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サルトル哲学の「振り幅」から学ぶ

実存は本質に先立つ。わかるようでわからない。でも、それでいいのだ。なぜなら、哲学者は問題を提起し、われわれに対話を求めているのだから。実存主義者の彼は死の前にこう説いた。「世界は醜く、不正で、希望がないように見える。といったことが、こうした世界の中で死のうとしている老人の静かな絶望さ。だがまさしく、私はこれに抵抗し、自分ではわかっているのだが、希望の中で死んでいく。ただ、この希望、これをつくり出さなければならない」。絶望と希望のネガ・ポジ対比、それも振れ幅が超人的なのが特徴だ。彼に言わせれば、自由は刑だし、他人は地獄となる。投げ込まれた状況において選択的に決断する投企(プロジェクト)。企画の源流を哲学に見た気がした。

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