タイヤのパンクと後輩
先々週の金曜日。
その日は朝から結構な雨が降っていた。
自分は都内の会社まで車で通勤してる。
朝はかなり早い。
朝4時半に家を出るんだけど。道路が混む時間帯を避けるためかなり早めに出てる。
家を出て
雨が結構降っていたので、傘をさそうとしていたら、
あっ
左後輪がパンクしてる!
写真だと明るく見えるが、雨も降ってるしまだ夜明け前で周囲はだいぶ暗い。
たぶん雨が降っていなければ気づかずにそのまま乗ってしばらく進んでしまっていたと思う。
頭をフルスロットルで考える。
までもなく。
後輩のNくんに電話しよう。
思い浮かぶ。
なぜ後輩Nくんなのか。
それはちょっと説明が長くなるんだけど、
何ヶ月か前の話だ。
後輩Nくんも車通勤なんだけど、自分の家から後輩の家が近い。(2kmくらい)
前日の夜に電話がかかってきて、車のタイヤがパンクしたため朝会社まで送ってくれないっすかね。
と連絡があり。
翌日、後輩宅で拾い会社へ一緒に出勤。
仕事終わった帰りに後輩宅へ行き、事前に連絡していたロードサービスのレッカー車が後輩宅まで来ていて。
車をレッカー車で某カー用品店まで運ぶ。レッカー車では同乗は出来ないので、そのお店までは自分の車で後輩を送り届ける。
というような出来事があった。
他にも年末に飲み会に行くから帰り車で帰れないので朝送ってほしいだとか。
後輩Nくんと先輩と3人で飲みにいくという時があった。
後輩と先輩で先に飲み屋に行ってる間に自分が一回自宅に帰って再び電車で向かう。というようなことがあり。
後輩Nくんを朝会社まで送るというのを何度となくしてきた。
帰りだけ乗せてくということもあったりした。
家が近いから出来る芸当だ。
話しを元に戻すと。
こんな事が何回もあったので、後輩には借りがたっぷりある。
しかも以前と同じく車のパンクとなれば、そりゃ後輩Nくんに電話でしょ。となり。
電話する。
自分「もしもし、もう家出ちゃった?」
後輩「出ちゃいましたね」
自「そっか。。」
「いや、車のタイヤが見たらパンクしててさ・・・」
後輩「あー、 そうすっね」
「結構来ちゃいましたけど、そっち行きますわ」
自「悪い」
「ほんと申し訳ないんだけど家まで来てくれるかな」
後「全然」
「じゃ、向かいますね」
ありがとう。車で寝る時間を奪ってすまない。と思いつつ。(自分も後輩も早めに家を出てその分会社の近くで仮眠をとってから行ってる)
後輩Nくんに拾ってもらい、一緒に会社まで行き。
道中に帰りも家まで送って貰える約束をとりつけていた。
金曜日で明日は休みなので以前後輩Nくんの時とは違い、翌日に中古車ディーラーでやってもらう事にした。
今の家に越してきたのが3年前。
娘が生まれ、以前の家だと手狭になったため、引っ越した。
場所は妻の提案で決めた。
妻から物件の情報を見せてもらってる時に、
うーん。後輩Nくん家が近いなあ。
ほんとにここでいいのか?
この時は今みたく全然関係も出来てなくて、お互い気をつかって話すような間柄だった。
後輩Nくんは途中入社で入ってきてそこまで日が経ってない。
こっちが近くに住むことを良く思わないんではないか。
距離的にはこれはご近所さんとは行かないまでも、休日とか普通に出会ってしまう距離だぞ。帰りも全くの同じ方向だし。
とかなり心配だった。
なので、妻にやっぱり違う場所に変えようとすんでのところまで言葉が出そうになっていた。
一応Nくんに聞いてみるか。と思い聞いたら、
「全然 いいっすよ」
全く迷惑とも思って無さそうな反応だった。
これまで、新居探しが難航していたという経緯もあった。
妻も自分もお互い都内の会社に勤めているから、通いやすい距離であることと、公共交通機関での出勤のしやすさ、家の周りの買い物のしやすさ、小学校やその他の施設のこと。もろもろを含めてさがしていた。
既にここで4件目となる物件だった。
新居探し開始から4ヶ月くらいと、時間もだいぶたっていて、そろそろ決めないといろいろな弊害が出てきそうな頃合いでもあった。
立地、家の広さ、佇まいどれも申し分なかった。
ただ唯一懸念点が 後輩N宅が近くにあることだった。
結局、後輩Nくんのあっけらかんとした対応に、じゃあそこまで気にしなくても大丈夫か。となり今の家に引っ越すことを決めた。
引っ越し日当日。
平日だったがその日は1日会社を休みをとっていた。
夕方そろそろ引っ越し作業も大詰めというところで、後輩Nくんが会社帰りに引っ越し祝いをもって現れてくれたのだ。
当時保育園帰りの娘さんも連れて。
せっかくだからということで家の中を案内し、家の妻と娘とも会い、短時間ではあるが、始めての家族ぐるみのつきあいだった。
それからご近所付き合いではないにしろ。こうして気軽に朝送ったり送られたりの関係になっていった。
ちなみに、仕事でよくツーマンと呼んで2人で配送の業務をこなすというのがときおりあり。男2人で車に乗るということへの抵抗感が薄いという面もあるかもしれない。
車内でも仕事の話だったりお互いの娘の話だったりそれ以外にも話のネタはつきない。
パンクしたこの日の帰り道も、自分の家ではガソリン代や高速代、車検、車に関することは家から出して貰えるけど、
Nくんは車関連のことは全部自腹みたいだ。
どうやら自分は小遣い制なのに対し、Nくんは完全ではないが、財布は別々のスタイルらしい。その辺からもきてるのかもしれない。
パンクした車のタイヤ交換をどうしたかというと。
3月に軽自動車から中古のミニバンに買い替えたばかりだ。
その時に保証に入っていたため、買ったお店で無償で出来ることに。
なので交換の期間中は代車を用意してもらって今はその車に乗ってる。
パンクの原因としてはネジをとめるビスがタイヤにブッ刺さってパンクに至ってしまっていた。
交換作業を依頼してから1週間以上経つがまだ終わっていない。
保証ということもあり、なんだか後回しになってる感がある。
一度連絡がこの前あったが。
まあタイヤ交換をカー用品店で頼むと何万かは飛ぶのが確実なので、それが無償になるだけでもありがたいので何も言えない(笑)
家を引っ越してくる前までは今の状況は全く想像つかなかった。
後輩Nくんとこんなに頻繁に朝出勤する日が来るとは。
もう40代にもなり、家庭も持つと友達と会う機会もほとんどない。
そんな中でこうして会社外で一緒に居ると、なんだか友達が出来たかのような感覚を覚える時がある。
これは後輩Nくんの気さくな気質に寄るところも多いが、仕事場の同僚と近い場所に住む。
結構いいかもしれない。
こうした、急なピンチも救い合えるし。
1ヶ月前くらいにも、ドラッグストアで家族3人で買い物していたら、Nくん夫婦にバッタリ出くわしたし。
またどこかで会いそうだな。
そんなこんなで、今後も車で送ったり送ってもらったりするのだろう。
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