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爬虫類・鳥類由来の感染症

【サルモネラ症】

サルモネラ菌による感染症が発生した場合のメカニズムについてお話ししましょう。この病気は、主に爬虫類との接触によって引き起こされます。例えば、爬虫類に触れた後に手や指を洗わずに口に触れたりすることでサルモネラ菌が体内に侵入し、感染が広がります。感染すると、高熱や下痢、激しい腹痛など、胃腸炎の症状が現れることがあります。重症化すると、全身に細菌が蔓延し、命を脅かすこともあります。サルモネラは、食中毒の原因としてよく知られていますが、実はカメなどの爬虫類の50~90%もがこの細菌を保有していると言われています。興味深いことに、爬虫類はサルモネラを身に宿していても症状が出ないという特性があります。

【オウム病】

クラミジア感染症は、鳥のふんに含まれるクラミジアという細菌によって引き起こされる疾患です。一般的には、鳥の糞を吸入することで感染することが多いですが、餌を口移しで与えることによっても感染が広がることがあります。 突然高熱が出るほか、肺炎を引き起こす可能性もあります。重症化すると、呼吸困難や意識障害などの症状が現れ、場合によっては命に関わることもありますので、咳が治りにくい場合や息苦しさを感じる場合は、速やかに医療機関を受診し、飼っている鳥やペットのことを医師に伝えるようにしましょう。なお、鳥はクラミジアに感染していても症状が現れないこともありますので、注意が必要です。

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