詩）勝者と歯医者

人生に勝者はいるのか
人生はマラソンや山登りに例えられる
どちらにせよ絶対にゴールは出来る
いや、強制的にも死というゴールに
行く事になる

それでも
他人は他人の生き方に
何かとケチをつけ
比べたがり
評価をつけたがる
その言葉に喜び
悲しみ
励まされ
自暴自棄になる

ゴールは決まっていても
道に迷い
悩み
間違え
時には何かにしがみつく

走っていても
歩いていても
つまずいても
立ち止まっても
時は過ぎるが
タイムオーバーになる事も
失格になる事もない
必ずゴールにたどりつく
審判もいない賞もない
全員が自己満足の出来レースだ
このレースに終わりはあっても
勝者はいない

歯医者はどうか
歯医者はいる
先日も人の歯だと思ってガンガン
削りやがって
痛かったら手を挙げろと言うから
手を上げているのに
もう少しなんで我慢して下さいと
ほざきやがる
あいつらは優しいフリをした
サディストだ