ユリイカ2020年9月号 特集『女オタクの現在』に寄せて
私の父は東京出身で公立高校の教師、そして校長まで務めましたが、女に学歴は必要ないという思想を持っていました。
若い頃赴任した埼玉県でトップ公立女子高校の浦和一女の生徒たちは、在学中から許嫁がいて、勉強はできるのにも関わらず、高校卒業後そのまま結婚していった、と父はよく言っていました。
父は結婚が遅かった。父は大学でバリケードを張って学生運動をしていた世代です。その父が若い頃の女子は大学へ進学せず結婚することが最良の道と考えられていたのでしょう。
でもいま時代はまったく違う。私