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詩)潜水士

そのまま深く潜れ
静かに息をとめて
全ての音が消えるまで
息苦しさの向こう側に
お前の見たかった物がある

音が消え去り光が点になるその深さ
長年蓄積されたヘドロがまとわりつく
その更に奥に
苦しみが快楽に変わり
何も考えられなくなった頃
お前の望むものが見えてくる

赤いマグマか
青い静寂か
うずくまり親指をしゃぶる幼子か
美しい黒髪の白い肌の女性か
一面に広がる花園か
大きな城とそれを取り囲む街なのか

何が見えるのかはわからない

もし何も見えなければ
お前は既に人ではない
おおよそ人とは呼べない代物だ
化け物だと言わざるを得ない

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