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人生に全力で影響を与えにくるアルバム(LP含む)10選邦楽編

さて、前回は洋楽編をやったので次は邦楽編。こうやって改めて考えてみると、僕は邦楽は偏ったバンドしか聴いてないなーと思いました。1アーティスト1アルバムとなると、レパートリーが少なすぎる。邦楽は守備範囲狭いな…。

というわけで、今回は日本のアーティストのアルバムを10枚ご紹介です。Youtubeリンクも貼っておくので、動画見て興味持ったら、是非音源を聴いてみてください。

10位 新世界交響楽(さよならポニーテール)

さよならポニーテールというマニアックなバンドがあります。そのLPがこれ。さよならポニーテールっていうバンド名がいいですよね。少女である象徴としてのポニーテールって事ですよね。

2曲しか入ってないミニアルバムですが、2曲とも名曲。メンバー脱退後の、多分一番苦しかった時期の葛藤がよく出てます。ポニーテール脱ぎ去った後にやってきた、大人になる前の苦しみの二曲。

9位 ループする(ふくろうず)

全曲シングルカット出来るんじゃねぇかとマジで思うほどポップでキャッチーな曲が詰まった、ふくろうずのインディーズ時代のデビューアルバム。多分この頃の彼女達は、自分たちの将来が少しずつ拓けていくワクワク感で全能感に包まれていた筈。あたしたち、最強、って思ってたと思う。

その後メジャーデビューしたもののあまりヒットも生み出せrず解散しちゃうんですけどね。二度と戻れない青春時代を足取り軽く奏でる名盤。デビューアルバムでしか奏でられない奇跡的な楽曲が並んでます。

8位 Hell-See(Syrup16g)

生まれてきてすいません的なマインドをロックにしたらこうなりました、というどうしようもない系列の伝説バンドsyrup16g。自己否定とコンプレックスにまみれたティーンエイジャーは聞くとよいです。
この人達、こんな歌ばっか歌ってたのに「売れたいんすよ!マジで!」って言ってた。素直でいいですな。今、何やってんのかなぁ。

孤独と自己憐憫に浸りたい夜に聴くとよいです。誰も助けてくんないんだけどね。そしてそれも分かってるんだけど、それでも誰かに優しくして欲しい時ってあるもんです。

7位 Cant' Buy My Love(YUI)

「恋しちゃったんだ多分気づいてないでしょう。」という強烈な歌詞で殺しにかかってくるYUIの2ndアルバム。僕、一時マジで彼女に恋してました。

美少女シンガーソングライターとしてアイドル的な売れ方をしてしまった彼女ですが、実態は頑固で生きづらいタイプの人。まだ10代だったこの頃は周囲の大人達に抗いたくても抗えず、ただただもがきながらロックとポップの合間を攻めている様子が伺えます。だってアルバムタイトル、「私の愛は買えない」ですからね。何があったんでしょう!!


6位 生命力(チャットモンチー)

徳島県出身のガールズバンド、チャットモンチーが最もロックバンドっぽかった頃のアルバム。アルバム名通りの瑞々しいエネルギー満載のこのアルバムをピークに、彼女達は少しずつ壁にぶつかっていき、メンバー脱退、妊娠結婚活動休止、復活と解散とつながっていく。
「シャングリラ」なんて、若いエネルギーがないと作れないですよねこんな曲。素晴らしい。

「青春」の2文字がぴったりのマスターピース。

5位 LAY YOUR HANDS ON ME(BOOM BOOM SATELLITES)

脳腫瘍で亡くなったボーカル、川島さんが生前に最後の力を振り絞って収録したバンドのラストLP。この収録の頃にはまともに生活出来ていなかったそうで、自分の命が長くない事を知っていた筈。死を前にして、ここまで希望に満ちた曲を届けてくれた事に感謝。こんなに美しい声はなかなかないです。

なお、PVに出て来る少女は川島さんの娘さんだそう。映像の中で無邪気に遊ぶ彼女は、自分の父親が死を待ちながらこの曲を歌ったことを知っていたのだろうか。号泣。

4位 ワールド ワールド ワールド(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

俺たちのロックバンド、アジカン。これは僕の勝手な印象だけど、デビュー当時のアジカンはくるりのパクリと言われながらも、くるりのような変態的音楽才能を持ち合わせず、ストレートなロックバンドでしかなかった自分達にコンプレックスを感じていた(筈)。

そんな劣等感まみれのバンドがくるりの呪縛から抜け出し、自分たちは自分たちでしかない、とアジカン流ロックのまんまに開花した名盤。

鉄コン筋クリートのテーマ曲「或る街の群青」はいまだにヘビロテ。

3位 NUM-HEAVYMETALLIC(Number Girl)

最近ライブで復活したナンバーガールの、解散前最後のオリジナルアルバム。彼らの代表的なアルバムは多分これじゃないと思うけど、僕はこれが一番好き。

ナンバーガールの独特のグルーヴ感に日本の祭囃子をフュージョンさせた唯一無二の快作。
当時大学4回生だった僕は、このアルバムがきっかけになって言葉のリズムの虜になっていきました。日本語の韻って、中毒になります。

ここまで自分を投影させられる、等身大のアルバムを多めにセレクトしてきたけど、この人達にはなれません。天才には大人しくひれ伏しましょう。何回喧嘩しても勝てる気がしねえ。

2位 HighVision(スーパーカー)

希望に満ち満ちた無軌道な衝動、革新、成功ストーリー、やがて訪れる破滅、と、ロックバンドのお手本のようなバンド、スーパーカー。といってもサウンドはロックバンドのような熱苦しさは皆無で、気怠く退屈で、何かが起きてるのをただ待っている、というようなシニカル無気力文系男子の世界観が最高に気持ちいい。

ちなみに、僕の会社Strobolightsはこのアルバム収録の曲名。といってもこの曲が一番好きなわけではなく、このアルバムで一番好きなのは「AOHARU YOUTH」という曲。でも40過ぎのおっさんが今更作る会社の名前がアオハルユースってのもなぁ、、という事でこの会社名にしました。このゆるく、適当な感じの社名のつけ方が、スーパーカーっぽくて我ながら気に入ってる。

1位 The World Is Mine(くるり)

そして一位は僕の青春バンド、くるりのこのアルバム。「世界は僕のものではなかった」と気づいてしまった、青春末期に鳴り響くアルバム。

音楽ファンなら誰でもあると思うんだけど、自分の人生のタイミングにバッチリシンクロしちゃうアルバムって、ある。僕の場合はこのアルバムがまさにそれで。
大学三年生になり、就職活動という暴力的な風習に巻き込まれながら、先の見えない絶望的な片思いから抜け出せなかった当時の僕にとって、このアルバムはまさに自分のために作られたアルバムのように思えた。

しかも、同じ大学出身という身近なバンド。それまで洋楽マニアで日本の音楽はどこか馬鹿にしていた僕にとって、日本に、しかも同じ大学にこんなに凄い人たちがいるのか、と衝撃を受けたのを覚えています。
夢や幻想に黙って蓋を閉じて、現実世界に順応していかなければならない季節の若者に送りたいアルバムです。
この曲のハイライト、「Worldsend Supernova」は、明日の見えない中で夜明けを待つ僕たち全員のアンセム。
僕らいつも考えて忘れて どこまでもゆける

はい、いかがでしたでしょうか。
洋楽編とあわせてですが、僕は本当に音楽に人生を変えられたと思ってまして。そんな個人的な思い入れたっぷりなセレクトでお届けしました。人によっては全く共感出来ないと思うんですが、それもまた音楽の楽しみ方。あなたはあなたのベストセレクトを選べばよろし。
と言うわけで漫画、洋楽、邦楽とやってきたら、次にやるのは格闘技ベストバウトとゲームベスト10なんですが、あまりに共感得られなそうだからやらないと思います笑。












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