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走ってみた

走ることには、まったく興味がなかった。だって辛いから。私は辛いことが嫌いだ。

夕方ぼんやり外を見ていると、ふと

走りたい

と今までなかった感情が芽生えた。

ちょっと走ってくる

走りやすい服に着替えると、娘も着替えて一緒に行く準備をしていた。

よし、走ろう。

準備運動もなく走り出す。思っているよりも重い足。全然前に進まない。それでも一歩一歩前に進む。

私の家の周りは畑しかなく牛しかいない。夕方の時間はどの家も牛舎の仕事で忙しく、外を気にする人はいないのでほぼ人に会うことはない。

田舎ってこういう時は最高だ

一本道をただ真っ直ぐ走ること1キロくらいかな。十字路に差し掛かったところで自然と走るのをやめた。限界だ。

往復くらいは行けるかな?と思ったが甘かった。帰りはウォーキングで帰ろう、そうしよう。とてもいい気分だ。

そんな気分とはうらはらにどうも呼吸がおかしい。喉がヒューヒューなるのだ。そんなに息苦しいほどではないけど、呼吸をする度にヒューヒューなる。

歳だからか…これも年齢を重ねたからか…

ことある事に感じる老い。もう目をそらすことはできないのだな…なんて思いながら家に帰った。

家に着いてもしばらくはヒューヒューしていた。

おかしい

こんな時はGoogle先生だ。本当にありがたい。結果はすぐ出た。

運動誘発ぜんそく

楽しかったな…久しぶりに走って。でも喘息か…それなら仕方ないよね。

おい待て!やめる気か?

三日坊主で辛いことが嫌いな私に突如舞い降りた『やめる理由』

でも、短い距離でも短い時間でも走り終えると楽しかった。

こうなりゃ逆に鍛えるつもりで少しづつ続けてみよう。ヒューヒューもそのうちなくなるかもしれない、いや、治してみせようじゃないか!

新たな決意で新たなチャレンジを試みることにした私は昨日も走った、えらい!自分!

今日も走ろう。心に『やめる理由』をかかえながら。

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