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平家が好きな理由を新規事業立ち上げと絡めて話すよ

突然だけど、僕は平氏が好きだ。

平氏ですよ平氏。平家と言った方が伝わるかな。源平合戦の平氏。

日本の歴史で好きな人物は誰的な話題になると、大抵の場合は織田信長とか戦国時代の武将が話題になると思うんだけど、僕の場合は「平清盛」一択。

低視聴率で話題になった大河ドラマ「平清盛」も全部見たし素晴らしかった。ではなぜ、そんな平氏が好きなのか、語りたいと思う。

平清盛みたいに、前例のないものを作りたい

僕が平清盛が好きな理由、長く続いた武家社会で歴史を作って変えて見せたのは平清盛だけだからだ。源頼朝も足利尊氏も徳川家康もそれぞれの時代で天下をとり、幕府を築いた。

でも、それらは全部武家社会の中での頭の摺り替えを行っただけに過ぎない。武家社会の前の貴族社会から社会構造そのものを変えたのは平清盛だけなのだ。それ以降の征夷大将軍は、いづれも平清盛のように世界の秩序を変えたわけではないのだ。

僕が平清盛が好きなのはこの一点に尽きる。

僕は人材業界にいる。で、この人材業界というのは参入ハードルが極めて低く、あらゆるプレイヤーが現れては消えていく。誰もがみんな競合他社の動向を伺い、シェアの奪い合いをしている。つまり、武家社会での頭のすげ替え合戦をしてるのだ。

で、僕は自分が作るサービスについては他の人と同じ事をやっても仕方ないかなと思っている。既にあるなら、他の人がやった方がうまくいくだろ、と思っている。それなら僕は、まだ市場にないちょっと変わった事をやってみようと思う。ビジネスモデルすら定まってないから、マーケットがない。マーケットがないからマネタイズも難しい。果たしてこれが本当に必要なものなのかどうかも分かんない。

だから、大抵はうまくいかない笑。でも、既存してるサービスを自分でやる気にはどうしてもならない。

全ての仕事には終わりが来る

さて、平清盛はこれまでの日本になかった武家社会を成り立たせた。そんな凄いことをやってのけ、この世の栄華を極めた平家だけど、その後破滅の道を辿ったのはご存知の通り。諸行は無常なのだ。

数年前に放送されていた「平家物語」というアニメがある。

平家物語

主人公の平家一族の勃興を描いたアニメなのだけど、画期的だったのは、ポップなデザインのキャラクターだったこと。物語の序盤は平家一門の日常を描いていくんだけど、みんなクセがありつつも憎めない奴らなのだ。

そしてこの平家物語のオープニングは、羊文学の『ひかるとき』。この曲にこんな歌詞がある。

最終回のストーリーははじめから分かっていたとしても

羊文学『ひかるとき』

そう、このほのぼのとした日常を生きる家族の結末を、僕らは知っている。

「こいつら全員、死ぬんだよな…」と知っているからこそ、愛しい日常の描写が全て残酷に映るのだ。

このアニメ、最終回は有名な壇ノ浦の戦いで幕を閉じる。まだ幼い安徳天皇が「海の底には都がある」という言葉と共に海に沈んでいくのだ。

僕はこれまで、色んなものを立ち上げてきた。そのうちの幾つかはまだ残っているけど、他は全部消滅した。自分が作ったサービスがクローズするときは何とも言えない気持ちになる。壇ノ浦の戦いで、平家が敗北を悟って入水した時のような気持ち、、とは言い過ぎかもだけど、それでも自分が悪戦苦闘して作ってきたサービスが死ぬ時はなかなかキツイものがある。

ひょっとしたらこれ、世界を変えられるんじゃないか?って、きっと新規事業立ち上げ経験者はみんな思ったことあると思う。馬鹿馬鹿しいかもしれないけど、本気でそう思っていたのだ。

でも、全てはいつか終わる。企画を思いついた時の興奮や、サービスを初めてローンチした時の喜び、なかなかうまくいかない苦しみの時期も、全て飲み込んでいつかは終わる。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色盛者必衰の理をあらわす

平家物語

平家物語、是非味わってみてください。

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