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2023-11-23 【雑記】京都の市バスの車内アナウンスの地名の英語発音はあれでよいのだろうか?

長ったらしいタイトルで申し訳ございません。
以下、自分の記憶だけに基づいて書いておりまして、種々間違いがあったらごめんなさい。さらに私は英語の専門家ではありません。
英語の発音について、文章だけで皆さんに伝わるだろうか?



公共交通機関での英語による車内アナウンス

 最近(とはいっても結構前から、でも昔は無かった)公共交通機関の車内で英語のアナウンスをやってますよね。そのほとんどは録音されたものが自動で流れるものです。
 ちなみに私が普段使っている近畿日本鉄道では中国語や韓国語のアナウンスもやってます。

英語アナウンスの中の日本語駅名(路線名)の発音について

 ところで、英語による車内アナウンスでは当然に日本語の駅名や路線名を英語で発音することになりますが、これをどのように発音するのかという点で、各交通機関で様々です(この記事では英語に絞って述べたいと思います。中国語では漢字の駅名をそのまま中国語発音しているように思われます)。
 繰り返しますがこの記事を書くにあたって、録音ではなく私の記憶に基づいて書いていますので、間違いがあったらごめんなさい。

 ・東京の山手線の場合:

 昨日、私は仕事で東京出張したのですが、山手線では恐らくバイリンガルの日本人と思われる女性がアナウンスをしています。と、ここまで書いてネットで調べたら、彼女はクリステル・チアリさんといってクロード・チアリの娘さんらしい。さすがにバイリンガルじゃないでしょうか。下の動画で彼女が「違う」と日本語で言うところがあるのですが、流暢な日本語でした。

 車内では彼女は駅名を、ほぼ完全に「日本人の発音」でアナウンスしているように聞こえます(路線名はちょっと外国人っぽいかな)。

 私はこの方法がすごく好ましいと感じています。蛇足ですが、彼女のテキパキとしたアナウンスの調子も好きで、ああ東京に来たなあと感じます。

 まず、何か変に外国人(特に欧米人)におもねる・媚びる感じがしないのが良い。日本語の地名はあくまで日本語の言葉であって、(日本語ができる人が)それをわざわざ外国人(といってもタイ風でもなくインド風でなくアメリカ英語風に)に合わせて発音する必要はないと思います。

 チアリさんは駅名の発音を「英語ネイティブの発音」でアナウンスすることもできるとは思います。私の勝手な憶測ですが、アナウンスを制作する際にJR東日本と制作を委託された会社(それともチアリさん御本人?)とで検討して「日本人がする発音」にしたのではないか。

 さらに、外国人の方にとってもこの「日本人の発音」の方が親切なのではないかと思うのです。
 最近は外国人の方もスマホで検索するからあまり関係がないかも知れませんが、例えば現地人(=日本人)に口頭で尋ねる場合、その駅名を現地語(=日本語)の発音で尋ねた方が相手が理解しやすいでしょう。
 逆に我々日本人が外国を旅行することを考えればご理解いただけると思います。特に英語を話せない現地の人に対しては、地名や駅名をその現地での発音で尋ねた方がスムーズでしょう。

 なお、私がごくたまに使うJR奈良線のアナウンスも山手線と似た「日本人の発音」だと記憶しています。

 ・近畿日本鉄道や京都市営地下鉄の場合:

 一方、普段私が通勤に使っている近鉄や京都市営地下鉄では、恐らく英語のネイティブ(アメリカ人か?)の女性がアナウンスをしています。
 彼女らは極端な感じではないものの、駅名を「英語ネイティブの発音」でアナウンスしています。ただし私自身が英語のネイティブではないので、本当にそうか確信はありません。

 英語ネイティブの人がアナウンスしているのだから、「英語ネイティブの発音」が自然だし、媚びた感じは全くしません。しかし、これも業者任せではなく、上記のJR東日本と同じようになるべく「日本人の発音」にするよう、鉄道会社が注文することはできるのではないでしょうか。

やっと本題、京都市交通局の市バスの場合:

 で、やっと本題です。私は京都市在住なので、ごくたまにですが市バスを利用します。しかし、そのバス車内アナウンスでの地名の発音に対して非常に強い違和感を感じております。

 実際に聞いていただかないとなかなか伝わらないのですが、停留所名の発音が「日本人の発音」でもないし、「英語ネイティブの発音」でもない。あなたどこの人?というような独特の発音なのです。こんなアナウンス聞いて、外国人の人混乱しないかと思うほどのものです。
 京都市交通局はアナウンス制作にあたって、業者にどのようなリクエストをしたのだ! と疑問に思ったのがこの記事作成の動機でございました。

 と、またまたここまで書いてきてYoutubeを検索したら、アナウンスの音声がありました。京都市交通局がアップしているのはなく、マニアの方がバス内で収録したものを編集しているように思われます。雑音の処理もなさっているのかな?

 で、これを車内ではなく自宅で聞いてみて、「ああなるほど」と思ったのは、このアナウンスは日本語も英語も生音声ではなく、どうやら機械の合成音声のようなのです。
 上記動画の1分58秒から聞いてみてください。平安神宮を「ヘイアンズィングウ」、西大路四条を「ニスィオウジシジョウ」と発音している。しかし、あまりにもオリジナル(つまり日本語)の発音からかけ離れすぎている。

 外国人の方はこれで理解できているのだろうか。まあ、できないことはないのかなあ。でも外国人から”I want to go to ニスィオウジシジョウ."
と言われたら「えっ、どこ?」ってなりませんかね。
 というか、ローマ字表記の停留所名を普通に機械に発音させたら「ジングウ」、「ニシオウジ」となるのではないか。だって四条はちゃんんと「シジョウ」と発音している。敢えて「ズィングウ」「ニスィ」と言わせているのか?

 うーん、生のアナウンスよりも機械音声の方が経費が安くつくのでしょうか。確かに京都市バスは赤字経営で財政状況はよくないと言われております。
 しかし、観光都市京都の市バスのアナウンスですよ。なんか味気ない。おもてなし感が無いように思われました。以上。

蛇足:新幹線の車掌さんの英語アナウンスもだいじょうぶか?

 いつごろからだろう、新幹線の車掌さんも英語でアナウンスするようにりましたね。でも、決して日本語で案内している全文(例えば次の駅の在来線の乗り換え情報)を英語で言っているわけではありません。これはこれで、外国人の方は「あれっ、日本語ではあれだけ長くアナウンスしていたのに、英語ではこんだけ?」と不審に思ってはいないかと心配しています。

 そして、そのアナウンスですが例えば、
 We will make a brief stop at Kyoto. The door on the right side will open.

うぃーうぃるめいくあぶりーふすとっぷあっと京都。 ざどあおんざらいとさいどうぃるおーぷん。

 と言っている(方もいる)。これで本当に外国人に伝わっているのかしらと心配です。ちゃんと理解されているのならいいのですが、外国人がポカーンとしていて、かつ案内全文を英語で言わないのなら、これも自動音声でもいいんじゃないのか。まあ、日本人だけなくインド人の英語も相当聞きにくいみたいですけどね。

 ただ、日本人って、こういう案内を節回しを付けたりして、とにかく(考えないでも自然に出てくるように)定型的に定型的にする傾向がありますよね。もう英語で案内する行為だけが目的になってしまい、外国人のお客さんに情報を伝えるという本来の目的がおざなりになっていないか?

 あと、この発音を聞いて、中学・高校の英語教育に携わっている方はどのような感想をお持ちかもちょっと知りたい。


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