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自己肯定感の低い学生を見ていて感じる、キャリア教育で絶対必要なもの

独立して半年が経ちました。僕は20代で法人営業のキャリアを積み、30代で学生向けキャリア教育事業の立ち上げに奮闘し、40代で独立しました。

で、独立してからは自分で学校教員向け、大学生・社会人向けサービス開発をしている一方、小中学生向けのキャリア教育事業、高校生向けキャリア教育事業を外部からお手伝いしています。

小学生から大人までのキャリア教育に関わっているわけですが、僕の1番の強みはやはり大学生です。独立してからなお一層、学生さんと近い距離でコミュニケーションをとることができるようになりました。

で、近い距離で話していて改めて感じたのは「自己肯定感の低い学生が本当に多い」ということです。

自己評価の判断軸が他人にある若者

何か行動するときの行動原理が「他の人より下にいたくない」「認めて欲しい」という欲求である学生はとても多い。これにはちょっと驚きました。特に女性はこの傾向が強いですね。

僕自身は根が適当な人間なので人並の承認欲求はありつつも、基本的には他の人の評価より「自分がどう思うか」です。でも学生の多くは自己評価の基準が他者からの評価になってしまっているようです。

このこと自体が悪いことではないと思うのですが、この問題は結局「自信の無さ」に起因します。そして何故そんなに自信がないのか、と深掘りして聞いていくと、「自分で何かを成し遂げたことがない」からのようです。

ただ、学生時代に何かを成し遂げたことがある人なんて本当はそんなに多くありません。僕は自己肯定感は低くないですが、学生時代に何かを成し遂げたことなんてそんなにありません。強いていえば、高校3年生の偏差値30代から1年で勉強しまくって75くらいまで上げたことくらいです。この原体験があるから、「まあやればなんとかなるかな」と根底では思っている気がします。

SNSのフィード上で比べっこする若者

ただSNSネイティブの若者たちは、SNSのタイムライン上で常に他者の行動が閲覧可能な状態になっています。そしてSNSのすんばらしい機能のおかげで、それぞれの行動が実に魅力的に見える(バえる)ように設計されています。

こうして、他人がやっていることが常に魅力的に見え、「それに比べて私は・・・」となってしまうのでしょう。実際、みんな50歩100歩だったとしても。

こうして考えると、なんだかよくわかんない世の中だなあと思います。SNSは確かに便利ですが、いつの間にかお互いがお互いの見栄の張り合いになってるわけです。みんながみんな、勝手に落ち込んで自己評価を下げてるわけです。

キャリア教育で必要なものは、成功体験

と、いうわけでタイトルに書いてあることに話は戻ります。
僕が生業としているキャリア教育の領域ではあらゆる手法があります。

個人的にやめた方がいいと思っているのは著名人や成功者の講演。これはこれでいい面もあるのですが、実際に参加した学生の話を聞いてみると「すごい人なのはわかったけどどっか他人事に受け止めちゃうし、すごいなー私には無理だなーで終わっちゃう」という声が多いです。どっちかというとこれらは、血気盛んで意識高めな学生向けのものであって、今回の記事で対象にしている「自己評価低めな学生」向けには最悪なコンテンツだと思ってます。そして本来は、こうした学生たちにこそ行うのがキャリア教育だと思います。

だから僕は、キャリア教育には「成功体験を積ませる経験」が必要だと考えています。

学生が一方的に情報を受け取るだけではなく、何らかの主体的な参加を促すコンテンツが必要で、何らかのハードルを乗り越えさせる体験が必要なのです。
あくまで”ハードル”なので、全員が乗り越えられては効果は薄い。乗り換えられない人がいるから成り立つ仕組。したがって、全員が全員救ってあげられるわけじゃないでしょう。乗り越えられなかった学生には何らかのフォローアップも必要だとは思います。

そして、できればこうした成功体験は大学に入る前に積んでいて欲しいなと思っています。だから僕は、前職時代に高校生向けビジネスコンテスト「キャリア甲子園」を立ち上げて現在も外部からではありますがフルコミットでお手伝いしています。

そして現在お手伝いしているスタートアップでは小中学生向けのプレゼンコンテスト「スタートアップJrアワード」をプロデュースしています。プレゼンやビジネススキルの獲得、体験もして欲しいと思ってますが、個人的には「乗り越えた嬉しさ」や「乗り越えられなかった悔しさ」を体験できる機会の方が重要だと思ってて。

そういう機会をこれからもどんどん増やして、「勝って嬉しい」「負けて悔しい」思いを原体験として持った子が増えればいいなあなんて思ってます。

というわけで、上記二つのコンテスト、締め切り間近なので興味がある方はもちろん、お知り合いのお子さんなどいらっしゃったらぜひご参加ください!

宜しければサポートお願いします。いただいたサポートは日々の活動資金(学生/20代社会人のキャリア支援)に使わせていただきます・・・!