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#8「愛」3年 櫻井啓太

こんにちは。3年櫻井啓太です。
まず初めに、関西学院大学サッカー部では、3年に上がるタイミングで数人がコンダクター(学生スタッフ)という役職に転身するという制度があります。僕は2023シーズンをもって選手を引退し、2024シーズンよりコンダクターという立場で、関西学院大学サッカー部での残り2年を過ごすことになりました。そのことを念頭に置いて読んでいただけると幸いです。

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「そんなのなるなら部活辞めたらいいやん。」

年末、地元の友達との集まりで自分の部活の話になった。
その際、自分は選手を引退してコンダクターに転身する旨を伝えた。
その時にふと言われた言葉だ。

自分は、笑って、こう返す事しかできなかった。

「いや、色々あんねん。」

驚いた。

自分があれほど悩み、選んだ選択に対して、
そんな風に言われるとは思ってもいなかった。

そして何よりも、その場ですぐに反論できなかった自分に腹が立った。


なぜ選手をやめてコンダクターに転身したのか?



しかし、考えてみると自分もそうであったかもしれない。

大学1年目
自分は4年のコンダクターが監督を務めるC2チームで1年間活動した。
関西学院大学サッカー部では、チーム数が多いこともあり、コンダクターが監督を務めるチームが存在する。
C2という現実を突きつけられ、大人の指導者にも見てもらえない、自分は相当落ち込んだ。
そんな中、チームのモチベーションを向上させ続けてくれた、ようへい君とひろ君(当時4回生のコンダクター 池谷耀平・山中寛幸)には、とても感謝していたし、尊敬もしていた。

しかし、なぜその道(コンダクターという選択)を選んだのかが自分には心底理解できなかった。

選手をやめてコンダクターになる。

自分には程遠い話だと思っていた。

大学2年目
シーズンスタート時、自分はまだCチームにいた。
結果が出ず、このまま埋もれていってしまうのではないかという不安もあった。
だが、自分のことを信じていたし、必ず上に這い上がる。そう自分に誓っていた。

夏になった。
自分の立場はというと、変わっていない、むしろ下がってすらいた。

その時、このままサッカーを続けて自分はこのチームに何を与えることができるのか、自分の存在価値は何なのかと考えを巡らせた。

2年はいよいよ選手を続けるか、コンダクターになるかの選択の年だ。
私は性格上、常にその二択を考えていた。だが、やはり自分が選手をやめるなど到底考えられなかった。


しかし、ある時自分の中で考えが大きく変わった。
何かきっかけがあったかと言われると、そうではない。
しかし、それは紛れもなく大きな変化だった。


こいつら、この人たちのためなら俺は進んで選手をやめられる。


そう思うようになった。

自分が関西学院大学サッカー部に入って一番驚いたこと。
それは、指導者含め、部員の意識の高さだ。

常にサッカーのことを考え、飯を食っている時もどうすればよかったと練習を振り返る同期の姿。
練習後もボールを蹴り続ける後輩の姿。
4年でたとえ一番下のチームであっても、チームのために走り続ける先輩の姿。

そんな光景を見続けてきて、自分は気づかないうちにこのチームが大好きになっていた。

正直これまで、小中高と所属したチームでは、チームのことを心から好きかと言われるとそうではなかった。それは、ただ自らのことだけを考え、がむしゃらにやってきたからかもしれない。

ただ、少なくとも、自分は初めて心からチームのために行動したいと思えた。そしてそれが、このチームにおいての自分の存在価値だと考えた。

本題に戻ろう。

なぜ選手をやめてコンダクターに転身したのか?

それは、この立場の方がチームへの愛を体現できると思ったからだ。
まさに、今年のKG Spirits(行動精神)の一つである『愛と感謝を体現する。』だ。

ただ、今の自分は全く以てできていない。
まだまだ、余裕がないし、要領が悪い。
もっとできる。もっとやらないといけない。

自分はまずは今年1年間、環境づくりや自分のできることすべてを通して、チームへの愛を体現し続ける。

そして、次は堂々とチームへの愛を体現するために、コンダクターになったんだと言えるように。

部員が、そして、それ以外の周りの多くの人たちにこのチームを愛してもらえるように。

尽力し続ける。


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