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星を刻まれた石の下に英雄は眠る 体を失い魂になってから受けた星 星の下で彼は何を思うのか …
今からやるの? なんでやるの? やらなきゃいけないの? なんでか言っても わからないだろう…
瞑想をする様にゆっくりと深く沈む 奥深くにはどんな言葉が沈むのか 愛か憎しみか希望か絶望か…
異国の歌を耳にした 何を言っているかも分からず 分厚い辞書で調べてみたけれど なんのことや…
朝から覇王樹みたい刺々しかったり 三式菫みたいにふわふわしていたり 蒲公英みたいに寂しげだ…
額の汗を拭えば顔にまで泥がついた あるかもしれないと必死で探して 手にしたものは泥 泥 泥…
色白で澄んだ瞳が愛おしかった 時の流れは残酷で黒が透明を浸食しては グラスの氷の様にゆっくりと溶けていった いつしか消えてしまうのなら いっそ時間をとめてしまえたらと 愛情と欲望が織り合わさる葛藤の中で 段々と狂気の中に飲まれていった 虚いの中で白い頸に手をかけた 一瞬の醜悪が静寂を壊して色と匂いを奪う 美しい人形は此方を睨んだまま目蓋を閉じた 側に留めれば蠅や蛆に犯されてしまう 人形を抱え帳の降りた世界を歩く 冷たい花びらが白と黒のモノトーンを作る 木々に何かを尋ねら
くだらない日々は繰り返す 流れていった日々を思い出しては あの頃は今よりも良かったと 目の…
心は何処にあるのか 何かを思い考える頭の中か 何かを見て涙を流す目の中か 何かを聞いて安ら…
ベランダの壁を登るのも一苦労だ 昔は難なく一度で飛びついていたのに 今はエアコンの室外機を…
貴方が涙を流して 下を向いてしまったら 泣いてる理由を幼子の様に尋ねるだけで 倒れそうにな…
やたらと手が冷えて悴む 暦の上では春だと言うのに 風は冷たく雪がぱらつく 両手を擦り合わせ…
缶の蓋をしっかりと閉めた 空っぽの缶だと叫んでいたが 本当は何かを入れる隙間もない位に 汚…
通り雨が靴まで濡らした 歩く度に聞き慣れない音が 不快な足下を無視して 楽しげに肩を叩く 髪から滴り落ちた雨は 全てを流し切らぬまま 皮膚に留まり熱を奪っていく 分厚い雲の隙間から光が差し込む 自由に歩ける日が来る事を願い 傘を忘れた自分を笑い飛ばした 風がゆっくりと雲を流して 少しずつ壊れた日常を動かして行く いつかの昨日に戻れるようにと 代わり映えのしない明日を 何度も連れて来る 冬の雨は少しの希望を伝え 幾らかの厳しさを置きざりにしたまま 何処かに去って行った