翠の村(はじまりの巻)
ある古い村がありました。その村は、最果ての地にありました。
村は、あまり豊かでは、ありませんでした。
そして、時折、何かが起きておりました。
村の誰に聞いてもただ、首を降って、口を閉ざすばかり。
村の長は、ある時、噂に名高い高名な方に解決のための依頼をしようとしました。
村の長は、まだ若く青年でしたが、よくできた人でした。
この青年の村の長は、
ほんとうは、村人達は、皆、困り果てておりましたのを知っておりました。
村の外から、知恵と助けが、くるのを
皆で、ずっと待っておりました。
村の長の青年は、とても優しく勇気もありましたので、噂に名高いとある方に依頼しにお願いしに行きました。
山を下り、谷を越え、更にずっとずっと遠くの都を目指しました。
長い旅の末に都にたどり着きました。
そこで、不思議な術を使う人々に出会いました。
村の長の青年は、まず、自分の名前を名乗りました。
不思議な術を使う人々は、とても穏やかで、
青年の実直さをかい、一人の美しい女性を紹介してくれました。
彼女は、自分の名前は、蘭 (らん)だと名乗りました。
あなたの名前は、孝(こう)様ですね?
不思議なことに、一族の長の娘でもある蘭は、まるで、事情をあらかじめ知っているかのようでした。
美しい女剣士のような凛々しい蘭に聞かれて、
村の長の青年の孝は、ちょっぴり、気恥ずかしそうにしていました。
二人は、意気投合し、いろいろ語り合いました。
村の長の孝殿も不思議な術を使う剣士の蘭様も二人は、お互いをたいそう気に入り。
蘭は、この青年に嫁ぐことにしました。
しかし!と、村長の青年は、今、村に起きていることを全て彼女に話しました。それでも、嫁いでくださるかと、蘭 様に尋ねました。
すると、蘭は、にこりとして、わたくしにお任せ下さいと、言いました。
大丈夫ですよ!わたくしが、必ず解決してみせます。
ただし、嫁ぐにあたって、準備が、ございます。
三日ほどお時間をくださいまし。
三日で、よいのですね?
村の長の青年の孝殿は、蘭のきどらない性格と力強い言葉をとても好ましく感謝しました。
蘭様は、にこやかにお話ししています。
着々と準備が進み、あっという間に三日が、過ぎました。
村長の青年の最果ての村まで、三頭の天馬のような生き物で、行くことになりました。
一頭は、荷物をくくりつけられています。
もうニ頭は、孝殿と蘭様用です。
最初は、おっかなびっくりだった、孝殿も、天馬たちが、よくしつけられていると知り上手く乗れました。
蘭が、朗らかに言いました。
旅は、これからです。必ず、孝殿の村を救ってみせます。
と、雷が光り、辺りは、たちどころに暗くなりました。
分厚い雲がきて、豪雨となりました。
これでは、旅立てません。
蘭 様の方をみると
おまかせをと、片目をつむり。
さらさらと、筆で、布に絵を描くと、
それを空高く投げ、雨風を止めと、念じると、ぴたりとそれまでの荒れた天気が、
嘘のように止みました。
ね?言ったでしょ?
と、蘭は、にこやかに笑いながら、言いました。
孝は、驚きながらも、力強い人を嫁に迎える喜びで、とても嬉しくなりました。
さあ、先は、長いです。
道を進みましょう。
つづく。
お読みいただきまして、ありがとうございます。^^
こちらも、構想は、あったものの、なかなか、
まとめるのが、、、。(^◇^;)
蘭 様の元気のよさに、助けられました。笑
お話は、つづいて、いくわけですが、
孝と蘭は、この先どうなってしまうのか。
お楽しみに。
字が生きている!
これは、、、いったい。
単にうまいとか、達筆とかでは、ないのだ。
絵に近いのかもしれない。
おぉ!
なんということだ!
書いた字が、紙から浮き出てまるで、生まれてきて、生きているようだ。
これが、蘭様の字の力なのか!
お話しは、数ヶ月前に遡る。
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