【書評】Design Systems―デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド
冬休み前に買った本「Design Systems―デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド」を読了したので、その書評を書いてみました。
目次
・これはどんな本?
・どんな内容?
・どんなひとにオススメ?
・特に良かったところ
・まとめ
これはどんな本?
主に小中規模の組織にデザインシステム思考を取り入れるための手法を紹介した本です。
どんな内容?
1. デザインシステム
2. デザイン原則
3. 機能パターン
4. 認知パターン
5. 共通言語
6. システムの範囲
7. 計画の実践
8. 機能パターンのシステム化
9. 認知パターンのシステム化
10. パターンライブラリ
という10コンテンツで構成されています。どのコンテンツも30分弱で読むことができ、図解も多いのでスラスラ読めます。
一応翻訳本となっていますが、監訳の方のおかげなのか、読みやすい文書で訳されています。
Airbnb、Atlassian、TEDなどの有名なプロダクトのデザインチームが如何にしてデザインシステムを構築しているのかを、具体例と合わせて知ることができるのも魅力的です。
どんなひとにオススメ?
この本では具体的なシステム構築手法、作成チュートリアル等は取り上げていません。
- デザインシステムについて知りたい人
- デザインシステム思考を組織に取り入れることを目指している人
におすすめしたいです。
特に良かったところ
デザインの名称規則
プログラミングで重要なテクニックとされる名称規則ですが、デザインの世界でも非常に重要です。書籍の中で一例としてFuture Learnという企業が、良いモジュールの名称は、
「良い名称」とされているのは、「焦点が鮮明で覚えやすく、モジュールの目的を具現化した名称」です。
と定義しています。これは非常に明快だと感じました。
その定義をもとに良い名称・悪い名称を具体的に紹介しつつ、デザインパターン名をどのようにしてチーム内に浸透させていくかを述べています。
パターンやモジュール名称の良し悪しを定義し、チームにどの様に浸透させてくかまでを紹介しているデザイン系書籍はまだまだ少ないので、非常に良い本に出会えたと思います。
まとめ
デザインはまずユーザが使いやすく、明快であるべきだと思いますが、それ以上にそのデザインを使うのは、デザイナーやエンジニアです。長持ちするデザインシステムは、設計コンセプトを持ち、制作チーム内で上手く共有する必要があります。
その問題に対して、こういう手法があるのか!と思わせる数々の手法を紹介しています。チーム内でデザインシステム浸透に悩んでいる方は特に必読ではないでしょうか。
困った時や悩んでいる時に手元に置いておきたい一冊です。
デザインシステム参考
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