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新卒採用業界は、対象である学生の声を聞かない不思議な業界です

こんにちは、羽田です。元マイナビの営業担当で、現在は独立していろんな企業さんのお手伝いや大学の講師、そして学生向けコミュニティを自ら主催して運営してます。キャリア教育や就活畑の人間です。

今日は新卒採用業界に関するちょっとした悪口です。ご容赦を。

なんで?

まぁ僕も全く悪気なく同じことを以前していたのですが、基本的に企業の新卒採用って学生の声を取り入れることなく進むことが多いと思うんですよね。

参考にするのは就活会社が出してる定量的なデータと、自社の内定者の声位。

でも、これって普通に考えたらおかしいと思いません?だって、穴だらけじゃないですか。定量的なデータ自体を否定はしませんが、それはあくまで全体的な傾向です。企業の皆さんだって「新卒採用やってる企業」で括られたら「いやいやその中でも色々ありますがな」って思いますよね。

自社の内定者の声を聞いて次年度の採用戦略に活かすってのも、まるっきり間違ってるわけじゃないですがMECEなんて立派なフレームワークを持ち出さなくても穴だらけの調査ですよね。最終的にうちの会社を選んだ人にしか話聞かないって、マーケティング的に考えたら欠点だらけなの、分かるかと思います。

なんで????


どの会社だって自社の新規商品を企画検討する時、ユーザーの声聞いたりしますよね??自社のファンは勿論、ペルソナに合う消費者を集めてグループインタビューしますよね。それが、新卒採用業界ってほぼ行われないんですよ。なんでだか分かんないんですが。

定量的なグラフだけ眺めて、

「Z世代はこんな傾向があります」

とか結論づけちゃう人がいるんです。いや、繰り返しますが定量的なデータは必要です。それが違うとは言いません。でも、それだけで学生のこと分かった気になってるなんておかしいでしょう、という話です。

例えばですが、あなたが新卒採用に関わる人だったとしたら下記の問いに自信を持って答えられますか?

  1. 24卒において秋冬のインターン系イベントは大手含む各社とも集客に苦戦した理由

  2. 24卒において学生が就職先に求める要素として上位に入った「安定」とは何のことを指すのか

  3. 学生はなぜ福利厚生に関心を持つのか

エクセルのグラフだとこれらの”現象”は認知可能です。でも、それがなぜそうなっているのかはわからない方が多いのではないでしょうか。

僕ですか?勿論答えられますよ。しょっちゅう当事者である学生達と話してますので。

勿論学生は一人一人違いますけど、インサイトの共通項は抽出できるわけで、それを洞察して一つの問いにしていけば、納得感ある仮説が出せます。エクセルのグラフだけ見て年が一回り離れた人間のこと理解した気になるはずが無い。

でも、これって別に普通のことだと思うんですよね。企業のマーケティング部門の人がこれ読んだら「…当たり前じゃね?」って思うと思うんです。でも、新卒採用業界ではこういう事が全く行われない。

何で???????

というわけで、「新卒採用業界の大人たちは学生の意見を取り入れずに考える謎」について考えてきました。これは構造的な問題なんだろうなとは思います。自社の内定者以外に学生と接点持つことは難しいし、企業と学生は年も経験も離れた”採る採られる”の関係性。同じ目線に立つ、というのはなかなか難しいんだろうなとは思います。

企業側の苦労も知りつつ、学生を指導する立場でもある僕からすると、ここのギャップをなんとかしたいんですよね。ということでこういうオンラインイベントを企画しました。新卒採用担当者向けのZoomウェビナーで、24卒と25卒学生をゲストに呼んで(カメラオフ/匿名)あれやこれや突っ込んできいてみよう、という趣旨です。ファシリは私がやります。司会は元中堅企業の新卒採用担当者の方です。

エクセルデータを解説するセミナーはあっても実際の学生の生の声が聞ける機会ってあんまりないと思うんですよね。

「学生の声聞いてみたいな」と思う企業の方はぜひご参加ください!

宜しければサポートお願いします。いただいたサポートは日々の活動資金(学生/20代社会人のキャリア支援)に使わせていただきます・・・!