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週記スペシャル:12月14日のこと

こんにちは。noteでコーポレートITを担当しているヒガシです。「noteのみんな Advent Calendar 2020」の12月21日分を担当します。

僕は書き癖をつけるために「週記」というのを毎週日曜夜もしくは月曜朝に更新しています。一週間分を総括するので「日記」ならぬ「週記」です。

今日は奇しくも月曜日。週記の更新と会社のアドベントカレンダーの登板日程が被ったので、ちょうどいいチャンス(?)です。今回は「週記スペシャル」と題し、長い一日だった、先週月曜日の話を書きます。

もはや日記。会社のアドベントカレンダーに日記を上げる暴挙に思いは馳せるものの、「多様性を後押ししよう」というコーポレートバリューの一つを都合よく援用したいと思います。

ちなみに「週記」の元ネタはありのすさんの「瞬殺飯」と、今井真美さんの「料理と毎日」です。

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12/14(月)

この日は人生でも稀に見る慌ただしい一日だった。

忙しい一日は何度となく経験してきたが、仕事とプライベート両方がぎゅうぎゅうに慌ただしいこんな日は、もしかしたらもうないかもしれない。その顛末をここに記録しようと思う。

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朝、目が覚めたのは夜明け前の5時半。有給を取っていたのでまだまだ寝てていい時間帯だったが、もう眠れなかった。

この日はまず「情シスSlack」というコミュニティのアドベントカレンダーの担当日だった。ネタが決まったのは前週の金曜日。土曜日になんとか書き上げたが、細かい修正を公開直前までやっていた。

うっかりアウトプット上級者向けのカレンダーに手を上げてしまい、変なことを書くとマサカリが縦回転で飛んでくるおそれもあったので、ネタの絞り出しと情報の正確性に苦心した。朝9時に冷や汗まじりに公開したが、概ね好意的な感想で安心した。情シス界隈以外の人にも面白く読んでもらえたようで嬉しい。

そのあと妻と連れ立って、家を買いに行った。

正確には「ハウスメーカーの営業所に赴いて、司法書士に所有権移転登記の委任をして、銀行からハウスメーカーへの送金→着金をみんなで見守ったあと、ハウスメーカーから物件の鍵をもらう会」に参加した。事前手続きは済ませ、もはや僕たちがやることはほぼなかったが、実際に着金して鍵をもらうまではなんだかんだ気が張っていた。

ハウスメーカーとさらっと書いたが、今回僕たちは一戸建てを買ったのです。長きに渡った物件巡りは10月下旬に終え、11月は各種契約やローンなどの手続きの戦いに明け暮れていた。大変だった時期もあるけれど、終わり良ければ全てよしだ。得られた知見が多いので、書ける範囲でそのうちnoteにまとめようと思う。

ここに至るまで、妻も頑張ったし、娘もがんばった。みんなでがんばっておうちを買った。いいおうちにしよう。

物件に向かい、おにぎりを二人で食べた。早速ガスを開けてもらったのち、メジャー片手にいろいろなところを測って回った。住宅ローン控除の関係で、のんびりしている時間がない。できることはできる時にぱっぱぱっぱとやっていく。照明がないので、近所のホームセンターに見にも行った。勾配天井には普通のシーリングがつかないのを知った。

さすがに疲れたので、喫茶店に入り休憩。ささやかなお祝いとしてケーキを食べた。しかし心は引き続きざわざわしていた。まだこの日の序章が終わったにすぎない。

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この日は休みをとっていたのだけど、夜のオンラインイベントに登壇するため、夕方には出社する必要があった。

LTを含め、今回が初登壇。家を買う日に初登壇なんて、偶然にもほどがある。主催者に集客力があったため、なんと申し込みは400人。アーカイブを含めると3000人近くの目に触れるらしい。いきなりのオフィシャル感。運営もプロだ。

18時半からのリハに備えて、会議室を占領して資料を詰める。プレゼンの練習をする。割り当てられた20分は長いと思っていたが、余裕でオーバーする。削る。また読む。この話が面白いのかもう全くわからなくなる。20分で収まる。指先と足先が冷たい。怖い。喉が乾く。無性にトイレに行きたくなる。場の雰囲気が読めなすぎて怖い。

Zoomでリハ。社外の方は全員初めましてだが、広報のもりもとさんが一緒に入ってくれて安心する。もりもとさんはこの日最後まで影に日向にセットアッパーの役割を担ってくれた。震える膝を抱えつつ、これがプロの広報の手腕か…と圧倒されていた。

19時半から本番。僕の出番は登壇者3人中3人目の21時から。初登壇なのにトリ。1人目、SmartHRのやましゅうさん。Twitterは相互フォローだったが、顔を合わせるのは初めて。場慣れしたクオリティの高いプレゼン。さすが。2人目、GMOペパボの大和田さん。ベテランエンジニアの豊富な知見とYouTuberとしての活動が醸す圧倒的なこなれ感。プレゼンの途中に雑談を挟む超絶技巧を見せつけ、僕の緊張はピークに達する。いよいよ僕の番だ。

すると、Googleが落ちた。

数年に一度レベルの大障害が、よりによって僕の出番の1分前に発覚した。資料はGoogleスライドで作っており、一瞬終わったかと思った。幸い編集中の状態でブラウザに表示はさせていたので、スクロールすればスライド自体は見せられる。「再接続しています」の表示は嫌すぎたが、背に腹は変えられない。覚悟を決めて話し始めた。膝は相変わらず震えていたものの、頭は不思議と冷えていた。

(僕の出番は1:30:00ごろから)

緊張で喉はカラカラ、語尾はモゴモゴ。「まあ」が多すぎる。会議室で喋ったので音質が悪い。そもそもローカルに資料を作っていればよかった。反省点は多いが、なんとかやり切れた。

社長を始め、多数の同僚が見ていてくれたらしい。全部、前述のもりもとさんのセットアップのおかげだった。プレゼンやディスカッションの進行に合わせて、Twitterでも関連情報をいろいろシェアしてくれていた。あとから見るとどれもしっかり効いていた。手練れの仕事だった。

(手練れといえば、Googleが落ちていたのにどうしてYouTube Liveは生かせていたのだろう。配信を担当した天神放送局さんの超絶テクがあったに違いない。)

22時、イベントが終わる。夕飯を食べていなかったのもあり、どっと力が抜けて、10分ほど動けなかった。妻に終わったよとLINEを送る。おつかれさま、大根のスープとポテトサラダがあるよと返信。家系ラーメンがお似合いの空腹感ではあったが、多分そのくらいがちょうどいいなと思い、頑張って帰った。長い一日が終わった。

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初めての登壇。2週間悩みに悩んで資料を作った。僕一人ではなく、みんなでやったことの話だ。当日は大きなライフイベントがあった。喋ろうとしたらGoogleが落ちた。それでも、楽しかったなと今では思う。

喋っただけで何故か視点が上がった気もする。経験と考えを棚卸して、それを踏まえた対話をした(最後にフリーセッションがあった)ので、実際上がっているのかもしれない。

先日、こんなツイートを見かけた。

僕はそんな35歳。コーポレートエンジニアリングの領域でも、年下の人が僕以上の成果を上げまくっているのを見かける。彼我の差に愕然とする日もあるけど、僕は僕なりにいろんな人の助けを借りながら、小さくても地道に実績解除を積んでいくほかない。この日のように。

そうやって自らの渇きに自覚的なうちは、老害化してる暇なんてないだろう、と信じている。それに、老害には明るい日の光が差し込む新築戸建てなんて似合わない。今日もまたがんばっていこう。

おしまい。

より長く走るための原資か、娘のおやつ代として使わせていただきます。