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大家さんが管理会社に対して持っている不満

ご覧いただきありがとうございます。

今回は私たちが管理業務を行っているなかで感じるオーナーさんの不満について考えていきます。

少し前の調査ですが、管理会社に対する意識調査を実施したものが目に止まりましたので、その調査結果を自社に当てはめ考えてみたいと思います。

調査の内容ですが、ウチコミさんという大家さんが直接募集が出来る賃貸情報ポータルサイトで調査されたものです。


物件の管理を管理会社に依頼しているか?
依頼している 約6割
依頼していない 約4割
今の管理会社に満足してますか?
とても満足 4.7%
満足している 31.1%
やや不満 15.1%
不満 20.8%

ということで満足していると答えたオーナーは全体の35.8%
不満と答えたオーナーも全体の35.9%という結果でした。

ほぼ同数というのも印象的です。

では不満の理由はどんな事なのでしょうか。

「入居付が弱い」
「対応が遅い・悪い」
「入居募集に対して積極的ではない」
「広告費が高い」
「管理費が高い」
「物件の維持管理が悪い」

などが挙げられていました。

中でも、入居者募集に対しての不満が約7割と多いのが特徴となっています。

さらに、
「管理会社を変えたことがない」と答えたオーナーが約6割超で
将来的には「良い管理会社があれば変えることを検討したい」
と答えた方が7割を超える結果となったことも印象的なものとなりました。


それでは、この数字を管理会社としてどう捉えていくのかが重要になってきますので、見ていきたいと思います。

不満の内容を大きく2つに分けて考えてみたいと思います。
1つは
「入居付が弱い」
「入居募集に対して積極的でない」
など空室対策の賃貸仲介業務のカテゴリーであるもの。

もう1つは
「対応が遅い・悪い」
「物件の維持・管理が悪い」

などの維持管理などの管理業務のカテゴリーに分けられます。

まず、一番の不満である「入居付に関すること」についてですが、
リーシングの機能をもった不動産管理会社であるかという事が大きいと感じます。

山梨県においての肌感覚となりますが、
ほとんどの会社が賃貸仲介を専門で業務を請け負っているところが少ないということです。いわゆる不動産業として免許を受ければ「賃貸の仲介」は業として行うことができます。

しかし、多くの業者は売買や建築、土地開発など様々な業務と並行して賃貸仲介業務を行っています。
そのような状況では「入居付」に注力することが難しくなるのでないでしょうか。

また、賃貸仲介を専門的に行うには店舗展開などでエリアをカバーし、面で受ける必要がでてきます。

当然そうするためには、人的なリソースが必要になります。

つまり専門性をもった賃貸仲介店を作ることは経営的にもハードルが高いということになります。

そのような理由で、従業員が5名程度の不動産業者が多く、昔からのお付き合いで任している大家さんがいらっしゃるように思います。

特に年配の大家さんに多いのですが、「困っているけど昔からお願いしてるからね〜」といったお答えをお聞きすることがありますが、これでは改善しなくてもしょうがないように思います。

また、「入居募集に対して積極的ではない」という点においては仲介店の来店客数がある程度無いと入居者さんの求めるニーズを測れずオーナーさんにフィードバック出来ないという部分にも注目しなければなりません。

お客様を内見に連れていく件数が多くなるほど
もし決まらなかったとしても「決まらない理由」をオーナーさんにフィードバックすることが出来き積極性を示すことが出来るのではないでしょうか。

次に管理業務のカテゴリーになりますが、
こちらも先程の賃貸仲介の専門性とは別に管理業務の専門性をもった不動産管理業者でなくてはなりません。

「対応が遅いまたは悪い」というのも賃貸業務と管理業務を掛け持ちしている業者が多く、特に繁忙期になるとどちらを優先すべきかといった状況に陥ることがあります。

私たちも創業当時は賃貸・管理業務を並行で進め人的なリソースがなかったものですから繁忙期にはお客様をお待たせしお叱りを受けたこともございました。

このような問題を解決するには管理会社の専門性を高めるために人材教育やアウトソーシングなども並行して行っていかなければなりません。

また、費用の面から見てみると管理料やその他手数料などが高いと感じられるオーナーさんの中には、やることをしっかりやってくれたら満足というものも含まれると感じます。

当然ながら費用はオーナー経営にとって重要であり安く済むことに越したことはないと思います。
当社としてもなるべく費用をかけずオーナーの利益の最大化を図ることが管理会社の使命だと感じております。

最後に

今回の調査によってオーナーさんの不満といったものを改めて考えてみて
やはり実体験と同じように「空室に対する対応」は一番の不満になるものだと感じました。

長期空室となることはオーナーの利益にとって一番の悪となることですので、その対策や対応は不満につながるものであり、改めて気を引き締めたいところです。

長年信頼をしていただいているオーナーは言いたいけど遠慮しているということを常々感じ取りながら様々なご提案など積極性を示していかなければなりません。

また、入居者さんの対応についても管理会社としての対応を間違えてしまうと無用な退出などオーナーさんの利益の阻害になることにも注意を払わなければなりません。

私たちの中で、「凡事徹底」は合言葉でありますが、
これからも当たり前のことを当たり前以上にやろうということを言い聞かせながら業務を行ってまいります。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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