末からこんな状態で

年を越したのですから
気になって仕方ありません。

こういう引っ張るってよくありますよね。

テレビのドラマ途中のいいところでCMに行くとか、
バトル漫画が決着して勝者はどっちかというところで「来週に続く」とか、
色々なパターンがありますよね。

これは人間の脳が

「達成できなかった事柄や中断している事柄のほうを、
 達成できた事柄よりもよく覚えているという」
性質を持っていることを利用したものです。

**人間の脳は「終わらないこと」に対していつまでも注意を向けているのです。 **

そのため我々は長男を引きずったまま無惨と闘っているのですw

提唱したソ連の心理学者の名前を取ってツァイガルニク効果と言います。

これ以上のネタバレを避けつつ

鬼滅の刃を例にツァイガルニク効果を見てみると。

重要イベント=炭二郎の生死、復活を
敢えて中断したまま、
柱達の個々のエピソード、無惨達との激闘を進めることで、
読者の記憶に留め、ストーリーの緊張感を持って読んでもらえるのです。

ワンピースもほぼ毎回、過去エピソードを挟みますよね。

この情報を中断することで意識を引っ張らせるツァイガルニク効果は
TVや漫画などだけでは無く様々な場所で使われています。

①広告
音楽学校の通信講座の宣伝に使われたコピーに次のようなものがあります。

「私がピアノの前に座ると、みんなが笑った。
 でも弾きはじめると!」

これを普通に「この通信講座のおかげでピアノの発表でみんなを驚かせました」と書くとどうでしょう。

②恋愛
よくあるデートの別れ際の場面。

男「またデートしてくれるかな?」という問いかけに、
同じOKするのにも、

女「来週の日曜日にね」

女「考えとく」

では印象が大きく違います。

③勉強法

眠くなったまま単元を終わらせるよりも、
そこで眠って中断してすぐに眠り朝イチで続きをする方が
より集中し捗るのです。

この逆にひとつイベントを終了させないまま、
新しいイベントに行くと前のイベントを引きずり、
ストレスも引きずるために集中できないどころか、
マルチタスクは脳へのダメージを引き起こすこともあるのです。

ジャンプでもありますよね。
大量のイベントや伏線を残したまま
連載が中断されたままの某長期連載漫画。
読者にも雑誌にも大きなダメージを残してますよね。

しかし程よい答えの引き延ばしや、展開の切り替え、
伏線などを上手に散らせつかせることで、
敢えて「終わらせせないこと」
相手に注意を引きつかせることが出来るのです。


それにしても鬼滅の刃最後は救いがあって欲しいものです。

実はツァイガルニク効果は
「終わったこと」から人間の注意は絶たれるという面もあるのですが、
それは「次回に続く」とさせていただきます。

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