詩)歩道橋
家のすぐそばには23号線が走っている
片側2車線のこの辺りじゃ1番広い道路だ
当然、交通量も多く事故や渋滞も絶えない
この23号線に歩道橋が掛かっている
緑と水色の間の様な色でかなりくすんでおり
所々錆び付いていてお世辞にも立派とは言えない
この歩道橋はおかしな事に
信号付きの横断歩道の上についている
正直、誰かが使っているのを見た事がない
信号さえ待てば安全に横断歩道を渡れるし
わざわざ急な階段の登り下りをして
体力を浪費する必要もないのだから
当たり前と言えば当たり前だ
ただ従来、天邪鬼な自分は
その歩道橋が気になって仕方なかった
どうしても気になって
その歩道橋を使ってみた
思った以上に急な階段に
汗を垂らしながら
この暑い中何やってんだと思いつつも足を進めた
1番上まで来ると思っていたより高い
手すりが低くくて、もし落ちたら
下を走る車に轢かれて死んじゃうなと思った
自分の下を走り抜けていく車
誰もいない歩道橋
何故かはわからないが
人生という言葉が頭に浮かんだ