全体像を見て仕事をするには

仕事の意義を理解するために全体像を把握する

今日の話は新社会人〜数年目の若手の方に向けています。

さて、日々の仕事をする中で、皆さんはどのくらい会社全体のビジョンや目標を意識していますか?

例えば自分の会社の大まかな売上額、利益率、収益ドライバーがどの程度を占めるかなど、サッと言えますか?

こういった事が本稿の意味する「全体感」です。
自分が日々やっている仕事、業務、作業も、全体を知ると効率や納得感が上がったりします。

これは至極当然で、結局全体のビジョン、ミッション、利益等を達成する為に会社は存在しているからですね。

全体のその理解が深まると、日々の行動やマネジメント層の意思決定に納得感を持つことができます。

全体感の見つけ方。仕事の目的を想像する。


さて、全体感の見つけ方をもう少し詳しく見ていきましょう。
仕事をするときには、表面的な指示だけではなく、その背後にある目的や意図を想像してみましょう。
これやったら楽しそうだからやってる、なんて訳じゃないんですよね。

例えば、「新規事業の売り上げを伸ばしたいから、販売を頑張れ」という指示が社長からあったとしましょう。

なぜ社長は新規事業の売上を既存事業に比べて伸ばしたいのでしょうか?

執行役としての社長の役割は主に会社の目標(大抵は利益)を達成することですよね。
それを実現するための最善の手段として新規事業が選ばれたのかもしれませんし、それ以外の理由があるかもしれません。

当たらなくても良いので、自分なりの仮説を持つのが大事です。

仮説検証。IR情報を見る。

自分で立てた仮説を確かめる為に、会社が発行している統合報告書や財務諸表などを見てみましょう。

大体4月以降には会社の昨年の財務諸表や、株主総会へ向けて説明資料などが出てきます。
特に自分の会社や親会社のデータが開示されている場合は必ず見るようにしましょう。

これらを見ると自分の部門が会社組織のどこにあって、社長や投資家からどんな期待を負っているかが分かり、自分で立てた説を修正できます。

自分なりの仮説を持っておくのは私が文書や本を読む時によく使う方法です。
「いや、そうはならんやろ」「自分の職場だとこれが当てはまるな」「この本ではこれを知りたいし、使えるようになりたい」
などを予め書いておくと文章との対話ができて分かりやすくなります。
興味ある方はぜひ試してみて下さい!

ちなみに私はKindleで読んでるのでハイライトやコメントを書きまくっています。紙の本を読む時も付箋やペンで書き込みしながら読んでます。

全体像を基にした仮説の再構築

さて、投資家向け資料や財務諸表に目を通して、全体像を理解したら、再度自分の事業や部門に当てはめてみましょう。

「この部門、支店、事業では何を求められているか?」が主な問いです。

例えば、あなたがJV会社にいる場合、そのJVが全体の利益にどれくらい貢献しているのか、
他の部門の見通しはどうで、自部門にはどのような動きが期待されているか?

こうして得られた期待される方向・収益・スピード感が分かったら、あとはどう達成するかを考えて実行するだけです。

マーケティングを学んだ人ならお気づきかと思いますが、結局、全体視点=ニーズを把握する事なんですよね。

仮説比較。上司や先輩の行動と自分の仮説を比べる

全体像を理解することで、自分の仕事やプロジェクトの評価や判断する際の軸を通す事ができます。
今年の利益を出すために事業を売却するべきか、それとも2年後の中期経営目標達成に向けて持続すべきかなど、経営視点での判断が求められる場面では特にその価値が顕在化します。

そうした視点で若手の内から「この期待をされてるなら、自分はこうする」というケースを幾つも経験してみましょう。
社内の上司や先輩たちがどんな理屈で意思決定をしていくか、自分の考えとどこが違うか、なぜ違うか。
一つ一つ考え、自分の血肉にできると、いざ自分にチャンスが回ってきた時に参考にできます。

意図を踏まえた仕事をする、プロフェッショナルへ

社畜、って言葉が私の若手の頃は流行っていました。
全体像を理解できず、背後にある目的を見つけることなく、ただ不満を抱えながら目の前の仕事をさせられていく様はまさに家畜、そんな例えです。

死んだ魚の目をしながら働いていくより、自分の仕事に誇りと意義を持てた方が楽しそうですよね。
会社の目指す方向を考えながら働くことは、あなた自身の視点を一段高く引き上げてくれます。

ぜひ、全体を見ながら日々働いてみてください!

ではまた。

https://r.voicy.jp/W6mG62PDKyA

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