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薄毛を最早で治す正しい方法

※おことわり
本記事で記載している内容は、FDA(Food and Drag Administration)および診療ガイドラインに記載されている方法およびそれを派生させた男性型脱毛症(AGA)の治療方法です。派生させない方法では安全を保証できる治療法となりますが、人により副作用が発生する可能性は否定できないため、実践後に体に異常をきたした場合はすぐに実践をやめ、皮膚科等で診察して下さい。また本記事は男性用の内容です。女性の方は原因が異なる場合が殆どですので、実践はしないようお願い致します。また、筆者はいかなる場合も責任を負いかねますので自己責任で実践ください(副作用について詳しくは本記事後半をご覧下さい)。

はじめに

みなさんこんにちは。筆者の木苺りんごと申します。

本記事を見ている皆さんは恐らく現在薄毛に悩んでいる、若しくは薄毛を予防したいという男性の方、あるいは旦那様やパートナーの薄毛が気になるという女性の方かと思います。

薄毛は人生を狂わせます。時に人の命を奪うことすらあります。薄毛が原因で自殺する人の数は、日本国内で年間約300人にものぼります。

本記事を読まれた皆様、あるいはパートナー様がいち早く薄毛を脱却し、明るい人生を歩めることを心から願っています。

結論: 確実に治るのはこれだけ

いきなり結論から述べます。2023年現在、男性型脱毛症(AGA)を治療することが出来るのは薬を使う方法のみです。確実に治せるのは以下に示す薬のみです。

・フィナステリド(デュタステリド)
・ミノキシジル

上記の薬2種を服用する方法以外にAGAを治療できる方法はありません。

男性型脱毛症(AGA)とは?

ところでAGAって何なのでしょう?TVCMなどで聞いたことがある方は多いと思いますが、具体的にどんなものなのか説明できる方は少ないでしょう。

男性型脱毛症(AGA)は次のように定義されます。

男性型脱毛症とは、毛周期を繰り返す過程で成長期 が短くなり、休止期にとどまる毛包が多くなることを 病態の基盤とし、臨床的には前頭部や頭頂部の頭髪が、軟毛化して細く短くなり、最終的には頭髪が皮表に現 れなくなる現象である。

日本皮膚科学会ガイドライン

すなわち、髪の毛の毛周期が短くなることによって髪が十分な長さになるまえに成長が終わってしまうため、どんどん髪が細く短くなっていって毛が無くなったように見える病気です。

前頭部から症状が出る「M字ハゲ」や頭頂部から症状が出る「頭頂ハゲ」、あるいは両方同時に症状が出る場合はAGAである可能性が高くなります。

他にも様々な薄毛の原因がありますが、男性の場合薄毛の約9割はAGAが原因といわれています。

それではなぜAGAは起こってしまうのでしょうか?

毛周期

先に述べたAGAの定義では、髪の毛の毛周期が短くなることで髪が細く短くなる病気だと述べました。一体何が原因でこのようなことが起きてしまうのでしょうか?

まず、髪の毛周期について理解しましょう。毛周期とは、毛が生えてきてから抜けるまでの周期、言わば毛の一生のことです。

以下の画像はリーブ21から引用したものです。

毛周期 引用:リーブ21

文章にすると、毛周期は次のようになります。

・成長期: 毛が生えてから太く長く育つ段階
・退行期: 毛の成長が止まる段階
・休止期: 毛が抜け落ちる段階

AGAになるとこの周期が短くなり、髪が生えてから抜け落ちるまでが早くなります。髪は十分に成長することができず、細く短いまま一生を終えるということです。

ではこのようにしているのは一体何が原因なんでしょうか?

原因は男性ホルモン?

男性型脱毛症という名の通り、男性ホルモンが関わっています。テストステロンという名は皆さん1度は聞いたことがあると思います。代表的な男性ホルモンであるテストステロンですが、これが直接AGAに関わる訳ではありません。

ヒトの体毛の皮脂腺には、5‪α-‬リダクターゼ(5‪α‬-還元酵素)という還元酵素が存在します。5‪α‬-リダクターゼにはI型とII型がありますが、II型は頭頂部や前頭部、髭、脇、脛(すね)、陰部に多く存在します。

この5‪α‬-リダクターゼ(特にII型)にテストステロンが結びつくと、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンに変化します。DHTはテストステロンよりも強力な男性ホルモンです。

ジヒドロテストステロンが毛根の毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)に結合すると、頭髪でのみTGF-β(トランスフォーミング増殖因子-β)やFGF-5(線維芽細胞増殖因子-5)、DKK1(Dikkopf-related protein1)と言った脱毛因子を放出します。頭髪以外の体毛では逆に成長因子を放出し、髭やスネ毛が濃くなります。

この脱毛因子が毛乳頭細胞に脱毛指令を出すことで、毛周期が短くなっていきます。これがAGAの正体です。

遺伝

AGAは国内男性の約30%が発症すると言われています。20代では10%、30代では20%、40代では30%、50代では40%と、年齢が上がるにつれて発症率は高くなります。しかし、男性全員が発症するわけではありません。

テストステロンは誰にでもありますし、DHTも成長期には欠かせないホルモンで、大人になっても男性なら誰もが分泌します。アンドロゲンレセプターも無くてはならないものです。では何がこの差を産んでいるのでしょうか。

実は、アンドロゲンレセプターの感受性が大きく関わっています。先に述べた脱毛因子はどれも人間が生きるのに重要な役割を果たす物質ですが、過剰分泌することで害となります。アンドロゲンレセプターの感受性が高い人は脱毛因子を多く放出してしまうということです。

ではアンドロゲンレセプターの感受性はどのように決まるのでしょうか。これは遺伝により決定します。ハゲは遺伝するという話を聞いたことがある方は多いでしょう。しかし遺伝経路を知らない方が殆どだと思います。父が薄毛なのに息子はフサフサ、あるいはその逆ということはよくあります。

人間には46本の染色体があります。アンドロゲンレセプターを司る染色体は、X染色体です。これは性染色体と呼ばれる染色体で、男性の場合X-Yの2種、女性の場合X-Xの1種の組み合わせです。有性生殖をする動植物は、雄から半分、雌から半分の染色体を受け取ります。人間の場合、父から23本、母から23本の染色体を受け取っていることになります。

ところで、23本の染色体には名前があり、1染色体から22染色体まで(常染色体)と、性染色体があります。同じ番号の染色体のことを相同染色体と言います。父から受け継いだ23本は母から受け継いだ23本と、それぞれ同じ番号同士が対になります。女性の場合性染色体はどちらもX染色体ですが、男性の場合は片方がX染色体、もう片方はY染色体です。子供が男性だった場合、Y染色体は男性からしか受け継げないため父から、残りのX染色体は必ず母から受け継ぐことになります。つまり、アンドロゲンレセプターの感受性は母方の遺伝子により決定されるのです。

例えば母方の父、すなわち祖父がAGAだった場合、母の染色体はX-Xですから片方は祖母から、片方は祖父からです。祖父からのX染色体は必ずAGAになるものです。この時点で、祖母のX染色体が必ずAGAにならないものと仮定しても、息子のAGA発症率は50%です。しかし、祖母のX染色体もどちらか一方に必ずAGAになるものが含まれていれば発症率は75%になります。この場合祖父がAGAじゃなかったとしても、25%の発症率です。

つまり、自分がAGAを発症するかどうかに父の遺伝子は一切関係ありません。父がAGAだったとしても自分が発症するとは限りませんし、そのままAGA遺伝子のない女性と男の子を授かればその子はAGAにはなりません。(完璧にないと言いきれる人は恐らくいませんが)自分がAGAになるかどうかは、母方の家系を調べてみてください。特に、祖父がAGAだった場合は要注意です。

AGA治療法

AGAは遺伝によるもので、完全に運ゲーです。生活習慣や栄養バランスを見直したところで何も変わることはありません。だからと言って放っておくと、精神的に負荷がかかり、最悪の場合死を選択するまでに至ります。

少し前まではAGAという言葉すらなく禿げたら諦めるしか無かったのですが、現在では薬で治すことができます。

フィナステリド

フィナステリドは、テストステロンの代わりにII型5‪α‬-リダクターゼと結びつくことによってDHTの生成を抑制する成分です。

AGAの根本を解決することができる薬です。一日に0.2~1mgのフィナステリドを一日1回、同じ時間に摂取することで効果が現れます。

最初に発表された薬はプロペシアというものです。現在ではジェネリックのものも多数出ており、フィンペシア、フィナロイド、フィンカーなどがあります。

デュタステリド

デュタステリドは、テストステロンの代わりにI型・II型5‪α‬-リダクターゼと結びつくことによってDHTの生成を抑制する成分です。

フィナステリドと異なり、I型5‪α‬-リダクターゼにも作用するため、フィナステリドで効果がない人には強い効果が現れます。

最初に発表された薬はザガーロで、新しい薬なので高価であるという特徴があります。

ミノキシジル

毛母細胞を活性化させ、毛の成長を早める成分です。

もともとは血管拡張作用があるため高血圧の経口薬として販売されていましたが、育毛作用が発見されてから薄毛治療薬として販売されました。また、内服による副作用が発見されたため塗り薬として販売されました。毛母細胞を活性化させると言われていますが、具体的なメカニズムは未だに解明されていません。

これ単体ではAGAを治すことは出来ません。フィナステリドやデュタステリドの服用だけでは効果が現れるまで途方もない時間がかかるため、頭皮の薄毛が気になる部分に塗ることで成長を早めることができます。

製品としてはロゲインなどがあります。日本ではリアップが有名です。日本では認可されていない経口薬もありますが、重篤な副作用を引き起こす可能性があります。服用しないで下さい。

治療法

で、結局治療法はというと…

フィナステリド1mgが含まれる内服薬を1日1回服用し、濃度5%以上の高濃度のミノキシジル塗り薬を朝晩2回患部に塗る!!

これが副作用のない唯一の安全なAGA治療法になります。

間違った治療法 : ミノキシジルタブレット

通称ミノタブと言われる、ミノキシジルの経口薬があります。

皮膚に塗るのと比較し、消化管から吸収されてすぐに全身の毛細血管に行き渡るため、めちゃくちゃ効果が大きいです。

しかし、様々な副作用があります。
まず、全身に行き渡るため、髪の毛以外の全身の毛も濃くなります。

また、元々は血管拡張作用を利用して高血圧の治療薬だったため、場合によっては命に関わるような重篤な副作用が現れる場合があります。

先にミノキシジルの詳細で述べた通り、副作用が認められたという経緯から現在は塗り薬になっています。

効果は高いですが、使用されないことを強くおすすめします

デュタステリドは?

デュタステリドは先に述べた通り、フィナステリドで効果がない人には効果がある可能性が非常に高いです。

しかし、次の2点から使用すべき方は本当にフィナステリドで効果が出ない方だけなのかなと思います。
それは

  • 価格が非常に高い点

  • 長期服用での副作用が不明な点

価格が高いことは先に述べた通りですが、新しい薬であることから、長期的な服用でどのような副作用があるかはまだ分かっていません。

使用される場合は必ず医師の診断を貰い、フィナステリドとの併用は避けましょう。

入手方法

フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルは医薬品ですので、病院で診察してもらってから頂く形になります。
それ以外の方法もありますが、どれも自己責任となりますのでご注意下さい。

方法① : 病院

医師の診断のもと、処方箋をもらう方法です。この方法が最も安全です。

方法② : クリニック

病院と何が違うのか?と感じる方もいるかもしれません。実際私も正確な意味での違いはそんなに分かっていませんが、こちらではミノタブを進められる可能性があります。そして病院より高い場合が多いので注意です。

方法③ : ドラッグストア

ミノキシジルであれば、ドラッグストアで取り扱っている場合もあります。配合率は5%程度ですが、リアップが有名です。

方法④ : 個人輸入

フィナステリドを含む医薬品は、本来医師の処方を受けなければいけない薬ですが、個人輸入や輸入代行サイトを利用することで、安く購入することができます。しかし、これはかなりグレーな方法ですし、偽物の薬が届くというリスクも考えなければいけません。有名サイトだと、オオサカ堂があります。ご利用の際は自己責任でお願いします。

おわりに

薄毛の治療に手遅れはありません。
でも、早ければ早いほど良いのは言うまでもありません。

ここに来て下さった薄毛に悩む皆様は、医学的に正しい薄毛治療の方法を知りました。

今この瞬間から、希望を持って、次のアクションに移しましょう。

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