コーヒースタンド、始めました
4月に第二子が生まれたなか、この5月から新たなチャレンジとしてコーヒースタンドを始めました。(思い返せば会社を創業したのも第一子が生まれるタイミングだった。なぜか無駄に自分を追い込むクセがある。)
道楽ではじめたのかと思われそうな気もするけど、そういうつもりではなく、色んな思いがあってはじめたこと。数年後くらいにまた見返すと自分の学びになるところもありそうなので、「ぼくたちのコーヒースタンドの始まり方」をテーマにnoteを書いていこうと思います。とはいってもまだ数日営業しただけなので序章みたいな状況ではあるのでご容赦ください。
なぜ「コーヒースタンド」?
コーヒースタンドを始めることになったのは結果的にそうなった、というのが正直なところ。夢の自分の店といったキラキラした感じではじめたわけではなく、縁があり事業を譲り受けた形ではじまりました。
アラサーで独立して規模の小さな(ぼくとあと1人の共同創業)会社をやってると、本当にすっと時間が経つ感覚があり、自ら機会を作りにいかないと将来のたれ死にしてしまうような危機感をずっと抱えていました。こうした状況を変える1つの手法論として「事業を譲り受ける」という選択肢はありだなとぼやっと考えていて、M&AクラウドやBATONS、TRANBIなどの小さなサイズの事業譲渡案件が載っているサイトを眺めるのが日課のようになっていました。
自分の中でなにかぐっと興味を持てる案件があったら話聞いてみようと思い面談も何度かしていたのですが、例えばそういったサイトに掲載されているEC案件の多くは原価を計算するとどう考えても採算が合わない(あるいはそういったものしかサイトには出てない)し、なかなか難しいなと感じていました。
そんなときに見つけたのが今回のコーヒースタンド。話を聞かせていただいて色々考えたときにチャレンジしてみようと思い、今に至ります。
ぼくたちには決して少なくない金額を払ってでもチャレンジしてみようと決めた理由はふたつ。
発生しうる固定費が事業上、大きな負担にならないと判断に至った
のっけからすごくリアルな理由ではあるけれど、そもそもコーヒースタンドを譲渡いただく際にめちゃくちゃ勝ち筋が見えていたとかそんなものは全くなく。飲食の経験もない人間が突然始めるわけだから、当然撤退がしやすいというのは非常に重要な要素でした。水天宮、人形町、浜町という東京のそれなりに主要な駅から徒歩5分ほどで家賃的にもかなり抑えた金額感で新しいチャレンジできる機会があるなら惜しくないなと思えたのは大きかったです。
ローカルビジネスに興味があった
今後自分たちが生き続けていくうえで「ローカルビジネス」の観点はひとつ重要な視点になると以前から考えていて、想像ではなく実践できる場が作れると得難い経験ができると思いました。ローカルに根付いたリアルなビジネスの経験を通じて、その自分の感覚があってるのか試すチャンスを得てみようと。
ちなみに店としては2.5坪もないような面積なのでこの店だけで売上をめちゃくちゃあげていくのは難しい構造になっています。当然趣味でやるわけではないので「どうすれば一定額の利益を作れるか」というのがぼくたちにとってのチャレンジになります。
ぼくたちの事業譲渡の流れ
M&Aサイトで案件を見つけてから、一度面談の機会をいただきました。そこでおおよその前提条件を伺った後、もう1人の会社のメンバーとも何度か話をし、2人の意志として進めていくことにしました。その後は2回ほど面談し、財務状況や譲渡内容の詳細のすり合わせを行いました。最終的には先方としてどこを第一候補の譲渡先として進めるかを検討いただき、結果的に我々を選定いただいた、という流れです。
一番時間がかかったのは契約書周りで、自分が初めてだったこともあり顧問弁護士の方には非常に迷惑をかけてしまいました。本来もっと早くから巻き込んで相談できているとよりスムーズに、より慎重にことが進められたと思うのでもし次の機会があればめちゃくちゃ意識したい部分です。期間的には初回に話を聞いてから契約完了まで3ヶ月程度でした。
事業譲渡のその後
今回は個人事業の譲渡で、スタッフの方が残ってくださるわけではなかったので、重要なポイントがスタッフの採用でした。(当たり前だけど人がいないと何もはじめられない)
年始から少し本業側の期末だったこともありここを寝かせてしまっていたのは自分の甘いところで、決算周りが終わった3月からプロジェクトを進めていくことになました。
そんなこんなで本腰をいれて周りの人に相談してたところ、あるかたを紹介いただき、実質1週間くらいでスタッフ(チーム)が決まりました。そこからはトントン拍子にオープン日が決まり、4月は準備期間としてレシピを決めたり、オペレーションを定めたり、諸々の対応をし、5月に無事オープンまで行き着いたようなそんな状況です。
当たり前ではあるけど、慣性の法則如し、「とにかく一歩踏み出せば、自然と物事は進んでいく」ということを改めて実感することができました。事業を動かす際にいちばん大切なのはその一歩踏み出すスピードを早めること。言葉にすると易しなことではあるけど、めちゃくちゃ重要だと心から感じます。
実際やりはじめてどうか
P/L上で事業が赤字にならないラインは当然決まっていて、この数値感みたいなところが5月の営業日を回してみておおよそわかってきました。現状は遠すぎる目標ではないが至ってない状況で、このあたりは工夫次第でクリアできそうに感じています。
取り急ぎ目先の動きとしてはShopifyでオンラインストアの開発も進めています。店舗とコマースでの販売体制を早々に整えていかねば、、、。他にも取り組みたいマーケティング施策がたくさんあり、優先順位をつけて潰していきたいところです。
一方で、オペレーションを回すことだけでも多くの頭のリソースを喰うので、世の中の事業者がマーケ領域のような「そりゃ(リソースが潤沢にあれば)やるべきなのはわかってるけど現実的にはやれていない」ことが多くあるのも改めてよく理解できました。だからこそ、支援事業も展開している自分たちが「それでもやるべきなのだ・やれるように整えていくべきなのだ」というのを実践して、結果を出すことで伝えられるようにしたいなと思っています。
これからはこの事業を前進させるという観点で人をもっと巻き込んでいかないといけないなと思っており、業務委託でもインターンでも、この事業を手伝ってくださるような方を探していきたいです。興味のある方がいれば、ぜひお声がけください。
こんな感じで、僕らはコーヒースタンドを始めました。
ここから数ヶ月の動きが肝だと思っており、しっかり軌道にのせていけるよう頑張ります。
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