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『不思議の国のアリス』のブラックジャックの進行①

『不思議の国のアリス』後半のゲームであるブラックジャックについて述べます。

概要

物語前半のポーカーではアリスはプレーヤーでしたが、物語後半のブラックジャックではアリス自身がトランプのカードの1枚になりゲームに勝つための仲間を捜しに行きます。

前提その1

アリスのカードはスペードのエースです。
Aliceの頭文字がAですから。(後述)

前提その2

第8章と第12章でアリスがa pack of cardsと発言していることから、トランプのカードは1組であることが分かります。
ジョーカー無しなら52枚、有りなら53枚。

前提その3

第8章のトランプの行進の場面で、クラブ、ダイヤ、ハートのカードが全て登場します。従って、残るカードはスペードの13枚。
「ジョーカー有り」なら14枚です。
アリスが♤Aで庭師が♤2、♤5、♤7なので既に残り9枚か10枚になっていますね。

前提その4

第10章のタイトルThe Lobster-Quadrilleが『不思議の国』のブラックジャックのゲームを象徴しています。

①グリフォンとモックタートルが踊りの手本を見せる場面ではロブスターが海に放り込まれますが、これは水泳の高飛び込みの暗喩。
飛び込みの型の中でlobsterから連想される「えび型」は英語でjackknifeですから、jackknife→jack→blackjack。
つまりlobster→blackjack。
(高飛び込み自体は古代からあったのですが、競技としてのルールが整備されたのは18-19世紀とのこと)

②カドリールは、男女4組のペアが四角形に並んで次々と相手を替えながら踊るダンス。

①+②よりThe Lobster-Quadrilleは「次々とパートナーを替えて勝利を目指すブラックジャックのゲーム」となります。

以上でパズルの条件は揃いました。
後は読者が、各場面の登場人物がどのカードに当たるのかを推理していけば良いのです。

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