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わたしの動詞があふれ出す

ありふれたモノにこれまでとは違ったまなざしを向ける。最近、流行のデザイン思考。デザインの出発点はそんなことなのだと思う。では、どんなありふれたモノに着目したのか。それは、動詞と氣だ。えっ、ありふれてない?いえいえ、ありふれている。人間の営み、行為、行動、活動、言葉は違えどもこれらを要素に還元すればすべて動詞になる。世界中で一日だけでも何十億の人間が生きている。一人の人間が一日に10種類の動詞を駆使するとする。累積すると天文学的な数になるだろう。氣も同様。立川昭一さんの著書『「気」の日本人』によれば、気持ちや気分などは気と心の世界を、元気や気力などは気と身体の世界を、景気や人気などは気と社会の世界を現す、日本古来の言葉遣いだ。よく耳にするし普段から頻繁に使っているだろう。ただし、どちらもありふれているだけにほとんどの人が無自覚。これまでとは違ったまなざしとは、動詞と氣の関係に着目したこと。イノベーションの世界にもこんな常套句がある。アイデアは既存のもの同士の新たな結合なのだ。やる氣は「やる」という動詞と氣でできている言葉。ドラッカーは強みにのみ焦点を当てろと同じ主張を繰り返す。あなたの動詞を徹底的に育み、それを活用してよき氣で周囲を満たす。それは他者に現象として受け取られ、評価や賞賛というフィードバック(見返り)もあることだろう。生きづらさや自信の無さを抱えた現代人。だからこそ、動詞であなたを明るく、楽しく、前向きにしたい。そんな思いからこのエッセイを書き始めた。

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