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確率計算に基づくデッキ構築論

こんにちは、けっしーと申します。
デュエルマスターズで培ったカードゲーム力をコナンカードに活かそうと、最近コナンのデッキ作りにハマっています。

コナンの作品自体を好きの方は、コナンカードをきっかけにカードゲームを始めたという人もいるかと思い、
カードゲームにおいて大事な確率についてこの記事にまとめてみました。


また、コナンカードは初手5枚から好きな枚数だけを戻して引き直すことができるマリガンシステムが採用されており、
そのマリガンに関連する確率計算のデータが見当たらなかったのでそのデータについてもまとめています。

初手を引き直すことを「マリガン」と言いますが、ゴルフの1打目を打ち直すルールを作った人がマリガン氏だったことが由来らしいです。




① 確率と期待値

カードゲームにおいて、よく聞く言葉に確率と期待値があります。

期待値とは、”1回の試行で、どれくらいの値が出ると期待できるか”
例を挙げると、「40枚のデッキに欲しいカードが8枚ある時、シャッフルした山札の上から5枚の中に欲しいカード枚数の期待値」は、8/40×5=1枚。
つまりこの場合、平均1枚引けるということです。

確率とは、”ある事象の起こりやすさの指標”
先程と同様に、「40枚のデッキに欲しいカードが8枚ある時、5枚引いて欲しいカードを1枚以上引ける確率」は、
1-(32/40×31/39×30/38×29/37×28/36)=69.4%です。
つまりこの場合、69.4%は1枚以上引けて、30.6%は1枚も引けないということです。

期待値を見ると毎回は1枚引けそうに見えますが、確率を見ると約30%は引けません。
期待値は2枚以上引く場合と、0枚の場合を平均するような考え方に対し、
確率は2枚以上引いても1枚だけ引いても、同じように計算する

という違いから来ています。

カードゲームは、必要なカードが適切な場面で1枚も引けていないと負けに直結する場合が多いため、
期待値ではなく確率を参考にすることが多いです。


② 初動のレベル2の採用枚数

これらを踏まえてコナンカードにおいて最も引かなければならないカードの一つ、レベル2のカードについて計算していきます。

青のレベル2のカードは元太。
元太のLPが0でないのはコナンカード1番の謎。


デッキの種類にもよりますが、レベル2のカードを最初のターンに出せるかで勝率が大きく変わります。
(例えば相手は先攻1ターン目に元太を出してきたのに対し、自分は1ターン目に何も出せないとかなり厳しい展開になります。)


もちろん終盤になってレベル2を引いて使い道がない場面も存在しますが、それ以上に最初のターンに出せるメリットは大きいはずです。
レベル2のカードを最初のターンで出すためには、デッキに何枚採用すべきかを確率を計算した上で検討してみました。

前提として、レベル2のカードが最初の5枚で引けなかった場合、最も必要な1枚を残して残り4枚をマリガンすると考えます。
(初手5枚+マリガン4枚+ドロー1枚で、10枚分カードが見れます)
その場合の、レベル2のカードの採用枚数と1ターン目プレイ時に1枚以上引ける確率は下の表の通りです。

初動採用枚数と1ターン目プレイ時までに引ける確率


個人的にはどんなゲームでも初動は約9割引けるようにしておきたいので、この結果からレベル2はできるだけ7枚は採用すべきかと思っています。
しかし現在のカードプールでは、残念ながら各色にレベル2のカードは2種6枚しか存在しません。


以上から、
結論:単色デッキならレベル2は6枚必須、2色デッキで枠を捻出できるなら7枚採用するべき。



上記はマリガンで4枚引き直した場合の計算を行いましたが、各マリガン枚数と1ターン目にプレイ
できる確率の結果も載せますので参考にしてみてください。

マリガン回数別、初動の採用枚数と1ターン目プレイ時までに引ける確率

マリガンのないカードゲームなら1番左列の確率なので、8枚初動を採用しても引けないのはよくある話。



③ 2色デッキの色バランス

り♪

このカードにおいて2色デッキを組むことは幅広いカードを採用できるというメリットがありますが、主なデメリットが2つあります。
1つ目が解決編移行時の相手の1ドロー。
2つ目がサーチカードのヒット率低下です。

ここでは後者のサーチカードについて計算します。


コナンカードには全ての色にはレベル1のサーチカードが存在しており、
すべて共通の効果で「山札の上から3枚見て特定の色のカードを1枚回収、その後ファイル枚数以下のキャラを出す」という効果があります。

黄色のレベル1イベントは「プライベートアイ」
最近は、安室さんの中の人のプライベートが話題。


単色デッキには3枚採用必須のカードですが、2色デッキにも採用すべきか、何枚以上その色を採用していれば有効なカードになり得るのか検討しました。


2色デッキにおいてこのカードが弱い場面は、山上3枚が全て回収できないカードだった場合です。
(手札にもともと出したいカードがあれば、ついでにサーチできるこのカードは使い得ですが、回収できず手札が減ることがデメリットです。)

その全て回収できない確率が低ければ、このカードを採用する価値があると思っています。


では回収できるカードが何枚採用されていればいいのか。
計算した結果がコチラ

採用枚数別、山札の上から3枚に指定の色が1枚以上ある確率

1つ目の検討同様、9割成功すれば上々だと思いますが、そのためには上記の結果の通り、デッキに21枚以上の回収できるカードを採用する必要があります。

デッキの約半分しかその色が入ってないのに9割あたりを引けるというのは直感に反するように思いますが、これが確率を計算する意味です。


最悪、1割のハズレを引いたとしても手札が1枚減るだけで、もともと手札にあったカードを使用することができるので、適切な場面で使えばそこまで事故ることはありません。

結論:レベル1のイベントで回収できるカードが21枚以上採用できるのであれば、レベル1のイベントを採用する価値アリ。



④ 実際のデッキ構築例 -青白2色デッキ-


これら2つの結論をふまえて私が作った2色デッキがこちら。


発売翌週から青白を使い続けていますが、
2色デッキのわりには、かなり事故率の低い構築にまとまりました。

「青白灰原キッド」
青:24枚(キャラ21枚、イベント3枚) 
白:16枚(キャラ13枚、イベント3枚)
レベル分布:
 レベル1…3枚  レベル2…6枚
 レベル3…0枚  レベル4…9枚  
 レベル5…8枚  レベル6…3枚 
 レベル7…6枚  レベル8…5枚

レベル2の採用枚数については、最低限の6枚採用となっています。
入れたいカードが多すぎて7枚目の枠を作れませんでしたが、カードの効果のかみ合いを踏まえて、青のレベル2がもう1種あるなら7枚目を入れたいという感触です。

色バランスについては、最低枚数となる21枚を採用しています。
計算結果通り、レベル1イベントを使用しても回収できないことはほぼないという使用感です。



この構築のおかげで、レベル2を序盤から安定して使える上、サーチカードで終盤に欲しいカードも自然と手札に集まるようになりました。


以上が確率計算に基づくデッキ構築論でした。

皆さんも自分でデッキを作る際には、ぜひこの記事の数字を参考にしてみてください!

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