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<転載>夏泊ゴルフリンクス訪問記
青森県夏泊半島の先端にある夏泊ゴルフリンクス。
1992年開場の本格的なスコットランド風のリンクスコースです。
チョイス誌の選ぶ日本のベストコース100にも名を連ねています。
1995年には日本プロゴルフ選手権が開催され、佐々木久行が勝利を収めています。
ちょっと早めの夏休みをいただいて、そんなコースにお邪魔してきました。
東京から高速道路を北に走ること700キロ。
8時間を超える道のりでした。
新幹線や飛行機を使えばもっと時間はかからないのですが、レンタカーの手間と費用を考えて東京から車で行ってみました。
青森市の中心地からも1時間かかるので、それはそれでよかったかなと思います。
途中でたくさん寄り道もできましたし。
海沿いの道を走り、 少し丘を登っていくと、そこには日本とは思えない風景が広がっていました。
2日間じっくり堪能できました。
ちなみに初日はレギュラーティ、2日目は少し前のリゾートティからプレーしました。
1番 PAR5 バック578ヤード/レギュラー519ヤード/リゾート480ヤード
スタートからいきなり広大なロングホールに度肝を抜かれます。
緑の芝生が果てしなく、どこまでも広がっているように感じます。
フェアウェイトラフの境目が分かりづらく、どこを狙っていいかターゲットを見失いがちですが、きちんと戦略を立てていかないとパーは拾えません。
フェアウェイはレギュラーティから240ヤードから先の地点がダウンスロープになっています。
飛ばし屋にとっては有利なレイアウトで、2オンも狙えるホールです。
セカンド地点からは右ドッグレッグになっており、グリーンの手前にはバンカーと窪地が待ち構えています。
2オンにはこうしてリスクも用意されていますし、刻むならば思い切り左に打って下さい。
2番 PAR3 バック211ヤード/レギュラー166ヤード/リゾート160ヤード
折り返す2番は池越えのショートホールです。
左に花道が用意されていますが、初日はグリーンの右端にピンが切られ、挑戦する意欲を掻き立てられました。
それでも体は逃げてグリーンの一番左にオンし、きっちり3パットしてきました。
3番 PAR4 バック467ヤード/レギュラー386ヤード/リゾート336ヤード
グリーンまでがずっと打ち上げで、18ホールの中で最も難易度の高いミドルホールでした。
フェアウェイが右から左に大きく傾斜しており、ちょっと左に出てしまうと左のラフまで落ちていってしまいます。
左のラフはかなり深くなっており、ここからグリーンを狙うのは絶望的です。
まずはフェアウェイに戻して、3オンに戦略を切り替えましょう。
私は初日は左に落としたあと、無理をしてトリプルボギーにしてしまいました。
2日目はティーショットが右のOBまで行ってしまい、またもトリプルボギーを叩いてしまいました。
4番 PAR4 バック404ヤード/レギュラー363ヤード/リゾート343ヤード
距離は短いですが、フェアウェイの右サイドからグリーンの手前を横切るクリークが流れています。
飛ばせば飛ばすほどターゲットが狭くなっていくので、ドライバーを握らない選択肢も考えましょう。
花道もないので、セカンドショットはフェアウェイから打ちたいホールです。
5番 PAR5 バック552ヤード/レギュラー519ヤード/リゾート490ヤード
グリーンに向かってずっと打ち上げていくロングホールです。
距離も長くタフなホールです。
花道もなくグリーン面が見えないので、正確な距離感が求められます。
6番 PAR4 バック397ヤード/レギュラー364ヤード/リゾート345ヤード
6番からは折り返してクラブハウスに向かって帰っていきます。
距離も短く打ちおろしていくホールですが、セカンドショット地点に大木があるため、ただドライバーを飛ばすだけだとこの木が邪魔になってしまいます。
私は初日、2日目とも3アイアンでティーショットを打っています。
セカンドショット地点からグリーンまでは深い谷になっており、グリーンも強烈に受けているように感じます。
ピンまでの距離をきっちり確認してから打ちたいです。
遠くには陸奥湾を望むことができます。
7番 PAR3 バック172ヤード/レギュラー137ヤード/リゾート119ヤード
距離は短いですが、グリーンの縦の幅が狭く、正確な距離感が求められます。
グリーンの左側が近く、右側が遠い、このように斜めに配置されたグリーンをレダンと呼びます。
右手前にも左奥にも深いバンカーが待ち構えており、難易度を高めています。
ひっかけ球は距離が出やすく、こすり球は距離が出にくい、という点が考慮されているわけです。
初日はしっかりひっかけて左奥のバンカーに打ち込みましたが、2日目はどうにかグリーンをとらえてパーセーブすることができました。
8番 PAR4 バック415ヤード/レギュラー358ヤード/リゾート339ヤード
打ちあげていくホールですが、ティーショットの落下地点はバンカーが配され、ターゲットを狭くしています。
グリーン手前にはリンクスらしいポットバンカーがありますが、せっかくなのでバンカーから打ってみました。
どうにか1打で脱出することができましたが、バンカーが小さいだけにボールの止まった場所によってはピンを向いたスタンスが取れないでしょう。
海と空の色が同化しているので分かりづらいですが、非常に美しい景色でした。
9番 PAR4 バック430ヤード/レギュラー397ヤード/リゾート374ヤード
アウトの最終ホールはティーショットが打ち上げ、セカンドからは打ちおろしていくミドルホールです。
ティーショットは右のバンカーを避けて左の松狙いですが、距離が足りないとセカンド地点からグリーンが見えません。
グリーン右手前には大きな池が見えますが、フェアウェイが右に傾斜している為、スライスの出やすいライからのショットになります。
グリーンの左端を狙うつもりでいいでしょう。
10番 PAR5 バック490ヤード/レギュラー480ヤード/リゾート460ヤード
インコースも雄大なロングホールからスタートします。
95年の日本プロで優勝した佐々木久行はこのホールでイーグルを奪い、一気に勝利に近づきました。
2打目地点以降は緩く左ドッグレッグで打ち上げていきます。
フェアウェイ左サイドの木を避ければ、十分に2オンが狙えるホールです。
11番 PAR4 バック370ヤード/レギュラー322ヤード/リゾート286ヤード
折り返して11番はコース内の高い場所に位置します。
距離が短めのミドルホールですが、グリーン手前に花道はありません。
セカンドショットは短い番手になるので、高い球でグリーンを攻めたいです。
12番 PAR3 バック202ヤード/レギュラー167ヤード/リゾート140ヤード
池越えのショートホールです。
風の通り道になるので、風向きに要注意です。
グリーン左には深いバンカーがあるので、外すなら右サイドです。
池に落とした場合は残り85ヤード地点にドロップエリアが設置されています。
13番 PAR4 バック430ヤード/レギュラー352ヤード/リゾート352ヤード
距離の長いミドルホールです。
フェアウェイの中央が盛り上がっており、ランが出づらくなっているので、余計にセカンドショットで距離が残ります。
グリーン左サイドはバンカーが配され、またラフも深くなっているので、アプローチは右手前から攻めたいホールです。
14番 PAR4 バック454ヤード/レギュラー385ヤード/リゾート372ヤード
ここもグリーンまで緩やかに登っていくミドルホールです。
夏泊はパー5にチャンスがある分、パー4では我慢を強いられるホールが多く用意されています。
攻めるホールと守るホールをプレー前に考えなくてはいけません。
グリーン右手前に大きなバンカーがあるので、セカンドショットを刻む勇気も必要です。
15番 PAR4 バック379ヤード/レギュラー330ヤード/リゾート321ヤード
ここも距離は短いですが、登り傾斜は最も強いホールです。
フェアウェイの左サイドが低くなっているので、なるべく右サイドから攻めていきたいです。
しかし右サイドには深いポッドバンカーがあるので要注意。
グリーンは右手前が低く、左奥が高くなっているアンジュレーションの非常に強い二段グリーンです。
ピン位置を確認して同じ段に乗せないと3パット必至です。
16番 PAR5 バック652ヤード/レギュラー607ヤード/リゾート546ヤード
距離は長いですが、セカンドショット以降は海に向かって打ち下ろしていく、非常に景色のキレイなホールです。
グリーンに花道はないので、第3打は残り70〜80ヤードの平らなライからグリーンを狙いましょう。
ホールアウト後は西日に照らされる陸奥湾に心を奪われることでしょう。
逆光の写真しかないのが残念なので、ぜひ最高の景色を現地で確認してください。
17番 PAR3 バック198ヤード/レギュラー162ヤード/リゾート130ヤード
大きく打ち下ろすショートホールです。
海風の影響が強く、右から左に吹く風が多いです。
手にする番手もショートアイアンになるので、強風の日には右サイドのバンカー、さらにはOBゾーンを狙って打つような勇気が試されます。
左の深いバンカーに入れてしまっては、パーセーブは難しいでしょう。
ティーグラウンドは海を背に、絶好の撮影ポイントです。
18番 PAR4 バック391ヤード/レギュラー364ヤード/リゾート352ヤード
フェアウェイの大きなうねりや、巧妙に配されたバンカーがこの夏泊を代表するホールでもあります。
一般道からゴルフ場に入ってくる導線もこのホールの横を通っており、まずその美しさに目を奪われることでしょう。
パーセーブのポイントは絶対にバンカーに入れないこと、そしてピンと同じ段にボールを止めること。
十分にリンクスを楽しんで、コースを後にすることができるでしょう。
<2015/8/7-12の記事を加筆・修正したものです>
ゴルフギアに携わる仕事をしていますが、ゴルフの面白さ探しを趣味にしています。どうして多くの人がゴルフにはまっていくのでしょうか。それを研究しています。