伝統企業ならではのデジタル化の課題と解決の糸口
昨日も週一で参加したWebinar。
単純作業をしながら拝聴。
自社にもあてはまる内容かと思い、まさに聞いて納得と実感。
自社にも必要な変革や同様の課題解決。
■セミナー概要
・タイトル:マーケティング変革がもたらす伝統企業のデジタルシフト
・主催:FORCAS
・概要:パナソニック、NECソリューションイノベータ両社の伝統企業における、マーケティングや営業のデジタルシフトの必要性、そのための考え方などの変革の動向
■デジタル化の成功に向けたポイント
・XSサイズアプローチが有効
(スモールスタート)
・共通言語やフローの定義付けと浸透が不可欠
・デジタル化以前に、マーケティングの原理原則の理解が不可欠
■背景(大企業が陥りがちな問題)
・失敗しないBIGプロセス思考の施策構築
・営業>マーケティングの力関係
≒マーケは営業事務的な雑用含むイメージ
・アナログ、縦割り、変化への拒絶感など
■TOPIC①~両社のデジタル化の取組~
▽パナソニック
・D-Locators HUB
(デジマ室が社内外からの複業者を受け入れ、
横串活動を実施)
→フルリモート(Teams):日々会議
→時にリアル(対面@本社):月次会議
※パナソニックは2018年から業務の10%の範囲で社内複業解禁。(週に半日)
元々夜の自主勉強会(経理やITスキルなどのスキルシェア)や、複業希望者が意見交換する“場”が積極的に設けられている。
それらの動きを組織化した動きの一環で人事の肝入り施策の1つ。
その為、“#10% for DIGITAL“の投稿で、現場の声や活動が人事にも届き、想いが反映されやすい。
※年齢層は30代前半でデジタル初心者も多い(マーケとは無関係の部署からも新たな知見習得希望)
※ニックネームで呼び合いフラットな関係
※BtoC+BtoB
▽NECソリューションイノベータ
・データドリブンマーケティング
(いわゆる王道のマーケティング手法)
STP/4P分析、ペルソナ、カスタマージャーニー
→オンライン広告、検索連動型広告、WEB活用
→WEBからの資料DLによるプロファイル獲得
→メールマーケティングからのナーチャリング
→インサイドセールス
→営業への引き渡し
※FORCAS、SanSan、SFA、Tableauなどを併用
■TOPIC➁~大企業ならではの課題→施策~
▽パナソニック
・XSサイズアプローチ
(XL→S→M→L→XLへと、スモールスタートで徐々に成功事例を拡大)
→“腹落ち感”、“手触り感”⇒共感に繋がる。
→成果共有時は、A4で1枚でシンプルにbefore/afterで数字〇円、〇%up、〇時間時短などと報告。
(細かな資料は徒労に終わるリスクあり→簡潔に上層部へ魅せる可視化の手法)
※逆にXLサイズアプローチ(いきなりBIG Word;MA、SFA、DX等へ着手)は、
特にベテラン層には嫌悪感や拒絶感を抱かせるリスクあり。
・人材、課題、スキルの可視化
→上記の横串組織で、縦割りでは見えなかった、それぞれのカンパニーのノウハウ、独自の社内言語、特性などを把握し、可視化することで、参加メンバーが各組織に内容を持ち帰り、
ナレッジ、ノウハウ、情報などの標準化が図れることがメリット。
▽NECソリューションイノベータ
・グローバルスタンダード重視
基本徹底→標準化→デジタル化とのステップによる、まずはマーケティング自体の認識徹底→共通言語の定義付け→デジタル活用との流れ。
→結果、2018年度比で2019年度下期は、案件数/額ともに2.5倍
(基本徹底なしにデジタル化実現は困難)
・合わせて、スモールスタートでの身近な関係性の深い営業へ個別アプローチ→成功事例を徐々に拡大→数字で証明すること、歩み寄ることでの信頼や効果浸透。
※ある展示会では、実施90日以内に1億円の売上獲得など、数字で営業へ効果証明。
(マイクロソフトでさえ、勤務当時はアナログだった経緯あり、NECでも当初の反発は大きかった…)
■TOPIC③~コロナ禍での動向~
▽パナソニック
・40-50代はon-line対応に戸惑い出社しがち。
→マインドチェンジが必要。
例;机に眠っている名刺の束→インサイドセールス→デジタルツール活用など
▽NEC
・70%がアナログ→デジタル化へシフト中。
・量→質へのシフト中。
・Webinar月10回実施で増加中
→商談リードのサイクルが短縮し、案件化、案件額も上昇傾向。
なぜ?
→顧客志向
・リアルセミナー→セミナー時に内容を把握
・Webinar→事前に情報把握し、当日はその確認の場
■所感
まさにXSサイズアプローチ、共通言語の認識、マーケティング基礎の認識に関して、自社でも課題視しており、取り組んでいる内容。
一方で縦割りによる実現に向けての“壁“を崩すのはかなり困難。
それでも、まずは身近な営業や部署など、関係性が近しく、デジタル素養があり、困っている人に歩み寄り、小さなレンガを積んで、大きな家を建てる手法を実践しようと改めて実感。
早速、本日からも実践あるのみ。
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