上がファジーだと下はビジーになる

コロナ禍の年末年始は暇です。。

そんな状況なので、Amazonの欲しい物リストに入れっぱなしで年越ししてしまった本を消化してみました。最近の好調SONYの理由を知りたくてリストに入れてました。

数年前SONYの株価が900円ほどのときに株を購入しました。すぐ手放してしまったのですが、今では10倍の10,000円です!自分に未来を見通せる能力があったらと思います(T . T)

ソニー復活のキーマンは、吉田憲一郎氏という発見がありました。また、その吉田氏を見出した平井一夫氏もすごい。このお二方はどちらもソニー本体出身者でなく、外の目線で改革を実行したとのこと。

大きい組織であればあるほど井の中の蛙になってしまうのですね。

ちなみに題名の名言はソニー元副社長の大曽根幸三氏の言葉です。いいこと言いますね。

『SONY平井改革の1500日』 日本産業新聞

・平井の経営スタイルの特徴は、じっくりと部下の意見を聞き、内容を消化した段階で物事を決める。一度、決めたらぶれずに実行するというものだ。

・構造改革の成果をなかなか出せないソニーを横目でみていた吉田は「ソニーは凄まじい『益出し』をしていた。会社のトップが変わるのは改革のチャンスで、益出しよりも『損出し』が基本は良い。どうせなら、損出しすればいい。益出ししてもエレキはずっと赤字で出血している。まずはそこの解決が最優先事項ではないか、と端で見ていて感じていた」

・益出しは問題や課題を『覆う』ことになる。問題と言いながら、益出しして覆うと、アクションが後手に回る。問題は覆うよりも、さらけ出すほうが、おそらく結果的にアクションにつながる」という

・吉田は経営者の心構えをこう説く。「トップマネジメントの仕事はソネット時代から3つしかないと考えている。方向性を出すこと、そして責任をとること、最後は人事。ほかは大体、人に任せる。考えなければならないことはたくさんある」。

・小田島は新規事業オーディションを 3カ月に一度の頻度で定期的に開く。選ばれた新規事業プロジェクトは、立案者が事業化まで責任を持つ。本社は人材や資金、経営ノウハウなどを側面支援する。

・ソニーの新規事業創出を阻んでいたもうひとつの壁は、「大企業病」だった。ソニー OBの多くは「業績が悪化した 2000年代後半、管理系の声が強まり、現場の技術者の自由度は低くなった」と指摘する。  
・吉田は議論のなかで「規律」という言葉を繰り返し、責任の明確化で事業を強くすることを主張。

・平井は事業部トップの人選にあたり、「ハードと技術、異業種や他流試合を経験した人物」と「経営の世代交代の促進」をポイントにした。

・最も重視したのは、異見を言える骨太の人材か否かだった。

・外様の視点が大事と感じている。吉田憲一郎さんと十時裕樹さんのコンビにソニーに帰ってきてもらったのも、そういう異なった意見をもった人たちが経営をしないといけないと考えているからだ。

『奪われざるものーSONY「リストラ部屋」で見た夢』 清武英利

・企業トップの役割や求められる資質とは何だろう。 進むべき明確なビジョンを社員らに示す。業績を上げて次の成長を促す。後継者を育てる──。  しかし、それ以上に大事なのは企業で働く者たちの意見を吸い上げ、時には異才の登用によって組織を活性化させることだ。それが自然に成長の種と後継者たちを残していく。 井深や盛田は町工場から出発しているから、現場のエンジニアたちとの緊密なやり取りがあった。だが、出井やストリンガーは技術者ではないこともあって、ほとんど現場に顔を見せなかった。

・参加者の一人は「硬直化した自分の会社を批判する中村の姿勢は素晴らしいと思っていた」と証言する。「松下は家電の巨人でしたよ。それがトップ自らこんなに駄目だっていうことを公然と言うなんて、すごいですよ。覚悟が違う、と僕は思いました。それだけ背水の陣なんだというのがわかりましたよ。中村さんも今になっていろいろ批判はされるけど、赤字を垂れ流す松下を根底から百八十度改革した人でしたから。ソニーのトップはいい時にはマスコミに出たがるけど、本当の問題には触れませんでしたからね」  

・『何がソニーで一番欠けているんですか』とよく聞かれますが、目利き、先見の明を持つ人がトップにいなくなっちゃったのではないかと思いますよ」   

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