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アンソロジーをつくろう

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アンソロジーとは短編の小説やエッセイを編集したもの。1630年代、「詩の集まり」を意味する語源は、ラテン語のanthologia、ギリシャ語のanthologiaに由来する。 ギ… もっと読む
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記事一覧

モンステラと母と娘

ウチがここに来て早一年になる。 「サトミ、今日も学校行かないの?」 「うーん」 ウチの家は…

KEY ISSUES
4か月前
2

短編小説「成吉思汗」第二稿

息を止めシャッターを切る。まるで海へ潜るように。一瞬を切り取る。 雑誌の仕事をはじめて…

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10か月前
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講師陣からの励まし

おはようございます。短編小説「成吉思汗」の第一稿をレビューしていただきました。太田靖久さ…

KEY ISSUES
10か月前

短編小説「成吉思汗」第一稿

息を止めシャッターを切る。まるで海へ潜るように。一瞬を切り取る。 雑誌の仕事をはじめて…

KEY ISSUES
10か月前
4

第一稿へのダメ出し

創作講座で自作中の短編小説「水羊羹」について。小説家と編集者のお二人からコメントいただく…

KEY ISSUES
10か月前

短編小説「水羊羹」第1稿

息を止めシャッターを切る。まるで海へ潜るように。光景の一瞬を切り取る。そのとき僕は海女に…

KEY ISSUES
11か月前
6

創作設計図をつくる

創作設計図。なんだか魅惑的なネーミング。オリジナルアンソロジーに選んだ作品タイトル、自分が書く作品のテーマ、そして自作品の構成。以上が設計図の中身だ。自作品は4000~8000字。それほど多くの内容を盛り込めない。はじめは3つの山を描いていたが、先生からの助言もあって2つの山で書こうと思う。キーワードは「きっかけ」。ここをどう描くか。何を書くかはほぼ決まった。つぎはそれをどう描くか。感情の波形。ためをどうつくるか。登場人物のアイデンティティは癖で表現する。行為の裏にある感情や

中島敦の「鶏」

あらすじ その頃の「私」の仕事は、パラオにおける民俗調査のための資料収集だった。そしてそ…

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11か月前
1

井伏鱒二の「鯉」

あらすじ 「私」は親友から体長一尺ほどの白い鯉をもらう。鯉はアルミニュウムの鍋の中で泳い…

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11か月前
2

岡本かの子の「鮨」

あらすじ 東京の下町と山の手の境目にある「福ずし」。看板娘のたまよは常連客の人気者だ。そ…

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11か月前
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梶井基次郎の「檸檬」

あらすじ 「えたいの知れない不吉な魂」に始終抑えつけられていた「私」。ある日、京都の街や…

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11か月前
3

芥川龍之介の「蜜柑」

あらすじ ある曇った冬の日暮れ。横須賀発上り二等客席に乗った「私」の前の席に、いかにも田…

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11か月前
3

短編小説を書くまえに

アンソロジーを編む。ポケットアンソロジー。著名作家の小説やエッセイと自らの作品が一列に並…

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11か月前
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アンソロジーはテーマが命

アンソロジーの元となる作品リストが渡された。174作品の中からテーマとなるものを選ぶとのこと。さすが芥川龍之介。23作品載っていて堂々の第1位なのだった。だが、しかし。ほとんどの文学作品を読んだことがない。作家は知っていても短編小説は未知の世界。いったいどうやって選べばよいのだろう。せめてもあらすじぐらいあれば。しかし、その場でいくつかの作品を選ばなければならなかった。うーんと無音の唸り声をあげ、腕組みして天井を見上げた。しばらくすると、名案ではないだろうが最適解が見つかった