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フリーランスが緊急小口融資を申し込んでみた結果

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、とうとう我が福岡でも緊急事態宣言が発令されました。フリーランスの方も仕事がキャンセルされたり、継続案件が中断されたりと、少なからず影響を受けている方もいると思います。

もちろん自分もその一人。取材やインタビューを行ってのライティングであったり、オフラインでの講師活動などをメインとしていたため、4月以降の収入が激減する見込みです。

そこで気になるのが現在政府や自治体が打ち出しているさまざまな支援制度。経営基盤がぜい弱なフリーランスとして、ぜひとも頼っておきたい制度ばかりです。

その第一弾として、社会福祉協議会が行っている緊急小口融資を実際に申し込んでみました。同じように不安を感じているフリーランスの皆さんの参考になれば幸いです。

20万円の融資審査が通った!

結論から言えば、今回の融資申し込みは審査を無事通過して20万円が振り込まれました。審査に至るまでのプロセスも意外と簡単でしたが、やはりそれなりのハードルはあります。

自分が感じたハードルは大きく2つ。時系列に沿って申し込みの手順やハードルのクリア方法について実体験ベースで記していきます。

ハードル1:電話がつながらない

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緊急小口融資の申し込みは、窓口に行くのではなく電話での申し込みとなります。福岡市社会福祉協議会生活福祉資金受付センターには今回の措置を踏まえて臨時で5本の電話回線が用意されていますが、どれもほんとにつながりません。

申し込みを思い立ったのが4月9日(木)。この日昼過ぎから10分おきくらいに電話してみましたが、結局17時まで常に通話中でオペレーターの方と話すことはかないませんでした。

翌日の4月10日(金)も5分おきくらいに電話し続けて、ようやく16時30分につながるという混雑具合。スマホの発信ログが長々と埋まってしまいました。

電話口で職業や直近の売上など簡単な質問に回答し、申請用紙を自宅へ郵送してもらうことに。この際、「桂さんのケースですと融資枠は20万円になります」との回答がありました。

電話対応していただいたオペレーターさんは非常に親切で、丁寧に手続きを進めていただきました。このご時世、多くの電話が殺到して大変な思いをしていることは容易に想像できますし、時には暴言を吐く方もいるのではないかと思います。にもかかわらずここまでしっかりと対応いただき、感謝です。

ハードル2:売上減少の証明

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4/13(月)、社会福祉協議会からの郵便物が自宅へ届きました。

電話したのが金曜日の夕方。そして郵便物が月曜日に届く。ということは、金曜日に残業したのか土曜出社したのか。いずれにせよこれだけ素早い対応をしてもらえるとは思ってなかったので感激です。「緊急」小口融資となっているからにはこれくらいのスピード感が必要なのでしょうか。

さて、内容物は申請書類や記入例、返信用封筒など。審査に必要書類もしっかり明記されています。会社員の場合は給与明細などで収入減少の証明をすることが容易ですが、フリーランスの場合は会社員とは異なるため収入減少の証明を他の手段で行う必要があります。

今回自分が用意したのは以下。これをそれぞれプリントアウトしてエビデンスとしました。

①会計ソフトのスクリーンショット(2月以降の売上が減少しているのが分かる画面)

②クライアントから届いた案件取り消しメールのスクリーンショット

あわせて、今後も継続して収入が途絶えてしまうこと、国民年金や国民健康保険・自動車税の支払いもしなければならないことなどをテキストで書き込み、エビデンスとしました。

フリーランスはこの証明が非常に難しい職種です。売上が増えていても経費がそれ以上に増えているため収入減となっている方もいるでしょう。

これは自分の感覚的な話なので各自で確認いただきたいのですが、どうやら収入減の証明はある程度柔軟に対応してもらえるようです。基本は自己申告なので、各自工夫して資料を作るなどすれば考慮してもらえると思います。また、収入減に関しては昨対比での比較が必要な制度もあるようですが、この緊急小口融資は今年に入ってから(2月以降)に売上(収入)が減っていることの証明が出来ればいいようです。

あと、昨年の確定申告書(第1表)と名刺も必要です。これらは「フリーランスで働いている」ことの証明として有効です。

8日後に振込あり

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書類はその日のうちに簡易書留で送付。審査はあっという間に終了し、口座に振り込まれたのが4/22(水)です。思ってたより早い!!

書類提出から1週間強というところでしょうか。おそらく申し込みが殺到しているであろう状況で、ここまで迅速な対応をしていただけるとは思ってもみませんでした。

また、他地域のことは分かりませんが、少なくとも福岡県ではすべてが電話と郵送で手続き完了できます。書類を求めて列に並ぶこともなければ、窓口で面談する必要もありません。一度も他人と濃厚接触することなく申請手続きを完結できます。

※マイナンバーカードがあれば住民票もコンビニ出力できます

今回の新型コロナウイルスにより、既に仕事が激減しているフリーランスの方もいるでしょう。あるいは今後大幅な売り上げダウンが予測される方もいるかもしれません。

政府や自治体からさまざまな給付金や融資制度がリリースされつつありますが、どれもがある程度の条件を満たした上で、相応の手間と時間を要するものばかりです。

一方、今回申請してみた社会福祉協議会の緊急小口融資は、比較的手軽に申請することが可能であり、しかも入金も早いというメリットがあります。あくまで融資なので返済の必要はありますが、猶予期間も長く設定されているので使い勝手は良いと思います。

またこのように迅速な対応をしていただいた社会福祉協議会の方々にも感謝です!

今回の記事が、当面のキャッシュフローに困っているフリーランスの方の参考になれば幸いです。厳しい状況がまだまだ続くと思いますが、めげずになんとか生き延びていきましょう!







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